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Posts by Aqu4

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『怒りの子』(高橋 たか子,清水 良典) 製品詳細 講談社 自分を掴もうとして空転を重ねる美央子。そんな美央子を姉のように見詰める、超然とした初子。美央子と同じアパートに住み、常に彼女にまつわりつく、虚言癖を持つますみ。3人の女性の緊迫した心理の劇は、美央子の松男への強引な思い入れを契機に、破局へと突き進む。昭和50年代後半の京都の町家を舞台に、周密な言葉運びと夢の持つ暗示力で、人間の内面の混濁の諸相を描破した、読売文学賞受賞作。

高橋たか子『怒りの子』

主人公の内的な精神性と周囲の人との人間関系が、微妙な機微と緊張を孕みつつも積み重なっていき、最後の劇的な破局へと至る。時に海や雪といった大胆なイメージを用いながらも、人間精神の奥にある襞に分け入ろうとする筆致がよかった。

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2 weeks ago 13 0 0 0
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『犬婿入り』(多和田 葉子) 製品詳細 講談社 多摩川べりのありふれた町の学習塾は“キタナラ塾”の愛称で子供たちに人気だ。北村みつこ先生が「犬婿入り」の話をしていたら本当に〈犬男〉の太郎さんが押しかけてきて奇妙な2人の生活が始まった。都市の中に隠された民話的世界を新しい視点でとらえた芥川賞受賞の表題作と「ペルソナ」の2編を収録。(講談社文庫) 多摩川べりのありふれた町の学習塾は“キタナラ塾”の愛称で子供たちに人気だ。北村みつこ先生が「犬婿入り」...

多和田葉子『犬婿入り』

日常的空間に入り込む「異物」的なものを描いた作品。独特の読み味が良かった。

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#読書記録

1 month ago 12 0 0 0
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『海と毒薬』 遠藤周作 | 新潮社 戦争末期の恐るべき出来事――九州の大学付属病院における米軍捕虜の生体解剖事件を小説化、著者の念頭から絶えて離れることのない問い「日本人とはいかなる人間か」を追究する。解剖に参加した者は単なる異常者だったのか? どんな倫理

遠藤周作『海と毒薬』

戦時下の大学病院で起こったとある恐ろしい事件を題材にした小説。人間の弱さや無関心、良心の欠如が行き着く先にある罪というものの輪郭を鋭く抉り出している。その抑制的でありながら緊迫感ある筆致に魅せられた。

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1 month ago 14 1 0 0
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『死者の奢り・飼育』 大江健三郎 | 新潮社 死体処理室の水槽に浮沈する死骸群に託した屈折ある抒情「死者の奢り」、療養所の厚い壁に閉じこめられた脊椎カリエスの少年たちの哀歌「他人の足」、黒人兵と寒村の子供たちとの無残な悲劇「飼育」、傍観者への嫌悪と侮蔑をこめた「人間

大江健三郎『死者の奢り・飼育』

イメージをかきたてる文体と暗喩に満ちた物語。正直その意味するところを全て掴めたというわけではないのだが、不思議と引き込まれたしもっと読みたいとなった。

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1 month ago 16 0 0 0
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2026/3/9:日記|Aqu4 817字

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1 month ago 8 0 0 0
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『沈黙』 遠藤周作 | 新潮社 島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。神の存在、背教の

遠藤周作『沈黙』

日本に渡った司祭が厳しい迫害を目にしながら、神の沈黙に惑い最終的に背教を迫られる劇的な物語。その緊張感あふれる場面の数々とそこでの司祭の内面の揺らぎに、固唾を飲みながら読み進めた。

最終的に司祭がたどり着いた境地をどう受け止めれば良いかはまだわからずにいる。キリスト教についてもっと知ってからまた考えてみたい。

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1 month ago 15 0 0 0
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2026/3/8:日記|Aqu4 980字

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1 month ago 13 0 0 0

特に表題作と「七十二文字」が良かった。

1 month ago 7 0 0 0
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あなたの人生の物語 〔ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞受賞〕地球を訪れたエイリアンとのコンタクトを担当した言語学者ルイーズは、まったく異なる言語を理解するにつれて、驚くべき運命にまきこまれていく……ネビュラ賞を受賞し…

テッド・チャン『あなたの人生の物語』(訳:浅倉久志ほか)

それぞれ一つの発想をとことん突き詰めて注意深く組み立てていった作品が並ぶ短編集だと思った。物語というよりもアイデアの構築物を読んでいるような感覚になる。どこか物足りなさというか味気なさを感じることもあるが、それがかえって魅力になっているのかもしれない。

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1 month ago 20 0 1 0
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夢の棲む街 (ハヤカワ文庫JA) Amazon.co.jp: 夢の棲む街 (ハヤカワ文庫JA) : 山尾 悠子: Japanese Books

山尾悠子『夢の棲む街』

すごい。濃密な幻想がどこか軽やかに立ち上がる。それは精緻な言葉によって築き上げられた結晶のように幽玄な作品世界で、思わずくらりとしてしまう。

特に「遠近法」からは息が詰まるような凄みを感じた。表題作も好き。どの作品も、言葉でこれほどの美しさを表現できることに驚く。小説ってやっぱり面白い。

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1 month ago 18 0 0 0
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普通は未来を予言した場合、その未来が現在の我々にとって良いか悪いかを基準としてその未来を変えたり変えなかったりするわけだが、この作品は、予言された未来を変えてしまうことはその未来(に生きるはずの(可能的)存在)にとって悪いんじゃないか、というところまで踏み込みんでいるように思えた。

1 month ago 9 0 0 0
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『第四間氷期』 安部公房 | 新潮社 現在にとって未来とは何か? 文明の行きつく先にあらわれる未来は天国か地獄か? 万能の電子頭脳に平凡な中年男の未来を予言させようとしたことに端を発して事態は急転直下、つぎつぎと意外な方向へ展開してゆき、やがて機械は人類の苛

安部公房『第四間氷期』

予言機を作った男が予言された未来に裁かれるまでの物語。前半はミステリ仕立てだけど、後半になると事態の全貌が見え始めてSF的展開が加速していく。面白い。

www.shinchosha.co.jp/book/112105/

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1 month ago 16 0 1 0

「欠陥を持った神」の話は面白い。

2 months ago 3 0 0 0
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ソラリス 惑星ソラリス――この静謐なる星は意思を持った海に表面を覆われていた。惑星の謎の解明のため、ステーションに派遣された心理学者ケルヴィンは変わり果てた研究員たちを目にする。彼らにいったい何が? ケルヴィン…

スタニスワフ・レム『ソラリス』(訳:沼野充義)

評価が難しい。読んでいる最中は正直あまりピンと来なかったのだが、それでも不思議とぐんぐんページは進んで、読み終わってみればこれは確かに傑作かもしれないという感覚が残る。ホラー、ミステリー、ラブロマンスといった物語が織り込まれつつ、途中途中に挟まれるソラリス学の記述や海の奇妙で神秘的な描写も印象に残る。ただそれで結局何の話かと問われれば、それは他者との「コンタクト」を描いた作品と呼ばざるを得ないのか。

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2 months ago 17 0 1 0
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青い麦/コレット/手塚 伸一 | 集英社 ― SHUEISHA ― 美しい中年女性への憧れと清純な少女との恋…。ブルターニュの海岸へ夏のヴァカンスにやってきた少年フィル。性に目覚めた若い男女の心の揺れを描く青春小説。(解説・手塚伸一/鑑賞・田辺聖子)

コレット『青い麦』(訳:手塚伸一)

どこか一歩引いたようでありながら自然美と情感にあふれる印象的な文章。あまりに青く鮮烈な描写の数々が胸に焼きつく。物語というよりも文体に心を奪われた。

www.shueisha.co.jp/books/items/...

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2 months ago 14 0 0 0
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『饗宴』 プラトーン(プラトン)、森進一/訳 | 新潮社 なぜ、男は女を求め、女は男を求めるのか? 愛とは、いったい何なのか? 悲劇詩人アガトーンの第一位入賞を祝う酒席で、五人の仲間たちが愛の神エロースを讃美する即席演説を試みた。男女の肉体的な愛に始まり、最後は真打ち格のソーク

プラトン『饗宴』(訳:森進一)

緊密な構成で語られる面白い神話と哲学。楽しく読めた。特にソクラテスの話がやはり印象に残る。

www.shinchosha.co.jp/book/202702/

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2 months ago 17 0 0 0

大阪に来ている

2 months ago 7 0 0 0
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ミーのいない朝 :稲葉 真弓|河出書房新社 ミーのいない朝 愛猫ミーとの出逢いと別れを通し、深い絆を描いた感涙のエッセイ。初版刊行から26年を経て、海外メディアの注目が高まり世界的ベストセラーに! 不朽の名作、待望の新装版。巻末に新たなエッセイ収録。

稲葉真弓『ミーのいない朝』

先日読んだ『猫に満ちる日』のモデルとなった猫ミーについてのエッセイ。文章の節々に溢れる文学性と相まってとても充実した読書だった。面白い。

www.kawade.co.jp/np/isbn/9784...

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2 months ago 10 0 0 0
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『傷を愛せるか 増補新版』宮地 尚子|筑摩書房 筑摩書房『傷を愛せるか 増補新版』の書誌情報

宮地尚子『傷を愛せるか』

真摯で誠実な言葉だと思った。読んでいると心が安らぐ。

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2 months ago 14 0 0 0
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『猫に満ちる日』(稲葉 真弓) 製品詳細 講談社 出会ったころは掌に載るほど小さかった子猫は、二十年近い歳月を経て死が近い。老いと病で苦しむ猫を懸命に介護する「私」。 猫との日々を思い、係累や友人の死に様が脳裏をよぎることもある。夫と別れ、懸命に仕事をしながら住処を転々と移っても猫は一緒だった。 猫と暮らしつづけるため、東京中を歩き回って見つけた都心に近いマンションの一室を購入して数年後、猫の老いが始まっていた。 檻のなかに籠もるような「私」と猫...

稲葉真弓『猫に満ちる日』

老いた猫が死にゆく姿の生々しい描写と、自然と思い出される過去の淡い手触りが印象に残る。良かった。文章が好き。

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2 months ago 14 0 0 0
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おはようございます。

2 months ago 8 0 0 0

岩波文庫
『スタインベック短篇集 長くのびた盆地』 ジョン・スタインベック/青山南
『政治の擁護』 バーナード・クリック/杉田敦
『成長理論』 ロバート・M・ソロー/福岡正夫

岩波現代文庫
『定本 力と交換様式』 柄谷行人
『触発する言葉 言葉・権力・行為体』 ジュディス・バトラー/竹村和子
『古代の天皇制』 大津透

2 months ago 14 6 0 0
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遠慮深いうたた寝 :小川 洋子|河出書房新社 遠慮深いうたた寝 どのエッセイも結局は文学のない世界では生きられないことを告白している――日々の出来事、思い出など、温かな眼で日常を掬い取り、物語の向こう側を描く、作家の素顔が垣間見られる極上エッセイ集。

小川洋子『遠慮深いうたた寝』

日常の中でふっと心が動くような瞬間を丁寧な言葉で切り取り、豊かな想像力で紡ぎ上げたエッセイ集。どの文章も短いながら一つ一つが綺麗な作品のようでとても楽しめた。

www.kawade.co.jp/np/isbn/9784...

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3 months ago 15 0 0 0
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U130 レクイエム - 白水社 七月は灼熱の昼下がり、幻覚にも似た静寂な光のなか、ひとりの男がリスボンの街を彷徨い歩く。交錯する生者と死者、現実と幻想の世界。

タブッキ『レクイエム』(訳:鈴木昭裕)

死者と生者、過去と現在の間を揺蕩う追憶の旅路。全てがどこか幻覚のようでありながら一貫した現実らしさも感じられる不思議な読み味が心地良い。

www.hakusuisha.co.jp/book/b205576...

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3 months ago 15 0 0 0
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『尼僧とキューピッドの弓』(多和田 葉子) 製品詳細 講談社 ドイツの田舎町に千年以上も前からある尼僧修道院を訪れた「わたし」は、家庭を離れて第二の人生を送る女性たちの、あまり禁欲的ではないらしい共同生活に興味が尽きない。そんな尼僧たちが噂するのは、わたしが滞在するのを許可してくれた尼僧院長の“駆け落ち”という事件だった――。紫式部文学賞受賞作。 ドイツの古い修道院に暮らす尼僧たちの、聖俗の区別も超越した共同生活。 官能の矢に射られて駆け落ちした尼僧院長をめ...

多和田葉子『尼僧とキューピッドの弓』

前半の尼僧たちのバラバラだけどどこか晴れやかな生活も、後半の内省的な回顧もどちらも面白くて読み応えがあった。

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3 months ago 19 0 0 0
3冊の本の背表紙の写真。左から夢野久作『少女地獄』、多和田葉子『尼僧とキューピッドの弓』、多和田葉子『献灯使』

3冊の本の背表紙の写真。左から夢野久作『少女地獄』、多和田葉子『尼僧とキューピッドの弓』、多和田葉子『献灯使』

夢野久作と多和田葉子を買った。

3 months ago 26 0 0 0

譲渡派と防御派がわちゃわちゃしているところも良かったけど、やっぱり後半の怒涛の展開がすごい。ただ難解でうまく想像できないところも多かった。

3 months ago 3 0 0 0
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シルトの梯子 今から2万年後。量子グラフ理論の研究者キャスの実験は、新たな時空を生み出してしまう──それから数百年後、人類は拡大し続ける新たな時空の脅威に直面し、人類の生存圏の譲渡派と防御派が対立していた。観測拠点…

グレッグ・イーガン『シルトの梯子』(訳:山岸真)

年末年始に読むにはややハードだったが、相変わらず壮大で豊穣なSF的空想で大いに楽しめた。

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#読書記録

3 months ago 11 1 1 0
本の背表紙の写真。左から坂口安吾『堕落論』、皆川博子『聖女の島』、吉屋信子『あの道この道』、プラトン『饗宴』、古井由吉『杳子・妻隠』、室生犀星『或る少女の死まで』、カズオ・イシグロ『遠い山なみの光』『わたしを離さないで』

本の背表紙の写真。左から坂口安吾『堕落論』、皆川博子『聖女の島』、吉屋信子『あの道この道』、プラトン『饗宴』、古井由吉『杳子・妻隠』、室生犀星『或る少女の死まで』、カズオ・イシグロ『遠い山なみの光』『わたしを離さないで』

本買ってきた

3 months ago 22 0 0 0
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2025年に読んで良かった本|Aqu4 1,378字

sizu.me/aqu4/posts/5...

3 months ago 21 0 0 0
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