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Posts by ユキ

◆『ケアする心』キム・ユダム/小山内園子訳
◆ 『悪夢工場』トマス・リゴッティ/若島正編訳、白石朗・宮脇孝雄訳
◆『ホロコースト後の機能不全 ドイツ、イスラエル、犠牲と加害の関係』武井彩佳
◆『仕事(ワーキング)!』スタッズ・ターケル/中山容訳
◆『ガールズ・ノワール ハードボイルドよりも苛烈な彼女たちのブックガイド』霜月蒼

3 weeks ago 1 0 0 0
6冊の本が棚の上に、背表紙を向けて立てて並べて置かれた写真。左側にはドライフラワーを差したペンギンの花瓶がある。

6冊の本が棚の上に、背表紙を向けて立てて並べて置かれた写真。左側にはドライフラワーを差したペンギンの花瓶がある。

3月に買った本。
有名な聞書き集であるスタッズ・ターケル『仕事!』の文庫版が出たので、何年も積んでいた『死について!』を先に読んだ。
63人の市井の人々が人生を語る言葉の奔流、年齢も境遇も職業も経験もバラバラながら皆に共通する利他の精神と、身近とは言えない他者を人間として尊重する在り方にひたすら圧倒されて、堪らない気持ちになる。
死を語ることは生を語ること、もの凄いインタビュー集だった。

3 weeks ago 5 0 1 0

あらゆる企業業界団体が自民党に抗議すべきなのに、なんで黙って耐えしのごうとしてるの???
本来あるべき人道的観点からの批判はもう長年はなから期待できない体たらくなのも辛いけど、各企業団体が自社と自身の利益を損なう状況を文句も言わずに受け入れてるのが意味不明すぎて……

3 weeks ago 13 6 0 0

これほど生活が危機に陥ってもなお、テレビの空気が全然変わらないことが恐ろしすぎる。なんなんこの国は。
これから先の物資食糧の備蓄にも物流にも電気や医療にも本当に不安しかないんだけど、でもこの危機感が周囲に全然共有されていないことは超感じてるので、テレビの影響力ってまだまだ強いんだなと実感している。

今からでもテレビ新聞全メディアで、イランへの軍事侵攻に対する日本政府の対応は全て失敗どころか意図的に最悪な選択をしていること、他国と違ってろくに対策を取らないせいで産業にも国民の生命にも危機的事態が生じていると、事実をまともに報道してよ。てか何でしないのマジで……

3 weeks ago 52 29 1 0

それとアカデミー賞授賞式、『罪人たち』のパフォーマンスが最高すぎた!!
劇中で黒人青年サミーがギターで歌うブルース「I Lied to You」と共に様々な国や時代の音楽と表現者たちが時空を超えて渾然一体となり、音楽の力が爆発して文字通り燃え上がる酒場の一夜の至高のシーンを完全再現してた。
アフリカ民族音楽もDJも中国京劇もバレエも全部ちゃんと出てきて再現した上に、マイルズ・カートンと一緒にラファエル・サディークやシャブージーやブリタニー・ハワードが共演する、永久保存の超豪華ステージだった。
ジャック・オコンネルとKKK夫婦の吸血鬼3人が仲間に入れてよ〜演出も挟んできてて最高。

1 month ago 0 0 0 0

今年のアカデミー賞、撮影賞の発表でオータム・デュラルド・アーカポーの名前が呼ばれた時の会場の盛り上がりがすごかった。大喝采。
オスカー初の女性カメラマンの撮影賞受賞に会場全体が祝福していた感じで、全ての女性を称えるスピーチもすごく良かった。

1 month ago 4 3 1 0

午後早く切り上げて録画していたアカデミー賞授賞式を見たが、国際長編映画賞でプレゼンターのハビエル・バルデムが言った「No to war and Free Palestine」が、同時通訳では訳されなくて最悪だった。
NHKでは「戦争反対」も「フリー・パレスチナ」も禁句なんですか?本当に最悪。
トラブルでのミスだったなら申し訳ないがわざとだとしか思えなかった。

司会のコナン・オブライエンのオープニングトークも、トランプやエプスタイン問題や今の政情について喋ってるのにそこを全然訳さないから、同時通訳だけ聞いてたらマジで意味不明な内容だよ。
禁句ワードは訳すなと事前に言われてるの?と思ってしまう。

1 month ago 12 4 1 0
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『ウィキッド』がテーマの課題では、オスカー受賞衣装デザイナーのポール・タゼウェルがアドバイザーに来た超豪華回で、シンシア・エリヴォ&アリアナ・グランデのエールまであって最高だった。

この回のゲスト審査員のタイラ・バンクスを久しぶりに見たけれどやっぱりスーパーゴージャスで、若い頃に夢中で見ていたタイラが司会の『アメリカズ・ネクスト・トップモデル』が懐かしくなった。
出場者たちのギスギスが嫌になって見るのをやめちゃったけど、色々エスカレートしていった番組の裏側をタイラら関係者が語るドキュメンタリーが最近作られたらしいので観たい。ヴィクトリアズ・シークレットの問題にも言及あるのだろうか。

1 month ago 0 0 0 0

それと『ソーイング・ビー』もだけど、最近はラストにランウェイを歩くモデル達が、人種にも体型にもかなりの幅があって義足の人もいたりして、とっても良いと思う。

1 month ago 1 0 1 0

『プロジェクト・ランウェイ』S21を見終えた。
今シーズンは年代も出身国や人種ルーツも様々な、ゲイやノンバイナリーやトランス女性やドラァグのデザイナー達が集まっていて、審査員のロー・ローチや指導役のクリスチャン・シリアーノも含めてめちゃくちゃクィアな空間で最高だった!
司会のハイジ・クラムの異性愛者的な下ネタが逆に浮いて聞こえるレベルのクィア空間、超良かった。

サステナビリティとは真逆なギラギラの資本主義ショーを楽しむことに罪悪感がありつつ、でも毎回ものすごく美しいものが作り出されるワクワク感は別格で、毎日落ち込むことしか起きない中でここ2ヶ月間はこの番組を楽しみに毎週なんとかやっていた。

1 month ago 2 0 1 0

先月買った国内ホラーミステリのシリーズ新作が2,310円で、なんか高いな!?と思って前作を確認したら、二作目と三作目は1,980円だった。2021年発売の一作目は1,870円だったので、5年で440円も値上がりしてる(ページ数は同じくらい)。
紙も印刷代も諸々のコストが上がってるから仕方ないとは思っているけど、でもエゲツないお値段になってきてるし、300ページ未満の軽めの本が2,000円超えというのは買うのを躊躇ってしまう。

本が高くてダメだとか安くしてほしいとか言いたいわけではなく、問題は所得が上がらないことだし、社会保障サービスを削りまくるくせに税負担は激重の日本政府がヤバすぎますよ……

1 month ago 10 3 0 0

今朝本屋で新刊棚を見ていたら、ジェフリー・ディーヴァーの短篇集が330ページくらいの薄めの文庫本なのに1,760円で、買わずにそっと戻した。
数年前までは1,500円以上する文庫というと分厚い大長編だったと思うのだけど、今はこのくらいの価格が普通になってきてヤバイ。
円安がひどすぎるし翻訳権料も高騰しているのだろうが、薄い文庫ですらここまで高くなると、よっぽど読みたい本しか買えないなと。「ちょっと気になるな〜」くらいのはもう無理だ。

そしてアガサ・クリスティの新訳が1,810円だったことにも驚愕した。
え、これが普通になるの?無理ですよ……

1 month ago 12 5 1 0
『暗黒の瞬間』(東京創元社)を壁の前で持っている写真。本の帯には「すべてが解決したその瞬間から、真の物語は始まる──。ベルリンの刑事弁護士エーファが手がけた九つの忘れがたい事件と裁判」と書かれている。

『暗黒の瞬間』(東京創元社)を壁の前で持っている写真。本の帯には「すべてが解決したその瞬間から、真の物語は始まる──。ベルリンの刑事弁護士エーファが手がけた九つの忘れがたい事件と裁判」と書かれている。

上の小説は、刑事事件弁護士である60代女性が主人公の連作短篇集、エリーザ・ホーフェン/浅井晶子訳『暗黒の瞬間』の一篇、「少年兵」

1 month ago 3 0 0 0

このあいだ読んだ小説に、ウガンダの紛争で行われたウガンダ人の戦争犯罪をベルリンでドイツ人が裁くことは正しいのか?という問いかけが出てきた。
ウガンダで起きた非道は報道もされず関心も持たれずにいたのに、「自分たちが止めようと試みることさえなかった犯罪を裁こうと」するのは正しいと思えない、しかし戦争犯罪の被害者には世間の関心を求める権利があり、正しい答えはひとつではない、という弁護士である主人公の葛藤が描かれていた。

このエピソードを読んで自分の子供時代に感じた恥の意識を思い出したのだけど、なんか今の世界はもはやこんな議論のフェーズにないことにクラクラする。

1 month ago 6 0 1 0
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子供の頃は、世界での紛争や非道が「昔のこと」ではなく自分が歳を重ねる中で起きていた・今も続いていると後から知るたびに、無関心でいた自分に恥の意識を感じてた。
しかし大人になってからはもうずっと、他国への侵攻や虐殺や民族浄化を全世界がリアルタイムで見ているにもかかわらず止められないことが常態化して、本当に苦しい。
今イランで起こっている市街地での子供を含む民間人への攻撃を目の当たりにしてすら「戦争反対」の声を冷笑する社会、そもそも戦争をろくに報道しない国になるなんて思ってなかった。

1 month ago 10 1 1 0

◆『ジェイムズ』パーシヴァル・エヴェレット/木原善彦訳
◆『暗黒の瞬間』エリーザ・ホーフェン/浅井晶子訳
◆『レシタティフ』トニ・モリスン/篠森ゆりこ訳
◆『男と女とチェーンソー 現代ホラー映画におけるジェンダー』キャロル・J・クローヴァー/小島朋美訳
◆『シリアの家族』小松由佳
◆『冷蔵庫婆の怪談』大島清昭
◆『怪談の真髄 ラフカディオ・ハーンを読みなおす』春日武彦

1 month ago 1 0 0 0
7冊の本が棚の上に、背表紙を向けて立てて並べて置かれた写真

7冊の本が棚の上に、背表紙を向けて立てて並べて置かれた写真

2月に買った本。
パーシヴァル・エヴェレット『ジェイムズ』や、トニ・モリスンの『レシタティフ』にはものすごく深い感銘を受けたのだが、現実世界で今起きている物事がひどすぎて、物語に大きく揺さぶられた分だけ虚しさが広がってしまった。

1 month ago 5 0 1 0
『死の瞬間 人はなぜ好奇心を抱くのか』を棚に置いた写真。表紙にはヒグチユウコさんのイラストの全面カバーが巻かれている。

『死の瞬間 人はなぜ好奇心を抱くのか』を棚に置いた写真。表紙にはヒグチユウコさんのイラストの全面カバーが巻かれている。

京極夏彦の新刊がまるごと恐怖談義だったので、春日武彦『恐怖の正体』と『死の瞬間 人はなぜ好奇心を抱くのか』を再読した。
「恐怖」の分類と考察、死への畏れと興味に揺れる人の心の動きについてのエッセイで面白いです。

全身麻酔で「闇」を体験した著者の話は、私も小1の時に交通事故の手術で全身麻酔した際の、完全な「無」の経験が自分にとって恐怖の根源なので、めちゃくちゃ分かる。「闇」としか言いようのない、感覚が欠落した「無」の時間。
自分の意識・精神がこの世からいっとき消失していたとはっきり分かる「無」の感触が「死」のイメージとして残り、それ以来、死後自分の意識が消え「無」になることを考えると恐ろしい。

1 month ago 2 0 0 0

『過疎ビジネス』横山勲

福島県国見町の官民連携事業で起きた、ある会社による企業版ふるさと納税制度を悪用した不正の実態を暴いたルポ。著者は東北の地方紙、河北新報の記者。
この地方創生事業で公金を食い物にしていたコンサル会社の社長が、「手なずけやすい」小さな自治体を狙って「行政機能をぶんどる」と高らかに語り、企業版ふるさと納税を利用した寄付金の還流スキームを「超絶いいマネーロンダリング」と呼んで地方自治を見下す。
ほんとに胸糞悪いし、そもそも国のザルな制度設計もおかしすぎる。

1 month ago 1 0 0 0

鴻巣友季子『なぜ日本文学は英米で人気があるのか』は、タイトルや帯文から想像するような「日本スゴイ」本では全然なく、英米での翻訳文学の特色や問題点、世界文学に評価と関心が高まる中でも別の形で表れる英語帝国主義について、いま何が世界から批判されているのかが分かり面白い。

1 month ago 4 0 1 0
6冊の新書が、表紙を表に向けて2段に並べて置かれている写真。上段には
◆『戸籍の日本史』遠藤正敬(集英社インターナショナル)
◆『過疎ビジネス』横山勲(集英社新書)
◆『なぜ日本文学は英米で人気があるのか』鴻巣友季子(ハヤカワ新書)
下段には
◆『資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』ナンシー・フレイザー/江口泰子訳(ちくま新書)
◆『恐怖の正体』春日武彦(中公新書)
◆『死の瞬間 人はなぜ好奇心を抱くのか』春日武彦(朝日新書)

6冊の新書が、表紙を表に向けて2段に並べて置かれている写真。上段には ◆『戸籍の日本史』遠藤正敬(集英社インターナショナル) ◆『過疎ビジネス』横山勲(集英社新書) ◆『なぜ日本文学は英米で人気があるのか』鴻巣友季子(ハヤカワ新書) 下段には ◆『資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』ナンシー・フレイザー/江口泰子訳(ちくま新書) ◆『恐怖の正体』春日武彦(中公新書) ◆『死の瞬間 人はなぜ好奇心を抱くのか』春日武彦(朝日新書)

最近読んだ新書。下段の3冊は再読。
『戸籍の日本史』、知らなかったことがいっぱいでとても勉強になった。家制度を何としても維持しようとするこの国の執念が怖すぎる。
怒りで血管切れそう……と積んでいた『過疎ビジネス』もようやく読んだが、不正に対する記者の丹念な取材と記事が有権者の選択と結果に繋がったことに、ジャーナリズムの希望を感じた。

◆『戸籍の日本史』遠藤正敬
◆『過疎ビジネス』横山勲
◆『なぜ日本文学は英米で人気があるのか』鴻巣友季子
◆『資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』ナンシー・フレイザー/江口泰子訳
◆『恐怖の正体』春日武彦
◆『死の瞬間 人はなぜ好奇心を抱くのか』春日武彦

1 month ago 4 0 1 0

菊地夏野『ポストフェミニズムの夢から醒めて』

男女平等や女性差別撤廃の実現ではけしてなく、差別構造を維持しながら「女性活躍」「女性が輝く社会」「女子力」など女性のパワーや主体性を称揚している“ふう”な言葉でパッケージすることで、国や大企業にとって労働力、消費力、出生力をもたらすことのみ目指す社会に利用されて、女性個人の生活の安定や充実には全く寄与しないという今の有り様。
ネオリベラル・フェミニズムが極まっている現状が改めてしんどすぎる。

2 months ago 0 0 0 0
『ポストフェミニズムの夢から醒めて』(青土社)を持っている写真。本の帯には「フェミニズムは終わらない、いや終わりようがない」と書かれている。

『ポストフェミニズムの夢から醒めて』(青土社)を持っている写真。本の帯には「フェミニズムは終わらない、いや終わりようがない」と書かれている。

選挙で大勝した高市政権を目の当たりにして、沈んだ気分のまま読んだ菊地夏野『ポストフェミニズムの夢から醒めて』がめちゃ良かった。
ジェンダーの様々な格差や不平等が変わらず存在するにもかかわらず、「フェミニズムはもう不要である」と認識させる言説でもって構成される現在の社会についての論考集で、極右だとは認識されないままに「日本初の女性総理」として期待され支持される今の現状に繋がる問題が、これまでどのように醸成されてきたのかがよく理解できた。

2 months ago 10 0 1 0
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期日前投票を済ませてきた。
雪に埋もれて通行できない歩道がまだあちこちにある状況で、杖をついて歩いて来られてる高齢の方もたくさんいて、改めて怒りを込めて投票🗳️
今晩からまた大雪予報が出ているせいか、めちゃくちゃ混んでいた。

うちの小選挙区には今回立憲(中道)候補者が出ていないので、勝つために次善の候補へ投票するべきか……などと悩むこともなく今回は共産党一択だった。

2 months ago 9 0 0 0

澤村伊智と新潮の文芸編集部のやり取りを見ると、文芸編集部のほうも差別を差別として認めない会社の方針そのまんまなんだ、と失望してしまった。
もちろん社内で闘っている人たちもいるのだろうけど……。

2 months ago 3 0 0 0

澤村伊智が、新潮社の民族差別的コラムの掲載と深沢潮さんへの不誠実な対応への抗議として、新潮社との契約を解消して作品も引き上げたとツイートしてる!!
新潮社の問題は終わってなんかないからなと、あえて波風を立てる目的で、「異議申し立ての意図」があって声明を出したことも書いてる。澤村さん超支持します。

2 months ago 6 0 1 0

スピーチでは、新人賞のオリヴィア・ディーンが移民としてのルーツを話し、ビリー・アイリッシュも時間のほとんどをICE批判に当てていた。
バッド・バニーが開口一番にICEへの抗議を口にした時が今回のグラミーで一番の大喝采が起きて、最高のスピーチだった。

2 months ago 2 0 0 0

今日は休んで、グラミー賞を久しぶりにリアルタイムで観た。
ローリン・ヒル率いるブラックミュージシャンたちの、ディアンジェロとロバータ・フラックの追悼パフォーマンスが凄すぎた。錚々たる面々がひたすら次々に登場するので大興奮、最高の「Killing Me Softly」も聴けた!
レディー・ガガの「Abracadabra」のグラミーらしからぬコンパクトなステージも圧倒的ですごかった。

2 months ago 2 0 1 0
『猿』(KADOKAWA)を机に置いた写真。本の表紙は、黒地の上に金色の細かなドットがびっしりと配置され、焦点の当て方によって日本猿の顔が浮かび上がるデザイン。

『猿』(KADOKAWA)を机に置いた写真。本の表紙は、黒地の上に金色の細かなドットがびっしりと配置され、焦点の当て方によって日本猿の顔が浮かび上がるデザイン。

京極夏彦『猿』は、語り手の女性が山奥の曽祖母の家へ向かうという物語の軸があるものの、「恐怖」とは何か?怖いという感情はどういうことか?という対話が、独白に始まり相手を変え場所を変え、ひたすら繰り広げられる小説だった。
入浴中の背中に覚える恐れ、陰謀論に浸かった他者との話の通じなさ、無理解と偏見が作り上げる「因習」と呼ぶもの、古い物や他人の愛着の対象物に感じる禍々しさなど、様々な恐怖の感情の背景にあるものを探る対話が続く。
最終盤、これまでの恐怖談義はこの展開のためだったのか!と納得しかけたところで、あまりに不条理なラストに放り出され、往年のSFドラマ『トワイライト・ゾーン』を思い出した。

2 months ago 1 0 0 0
6冊の本が棚の上に、背表紙を向けて立てて並べて置かれた写真。 両脇には指サイズの雪だるまの羊毛フェルトが6体並んでいる。

6冊の本が棚の上に、背表紙を向けて立てて並べて置かれた写真。 両脇には指サイズの雪だるまの羊毛フェルトが6体並んでいる。

1月に買った本。

◆『「キャンセル・カルチャー」パニック パニックを生み出す言説空間』アドリアン・ダウプ/藤崎剛人訳
◆『残酷な楽観性』ローレン・バーラント/岸まどか、ハーン小路恭子訳
◆『「おかえり」と言える、その日まで』中村富士美
◆『消失』パーシヴァル・エヴェレット/雨海弘美訳
◆『グランドホテル 極』井上雅彦監修
◆『猿』京極夏彦

2 months ago 7 0 1 0