Posts by 吉野 仁
Dagger for Crime Fiction in Translation thecwa.co.uk/awards-and-c... ロングリストに伊坂幸太郎『シーソーモンスター』と雨穴『変な絵』が選ばれた。
CWA ダガー賞 ロング・リストが出ている。thecwa.co.uk/awards-and-competitions/... ゴールド・ダガーのなかに、マーチン・クルーズ・スミスの遺作 Hotel Ukraineがある。亡くなったのは昨年7月か。
某書店のハヤカワの棚にものすごく自然に紛れ込んでいてちょっと笑った。客の悪戯なのか店舗の意図的行為なのか。
版元から見本が届いた。発売は来週金曜4月17日。全国の書店に配本されると思うので、みなさまよろしくお願いいたします。
現在発売中の『紙魚の手帖2026APRIL vol.28』(東京創元社)の「注目の新刊」コーナーにて拙著『日本ミステリ新世紀MAP 現代ミステリ25年の歩みと31人の作家たち』(実業之日本社)に関するインタビューを受けました。日頃お世話になっている東京創元社の雑誌で取り上げていただき感無量です。
物語とはまったく関係ない、それがどうしたネタだけど、オースマ・ゼハナト・カーン『黒い滝』上下巻 国弘喜美代訳(ハヤカワ・ミステリ文庫)は、コロラド州の田舎町ブラックウォーター・フォールズが舞台。で、日本にも黒滝町とかありそうだと調べてみたら奈良県吉野郡に黒滝村があった。森林に囲まれた村には黒滝川が流れている。しかし村が描かれたとしてもジャンルはホラーだな。
よく無いことに「よく無い」と言うと攻撃され、自分を守る為に必死に静かに生きると、また今度は「声を上げなかった」と責められる将来だって見える。そんなに何にでも抵抗できるほど強くない人はいる。他人から想像できないような苦しみの中にいる者もいる。とことん弱い。ずっと弱すぎて最初から最後まで、何が起きてもずっと味方がいないような弱い弱い弱い。静かに人に見つからないようにじっと暗いところで生きていくしかないのだろうか。誰かもっと自分よりずっと弱い人のために、手を差し伸べられるならそうしていきたい。弱すぎて人から想定もされないほど弱い。
ということで、今年に出す予定の本はいまのところ4冊。
B・S・ジョンソン『不運な奴ら』(東京創元社、4月)
ショーン・オフェイロン『オフェイロン短篇集』(文庫、6月)
『我が魂を京都丸善に埋めよ』(バラエティブック、年内)
『乱視読者のミステリ講義』(年内)
うまく行けばもう1冊出せるかもしれません。
この毎日新聞での全書評を集めた、『我が魂を京都丸善に埋めよ』を製作中ですが、せっかくの機会なので、過去に発表した雑多な文章もまとめて収録した、バラエティブックになる見込みです。今年中に出版される予定。どうぞご期待ください。
年明けからまたハードカバー本の製本代が上がりました。
x.com/yushisha/sta...
>そもそも、ハードカバーを製本できて存続している製本所自体が少ないので仕方ないのですが、今後はもっと定価を上げないと吸収できなくなります。
情報解禁とのことなので告知。『高額療養費制度 ひろがる日本の〈健康格差〉』(集英社新書)が4月17日に発売になります。現在も議論の渦中にある政府〈見直し〉案や現行制度の様々な問題を多面的に検証し、医療保険のセーフティネットのあるべき姿について可能な限り平明に考察しています。乞御一読。
で、『わたしたちの図書館旅団』でウェスタンといえば、19世紀後半の西部開拓もの、1918年刊、ウィラ・キャザー『マイ・アントニーア』が作中なんども取りあげられていた。アメリカで国民的文学とされる作品の邦訳がなぜかみすず書房でしかも近年新装版として出ていたものだが、さすがにもう絶版だろう。
またしても本の内容とはまったく関係ない、訳語の話。
ジャネット・スケスリン・チャールズ『わたしたちの図書館旅団』高山祥子訳(東京創元社)を読んでいたら、〈今日の小説はゼイン・グレーの『西の星の光』だった。〉(P245)とあった。
アメリカ初の百万部を売り上げた作家、西部小説の巨匠 Zane Greyはこれまでゼイン・グレイ、ゼーン・グレイと表記されてきたが「ゼイン・グレー」とあるのを見たのは初だ。『西の星の光』The Light of Western Stars (1914)は初期のウェスタン。しかしなんとその映画化作品「西部の星」、アマゾンプライムで視聴できるではないか。ありがたい。
いまさらながら、『翻訳困りっ話』は柳瀬本のなかでも大好きな一冊。個人的にも大きな影響を受けています。
やっとガイ・バートの三作、『体験のあと』矢野浩三郎訳(集英社)、『ソフィー』黒原敏行訳(創元推理文庫)、そして先月刊のぶ厚い『タンポポ時計』山田蘭訳(東京創元社)を読了。一週間くらいかかるかなと思ったら、それぞれ文章が読みやすく登場人物もすくなく、まあ時空は行き来するし物語は不穏だけれども、こども時代をふりかえる時だけ味わうことのできる、郷愁と哀切のまざったなんともいえない気持ちにひたりながら読み進むことができたこの四日間で、とても満足しました。
東京創元社メールマガジンより4月予定文庫
『イザベラ・バード、奥州で妖怪に出会う』白鷺あおい
『深海潜航 ウェルズSF傑作集』H・G・ウェルズ/中村融訳
『精霊を統べる者』(上下) P・ジェリ・クラーク/鍛治靖子訳
『ゲノム・トーカー』林譲治
東京創元社メールマガジンより4月予定文庫
『祖国なき者たちへ』エリザベス・ウェイン/吉澤康子訳
『メインキャラクター』ジャクリーン・ゴルディス/法村里絵訳
『死んでもいいくらいの掘り出し物』アンデシュ・デ・ラ・モッツ&モンス・ニルソン/久山葉子訳
『ニューヨーク・クルーズにぴったりの失踪 警官レイチェル&看護師サラの事件簿』ドーン・ブルックス/田辺千幸訳
『凶悪の浜【新訳版】』ロス・マクドナルド/田口俊樹訳
『赤き馬の使者 探偵物語II』小鷹信光
『百花斉放アノマリー 前崎中央高校科学部の事件ファイル2』下村智恵理
『倫敦(ロンドン)スコーンの謎』米澤穂信
この最後のほう、「ガロ」について町ゆく人にインタビューしているなか、「漫画なんだけど文学的っぽい」という感想があった。たしかに私小説的だったり実験的前衛的遊戯的空想的幻想的だったり前例なしの何でもありだったりしていて、商業誌漫画では読めないものばかり。
「ガロの時代」 www.youtube.com/watch?v=5c7L...
(元は1997年10月28日放映フジテレビ「NONFIX/異色漫画誌33年の軌跡~ガロの時代を読む」 )
「ガロ」のような文芸誌があれば読んでみたい。非商業のZINEでもいい。ちょっとかわった文芸誌サブカル誌。かつては「奇想天外」とか「話の特集」とかあったか。
まえになにかのイベントで、翻訳家の金原瑞人さんが、「英語の小説を読むのは日本のものの4倍(数字はうろおぼえ)かかる」とおっしゃっていたのを聞いて、数百冊も翻訳している大ベテランでもそうなのか、と驚いたことがあります。
日本語の本でも音読すると黙読の4、5倍くらいかかるはず(これも個人差は大きいでしょうけど)なので、もしかするとネイティブ以外の人が他言語を読もうとすると、言葉をひとつひとつ認識しながら追いかけるため時間がかかるのでは、と思ってます。
〈(三谷幸喜のありふれた生活:1268)「面白い」の旅、S・キング〉 digital.asahi.com/articles/DA3...
有料記事なのでネットでは最初のほうしか読めないけれど、三谷幸喜さんがスティーヴン・キング『呪われた町』について、そしてキング作品の特徴について語っている。自分もこんなホラーをつくりたいと。
調布市文化会館たづくりで行われている「つげ義春のいるところ展」 www.chofu-culture-community.org/events/archi... がすごかった。無料で見れるとはおもえないレベルの充実した展示なのだ。
つげ義春をすこしでも読んだことがあるなら熱心なマニアでなくとも見る価値はあると思う。(ただし明日の2月14日(土)から2月17日(火)までは調布市文化会館たづくり休館につきこちらも休みなので要注意)
それに調布駅周辺は、水木しげる関連のあれこれがあって楽しいのだ。天神通には鬼太郎茶屋があるし。
もう一度二度ではなく、年の大半は一週間遅れ。作業があるので二日前の火曜におくれと言われておくると公開日にとつぜん一週間延期との通知が常態となっております。それなら第三木にするとか、取り仕切っている杉江さんがお忙しいのであれば他の人に担当を任せるとか、……をなぜしないのか不思議です。でももう言っても仕方ないとすっかりあきらめてます。そもそも第二木曜の根拠も弱いので、10日とか決まった日にするのでもいいし。
言葉づかいにひっかかったといえば、ケリー・ギャレット『偽妹』矢島真理訳(ハヤカワ・ミステリ文庫)を読んでいるなか、会話で「しばいたろか」とあった(118頁の最終行)。なぜここだけ関西弁つっこみをいれたのか。原文は分からないし、ちゃんと発言者すべての台詞を調べたわけではないけれど、そういう口調のキャラではないような気もする。と、まあ、ちょっとした遊びか。
ブレット・イーストン・エリスといえば、問題作『アメリカン・サイコ』(1991)の主人公は、ひたすらドナルド・トランプを崇拝している男だった。もちろん当時はまだ大統領ではない。不動産バブルで稼ぎ、口から出まかせで人気を集める、いかがわしい、いかれた実業家にすぎなかった。一方、『いくつもの鋭い破片』の主人公は作者エリスの分身なのでスティーヴン・キングにぞっこんなのだ。トランプとキングはずっと犬猿の間柄で、対照的、なんてことを思いながら読んでいた。
七福神の原稿はすでにきちんと火曜におくってあって今日公開のはずがまたしても(ってもう毎度のことだが)一週間後だそうな。
ともあれ、本の内容とはなんら関係ない部分で書くと、ブレット・イーストン・エリス『いくつもの鋭い破片』品川亮訳上下(文藝春秋)を読んでいたら、文中に「へべれけ」という言葉が目についた(下巻55頁下段)。それまでは「泥酔」なのにここだけ「へべれけになった」とある。語源を調べると、ギリシャ神話の女神ヘベのお酌という意味のギリシア語「ヘーベー・エリュエケ(Hebeerryk)」が変化して「へべれけ」。これ、なんかすでにどこかで聞いたことがあるように思ったが気のせいか。
100円ショップならあるのでは? もうすこししっかりしたビニール袋で1パックの枚数もあまり入ってないかもしれませんが。