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Posts by 軟体動物多様性学会【公式】

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一昨年公表したウラウチコダマカワザンショウ論文は、先着50名様に全文フリーアクセスをプレゼントできる著者特典が未使用だったことに突然気づきました。よろしければ下記URLからご自由にどうぞ。品切れの場合はご容赦ください。お差し支えなければリポストもお願いします。
www.tandfonline.com/eprint/SDIUH...

他の拙著も同様の可能性があるので、調べた上でタイミングをみてまたお知らせします。

18 hours ago 19 14 0 0
左上:ベッコウイモ 𝘊𝘰𝘯𝘶𝘴 𝘧𝘶𝘭𝘮𝘦𝘯 Reeve, 1843: pl. 39, fig. 215.
右上:イボシマイモ 𝘊𝘰𝘯𝘶𝘴 𝘭𝘪𝘷𝘪𝘥𝘶𝘴 Hwass, 1792. — Reeve, 1843: pl. 38, fig. 211.
左下:マダライモ 𝘊𝘰𝘯𝘶𝘴 𝘦𝘣𝘳𝘢𝘦𝘶𝘴 Linnaeus, 1758. — Reeve, 1843: pl. 19, fig. 104, as 𝘊𝘰𝘯𝘶𝘴 𝘩𝘦𝘣𝘳𝘢𝘦𝘶𝘴 [𝘴𝘪𝘤].
右下:ゴマフイモ 𝘊𝘰𝘯𝘶𝘴 𝘱𝘶𝘭𝘪𝘤𝘢𝘳𝘪𝘶𝘴 Hwass, 1792. — Reeve, 1843: pl. 17, fig. 94
この図は今回の論文中にはありません。すべて下記から福田が転載したものです:
Reeve, L.A. 1843 (pls 1–4, Jan.; pls 6–7, Mar.; pls 8–10, Apr.; pls 12–13, May; pls 5, 11, 14–16, Jun.; pls 17–19, Jul.; pls 20–23, Aug.; pls 24–26, Sept.; pls 27–28, Oct.; pls 29–35, Nov.; pls 36–39, Dec.), 1844 (pls 40–43, Jan.; pls 44–47, Feb.), 1848 (supp pl. 1, Feb.; supp. pls 2–3, Apr.), 1849 (suppl. pls 4–9 and 7 page Addenda, Jun.). Monograph of the genus 𝘊𝘰𝘯𝘶𝘴. 𝘊𝘰𝘯𝘤𝘩𝘰𝘭𝘰𝘨𝘪𝘢 𝘐𝘤𝘰𝘯𝘪𝘤𝘢: 𝘰𝘳, 𝘐𝘭𝘭𝘶𝘴𝘵𝘳𝘢𝘵𝘪𝘰𝘯𝘴 𝘰𝘧 𝘵𝘩𝘦 𝘔𝘰𝘭𝘭𝘶𝘴𝘤𝘰𝘶𝘴 𝘈𝘯𝘪𝘮𝘢𝘭𝘴, 𝟭: pls 1–56 and unpaginated texts. L. Reeve & Co., London.

左上:ベッコウイモ 𝘊𝘰𝘯𝘶𝘴 𝘧𝘶𝘭𝘮𝘦𝘯 Reeve, 1843: pl. 39, fig. 215. 右上:イボシマイモ 𝘊𝘰𝘯𝘶𝘴 𝘭𝘪𝘷𝘪𝘥𝘶𝘴 Hwass, 1792. — Reeve, 1843: pl. 38, fig. 211. 左下:マダライモ 𝘊𝘰𝘯𝘶𝘴 𝘦𝘣𝘳𝘢𝘦𝘶𝘴 Linnaeus, 1758. — Reeve, 1843: pl. 19, fig. 104, as 𝘊𝘰𝘯𝘶𝘴 𝘩𝘦𝘣𝘳𝘢𝘦𝘶𝘴 [𝘴𝘪𝘤]. 右下:ゴマフイモ 𝘊𝘰𝘯𝘶𝘴 𝘱𝘶𝘭𝘪𝘤𝘢𝘳𝘪𝘶𝘴 Hwass, 1792. — Reeve, 1843: pl. 17, fig. 94 この図は今回の論文中にはありません。すべて下記から福田が転載したものです: Reeve, L.A. 1843 (pls 1–4, Jan.; pls 6–7, Mar.; pls 8–10, Apr.; pls 12–13, May; pls 5, 11, 14–16, Jun.; pls 17–19, Jul.; pls 20–23, Aug.; pls 24–26, Sept.; pls 27–28, Oct.; pls 29–35, Nov.; pls 36–39, Dec.), 1844 (pls 40–43, Jan.; pls 44–47, Feb.), 1848 (supp pl. 1, Feb.; supp. pls 2–3, Apr.), 1849 (suppl. pls 4–9 and 7 page Addenda, Jun.). Monograph of the genus 𝘊𝘰𝘯𝘶𝘴. 𝘊𝘰𝘯𝘤𝘩𝘰𝘭𝘰𝘨𝘪𝘢 𝘐𝘤𝘰𝘯𝘪𝘤𝘢: 𝘰𝘳, 𝘐𝘭𝘭𝘶𝘴𝘵𝘳𝘢𝘵𝘪𝘰𝘯𝘴 𝘰𝘧 𝘵𝘩𝘦 𝘔𝘰𝘭𝘭𝘶𝘴𝘤𝘰𝘶𝘴 𝘈𝘯𝘪𝘮𝘢𝘭𝘴, 𝟭: pls 1–56 and unpaginated texts. L. Reeve & Co., London.

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MR新着。温度がイモガイ科4種(分布域が北からベッコウイモ・イボシマイモ・マダライモ・ゴマフイモ)の胚発生に与える影響を追った実験。胚が50%以上生存できる温度や、孵化前期間の長さと温度上昇との関係が4種間で異なるなど、熱への適応能力は種ごとの分布域と一致する。
doi.org/10.1080/1323...

つまり、水温の高低が胚の生存率と発生を左右するわけで、より北方の温帯域に分布するベッコウイモと、それより南の、低緯度の熱帯域に分布の中心をもつイボシマイモ・マダライモ・ゴマフイモとで最適温度が異なるのは容易に想像がつきますが、具体的に実証された例は少なく稀有なことと思います。

4 days ago 11 2 0 0
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今日の視角 西表島のミヤイリガイ(小林照幸)|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト 東京大、岡山大、独協医科大の研究班は先月、沖縄県竹富町の西表島(いりおもてじま)にある山中の滝で発見したミヤイリガイの亜種を「イリオモテミヤイリガイと命名した」と発表した。私はこの新亜種について、行政が保全措置を講じるのか、注目している。  「本家」のミヤイリガイは、1913(大正2)年に九州帝国

日本住血吸虫症とミヤイリガイをめぐるノンフィクション『死の貝』(文藝春秋および新潮文庫)の著者小林照幸さんが、イリオモテミヤイリガイについて信濃毎日新聞にコラムを寄稿されています。

「行政が保全措置を講じるのか、注目している」と始まり、結びの「信州生まれの医学者の名は、西表島の巻き貝の名に刻まれて残っていくかも」が絶妙です。

ただ文中にある、絶滅危惧IA類が「I類より1ランク下」との認識は誤りです。かつてのI類をIA類とIB類に分け、より危機的な分類群をIA類とするのですから、I類からIA類への移行はむしろ「格上げ」です。
www.shinmai.co.jp/news/article...

5 days ago 19 9 0 0
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MR新着。マリアナ前弧域泥火山の蛇紋岩湧水域から2新種 𝙏𝙝𝙮𝙖𝙨𝙞𝙧𝙖 𝙘𝙝𝙖𝙢𝙤𝙧𝙧𝙤𝙚𝙣𝙨𝙞𝙨 チャモロハナシガイと 𝙏. 𝙩𝙚𝙨𝙤𝙧𝙪 タカラハナシガイを記載。ともに著者は Amano, Haga, Hirayama & Chen。この海域でのハナシガイ属は両種が初めての記録。
doi.org/10.1080/1323...
和名は文中にカタカナで書いてほしかった。「Chamorro Seamount」はチャモロ海山ですが、それを知らないとChamorro-hanashi-gaiは「チャモッロハナシガイ」としか読めない。論文中に日本語を混ぜたがらないのは明治の「脱亜入欧」の名残か。

5 days ago 5 2 0 0
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MR新着。台湾の後期更新世四溝層(Szekou Formation)のマルスダレガイ科化石を検討し17属23種を記録。大半は台湾で見られる現生種と重複する。地層ごとの種多様性の変化は、ラグーンの発達や盆地の狭窄化など、従来想定されてきた台湾の古環境の変遷と一致するという。
doi.org/10.1080/1323...

この論文のhandling editorは芳賀前会長。種の同定が慎重になされている印象です。日本にも産するサツマアサリ、マルスダレガイ、ハナガイ、マツヤマワスレ、オトコエシ、チヂミマメハマグリ、タマカガミ、サザメガイ、フスマガイ、スダレガイ、イヨスダレ等を含みます。

5 days ago 11 4 0 0
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MR新着。NZ産 Charopidae クッションマイマイ科(=ナンヨウエンザガイ科)のうち、従来 𝘈𝘭𝘭𝘰𝘥𝘪𝘴𝘤𝘶𝘴 Pilsbry, 1892とされてきた種の再検討。一挙に3新属(𝘼𝙪𝙨𝙩𝙧𝙖𝙡𝙡𝙤𝙙𝙞𝙨𝙘𝙪𝙨, 𝘼𝙭𝙞𝙖𝙡𝙡𝙤𝙙𝙞𝙨𝙘𝙪𝙨, 𝙆𝙪𝙧𝙚𝙝𝙚𝙖)5新種1新名を提唱!
doi.org/10.1080/1323...

この科は Punctidae ナタネガイ科や Discidae パツラマイマイ科・Helicodiscidae イシノシタ科などと共に単系統群 Punctoidea ナタネガイ上科を形成し、扁平な殻は確かにそれらと似ていますが、彫刻や模様が繊細で多様の極みです。

1 week ago 14 6 0 0

スジカワザンショウ論文は著者特典で、下記URLから先着50名様に無料で全文の閲覧とPDFダウンロードができるようですので、よろしければご利用ください。リポストもしていただけると嬉しいです:
www.tandfonline.com/eprint/U2PGN...

2 weeks ago 23 8 0 0
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1828) グレイカワザンショウや日本の 𝘈. 𝘱𝘢𝘳𝘢𝘴𝘪𝘵𝘰𝘭𝘰𝘨𝘪𝘤𝘢 Kuroda, 1958 ムシヤドリカワザンショウなどと共通し、分子系統樹でもそれらと単系統群を形成しました。さらに、中枢神経系(食道神経環)の各神経節が著しく集中している点や、歯舌中歯の下歯尖が2対のみ(他の種は通常3対以上)であることも目立つ特徴で、この属の中で最も派生的な(つまりキャラ立ちした)種の一つと考えられます。

2 weeks ago 4 1 0 0
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MR新着。韓国西〜南岸の汽水域塩性湿地から新種スジカワザンショウ 𝘼𝙨𝙨𝙞𝙢𝙞𝙣𝙚𝙖 𝙜𝙖𝙣𝙜𝙝𝙬𝙚𝙣𝙨𝙞𝙨 Fukuda, Kim, Sawada & Hong in Kim et al., 2026を記載しました。独特の明瞭な螺肋を殻表に巡らし、25年前に日韓共同干潟調査団が和名のみ与えていた種です。
doi.org/10.1080/1323...
この新種はヨシに高く登り、葉や茎の上で匍匐・休息します。斯様な生態はカワザンショウ科では他に類例がありません。解剖すると雌の貯精嚢が漆黒色で、𝘈𝘴𝘴𝘪𝘮𝘪𝘯𝘦𝘢 カワザンショウ属のタイプ種 𝘈. 𝘨𝘳𝘢𝘺𝘢𝘯𝘢 (Fleming, ...

2 weeks ago 8 3 1 1

ミヤイリガイを含むミゾヒダニナ亜種群は全軟体動物中で最も深く研究された分類群の一つですが、無数の論文や『死の貝』など書物も含めた長く分厚い研究史の末尾に、ささやかながら新たな頁を追加できたと考えると感無量です。
朝日新聞記事全文フリー(本日18時まで!):
digital.asahi.com/articles/ASV...

画像はイリオモテミヤイリガイのパラタイプの一つ。ご尊顔がはっきり写っているものの、論文ではスペースの都合でやむなく割愛したものです。背後の白いバーは市販の定規。

2 weeks ago 76 29 0 0
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西表島で未知の巻き貝発見 発表まで6年、「死の貝」ではないと確認:朝日新聞 東京大などの研究チームが、沖縄県の西表島で未知の巻き貝を見つけ、論文に発表した。限られた範囲にのみ生息するとみられ、保護の必要性がありそうだ。だが、一つの気がかりがあり、論文発表まで約6年を要した。…

イリオモテミヤイリガイについて、朝日新聞の小坪さんが満を持して書いて下さった渾身の記事です! 既報と異なる観点で経緯が紹介されており必読です。
全文フリー(明日18時まで):
digital.asahi.com/articles/ASV...

「人にも貝にも迷惑をかけないために」という珠玉の見出し、そして佐倉統先生からの過分なお言葉を賜り、貝人冥利に尽きます。頑張ってよかった。

私は一時期は不発弾処理班みたいな心境でしたが、共著者の桐木先生が着実に感染実験を進めて下さり、当面は適切に処置できたようでやれやれという感じです。もちろん今後も引き続き研究が必要ですが。

2 weeks ago 75 36 0 3
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岡山大学の貝類分類のエキスパート福田宏准教授 未知の貝の「顔」見て正体突き止める | KSBニュース | KSB瀬戸内海放送 「人間ばなれしてる…。なぜ外部形態でそこまで分かるのか…⁉」 共同研究者らが舌を巻く、岡山大学の貝類の専門家の〝驚異の目″が発見の原動力になりました。 岡山大学学術研究院の福田宏准教授(環境生命自然科学学域)らの研究グループは、沖縄県西…

KSB瀬戸内海放送でイリオモテミヤイリガイを取り上げていただきました。数時間前に旧知の記者さんの独自直撃取材を受けて談笑したら、速攻で記事になってしまいました。

岡山大学の貝類分類のエキスパート福田宏准教授 未知の貝の「顔」見て正体突き止める | KSBニュース
news.ksb.co.jp/article/1647...

2 weeks ago 12 5 0 0
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公表されたばかりの三重県RDB2025の貝類の章を見たところ、陸・淡水産を扱った部分は概ね問題ありませんが海産は誤記などがとても多く、一読して気付いた点だけメモしても画像のようになりました。こうも瑕疵が多いと信頼性が揺らぎかねないので、もっと慎重に臨んでほしいです。
www.pref.mie.lg.jp/MIDORI/HP/m0...

適切な名前で呼べないのは、同定の信憑性が怪しいのと同義です。生物多様性の認識の根幹に関わることですから、些末な問題ではありません。

3 weeks ago 11 6 0 0

無事届いたようで安堵しました。改めてイリオモテミヤイリガイのホロタイプ(OMNH Mo41176、雌)の殻です。肉抜きは26個体試みて全て楽勝&完璧だったので殻・蓋・軟体部(一部は解剖に使用)を対応付けて保存し、タイプシリーズとしました。殻の写真はいつもの中古コンパクトデジカメで撮っています。

3 weeks ago 12 2 0 0
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話題の新亜種イリオモテミヤイリガイのタイプ標本が届いたので、ラベルを作って登録を済ませました。貝に沼る展で展示できなかった日本住血吸虫関連の資料とあわせて、近いうちに「日本のミヤイリガイ」というミニ展示をしようかと考えています。※イリオモテミヤイリガイは住血吸虫の感染が成立しないことが実験で確かめられています

3 weeks ago 15 8 0 1
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今回の新亜種は西表島の僅か2ヶ所の狭い範囲のみで確認され、絶滅が危惧されます。日本住血吸虫症との直接の関係は現時点で見出されておらず、人類に重篤な疾病をもたらす心配はありませんので、風評被害を招くことがないよう切にお願いいたします。詳しくは先ほど発出された下記のプレスリリースをご覧ください:
www.okayama-u.ac.jp/up_load_file...

4 weeks ago 17 6 0 0
Sawada, N., Kirinoki, M. & Fukuda, H. 2026 (11 Feb.) [‘2025’]. 𝘖𝘯𝘤𝘰𝘮𝘦𝘭𝘢𝘯𝘪𝘢 𝘩𝘶𝘱𝘦𝘯𝘴𝘪𝘴 𝘪𝘳𝘪𝘰𝘮𝘰𝘵𝘦𝘯𝘴𝘪𝘴 n. subsp. (Caenogastropoda: Truncatelloidea: Pomatiopsidae) from waterfalls in Iriomote Island, Okinawa, southern Japan. 𝘔𝘢𝘭𝘢𝘤𝘰𝘭𝘰𝘨𝘪𝘢, 𝟲𝟴: 81–108.

Sawada, N., Kirinoki, M. & Fukuda, H. 2026 (11 Feb.) [‘2025’]. 𝘖𝘯𝘤𝘰𝘮𝘦𝘭𝘢𝘯𝘪𝘢 𝘩𝘶𝘱𝘦𝘯𝘴𝘪𝘴 𝘪𝘳𝘪𝘰𝘮𝘰𝘵𝘦𝘯𝘴𝘪𝘴 n. subsp. (Caenogastropoda: Truncatelloidea: Pomatiopsidae) from waterfalls in Iriomote Island, Okinawa, southern Japan. 𝘔𝘢𝘭𝘢𝘤𝘰𝘭𝘰𝘨𝘪𝘢, 𝟲𝟴: 81–108.

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ミヤイリガイの新亜種イリオモテミヤイリガイ𝙊𝙣𝙘𝙤𝙢𝙚𝙡𝙖𝙣𝙞𝙖 𝙝𝙪𝙥𝙚𝙣𝙨𝙞𝙨 𝙞𝙧𝙞𝙤𝙢𝙤𝙩𝙚𝙣𝙨𝙞𝙨 Fukuda & Sawada in Sawada, Kirinoki & Fukuda, 2026を西表島山間部の滝から記載しました。日本住血吸虫の感染実験や現地の環境DNA解析を行った結果、感染の危険性を示す証拠は得られませんでした。
doi.org/10.4002/040....
新亜種の殻は太短くて殻口縁が肥厚せず、山奥の滝の周囲だけに産する点で本州・九州の水田などに棲むミヤイリガイとは異なりますが、軟体部の形態は互いに酷似し、分子系統樹でも同一のクレードに含まれます。...

4 weeks ago 66 25 1 0
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J.D. テイラー博士らによるオキナガイ科の再検討論文が公表され、長く未記載だったオヤイヅオキナガイが新属𝙋𝙖𝙧𝙞𝙡𝙖𝙩𝙚𝙧𝙣𝙪𝙡𝙖に属す新種 𝙋. 𝙖𝙘𝙪𝙩𝙖 Taylor, Fukuda & Haga, 2026として記載されました。この属にはソトオリガイ 𝘗. 𝘬𝘢𝘮𝘢𝘬𝘶𝘳𝘢𝘯𝘢 (Pilsbry, 1895) も含まれます。
doi.org/10.11646/zoo...

オヤイヅオキナガイは現時点で愛知・岡山・福岡・長崎各県レッドリスト掲載種です。
昨年8月、MDに発表した稀少未記載種総攬の掲載種のうち、学名がついたのはこれで4つ目です。残りも少しずつ解決してゆく所存です。

1 month ago 8 5 0 1
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MR新着。豪州産 Pupilloidea サナギガイ上科の分子系統。日本の 𝘉𝘦𝘯𝘴𝘰𝘯𝘦𝘭𝘭𝘢 クチマガリスナガイなども含めて解析しています。𝘝𝘢𝘭𝘭𝘰𝘯𝘪𝘢 ミジンマイマイ属と 𝘗𝘶𝘱𝘪𝘴𝘰𝘮𝘢 マルナタネ属は系統的に遠く、Valloniidae ミジンマイマイ科は多系統群であるというのは納得できる指摘です。
doi.org/10.1080/1323...

昨日Xで、15年目の3.11に際し、津波で流されてしまった石巻市万石浦瀬戸島のキバサナギ・チョウセンスナガイ・ツヤミジンマイマイに触れましたが、3種ともがサナギガイ上科であり奇遇です。
x.com/SocStudMollD...

1 month ago 6 3 0 0
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Xで、マボロシリュウグウボタルを砂浜の打ち上げで拾った方が私以外にも現れたことを知り、心底驚くとともに感無量です。

概ね四半世紀に一度くらい起こりうることのようなので、プロ野球 (NPB) で完全試合が達成されるのと同程度の頻度だなあと他愛もないことを考えていました。こういう、再現性があるのかないのか、偶然か必然かも判然としない出来事は大好物です。

これを機に、昨年大阪市立自然史博物館で開催された特別展「貝に沼る」を勝手に記念して書いた拙著を、自由に閲覧・ダウンロードできるようにしました。よろしければご笑覧ください:
www.researchgate.net/publication/...

1 month ago 14 4 0 0
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MR新着。豪州産メンダコ科など Cirrata 有触毛亜目6種の野外での生態観察10例。海中で鰭を使って自在に泳いだり、水かきの中で腕を巻き付ける行動、さらに従来知られていなかった色素斑の様子など、新知見というだけでなくとにかく美しくてかわいい画像が満載です!
doi.org/10.1080/1323...

内訳は𝙄𝙣𝙤𝙥𝙞𝙣𝙤𝙩𝙚𝙪𝙩𝙝𝙞𝙨 (Cirroteuthidae ヒゲダコ科) 2種、𝙂𝙧𝙞𝙢𝙥𝙤𝙩𝙚𝙪𝙩𝙝𝙞𝙨 ジュウモンジダコ属 (Grimpoteuthidae ジュウモンジダコ科) 3種、𝙄𝙣𝙨𝙞𝙜𝙣𝙞𝙩𝙚𝙪𝙩𝙝𝙞𝙨 (Opisthoteuthidae メンダコ科) 1種。

1 month ago 13 4 0 0
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しかし鰓や雌の生殖器の細部は確かにカワザンショウ科に似ており、分子系統解析ではこの科のクレードにしっかり含まれました。雑搬溝の欠落は陸から海に逆戻りして二次的に喪失したと解釈するしかなく、この科で唯一の例外です。「世界は広い、これぞまさに生物多様性」と感じさせる貴重な存在です。

1 month ago 5 0 0 0

カワザンショウ科の新属 𝘿𝙖𝙫𝙞𝙨𝙖𝙨𝙨𝙞𝙢𝙞𝙣𝙚𝙖 Fukuda, Ponder & Criscione, 2026を設立しました。南アフリカ南東部の内湾に固有で干潟下部の藻場に棲み、何の仲間か長く不明のままだった奇妙な分類群です。生前のデイヴィス博士が解剖してこの科に属すと看破したものの、未発表でした。

この新属は歯舌の形が突飛で他のどの分類群にも似ておらず、20世紀中ならこれだけで新科を提唱しても誰も異を唱えなかったでしょう。さらにカワザンショウ科なら例外なく持っているはずの雑搬溝が見当たりません。つまり形態の概略だけでは近縁な分類群を俄かに想定できない特異なグループです。...

1 month ago 14 2 1 0

新潟市のレッドデータブックにある「マメタニシ」(下記pdfの p. 113)は、残念ながら在来のマメタニシでなく、外来種であるオオマメタニシです。新潟では1970年代までは確かに在来マメタニシの記録がありますが、その後絶滅し、オオマメタニシが侵入したのでしょう。
www.city.niigata.lg.jp/kurashi/kank...

また、画像の書籍の表紙にある写真の個体は、次体層の螺肋が2本のみのためやはり在来マメタニシでなく、移入種のオオマメタニシであると今回の論文で結論づけました。絶滅危惧種を扱う書籍の表紙のど真ん中に外来種を挙げてしまうとは大失態で、罪深い誤同定です。

1 month ago 9 3 0 0

近年日本に移入されたエゾマメタニシ科2種を、中国産オオマメタニシ𝙋𝙨𝙚𝙪𝙙𝙤𝙫𝙞𝙫𝙞𝙥𝙖𝙧𝙖 𝙚𝙭𝙞𝙢𝙞𝙖 (Frauenfeld, 1864)とコガシラマメタニシ𝙋. 𝙡𝙤𝙣𝙜𝙞𝙘𝙤𝙧𝙣𝙞𝙨 (Benson, 1842)に同定しました。両種は解剖学的に類似し、マメタニシ𝘗. 𝘮𝘢𝘯𝘤𝘩𝘰𝘶𝘳𝘪𝘤𝘢 (Bourguignat, 1861)とともに単系統群を形成します。

従来のマメタニシの属名𝘗𝘢𝘳𝘢𝘧𝘰𝘴𝘴𝘢𝘳𝘶𝘭𝘶𝘴 Annandale, 1924は𝙋𝙨𝙚𝙪𝙙𝙤𝙫𝙞𝙫𝙞𝙥𝙖𝙧𝙖 Annandale, 1918の新参異名です。種小名の語尾も -𝘶𝘴から-𝘢に変わるのでご注意ください。

1 month ago 4 2 0 1
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Malacologia 68巻刊行。デイヴィス博士追悼特集号で約380頁、自力で縦に立ちます。そのうち、齊藤匠・澤田直人両会員と私がそれぞれ筆頭の論文3篇で計124頁を占めました。各々の概略を後ほど順にご紹介します。どれも驚きの内容から成る渾身の力作で、うち1篇はプレスリリース発出を現在準備中です。

なおこの号は表紙から中身に至るまで一貫して「2025」と印字されていますが、実際の刊行日を編集部に確認したところ正しくは2026年2月11日で、「印刷会社が大企業に買収されてしまって生産スケジュールがずれ込み、変更できないまま印刷せざるを得なかった」とのことですので、引用する際は注意が必要です。

1 month ago 4 3 0 2

福田さんのペリリューの書評(後編)では、私が以前書いた沖縄戦でのとある米軍兵の標本採集に関する書き物を引用頂いています(書評のnoteにリンクあります)。

1 month ago 7 2 0 0

後編(完結)です。大山桂先生は「リアル田丸一等兵」なのでした。だから私も、『ペリリュー』に描かれたコマの外に連なっていると確信しています。

手前味噌ながら、文末は奇蹟的な着地ができたと思っています。そこからまた前編の冒頭へと立ち返って戴けると嬉しいです。

今後も末永く、『ペリリュー』がたくさんの人々に読み継がれますように。

note.com/yamakei90_/n...

1 month ago 14 7 0 1

中編が公開されました。「数奇な運命」とか「奇縁」などというと月並みで安っぽいですが、本来は相互に無関係なはずの様々な記憶が思いがけない方向へ次々に連なり、書いているうちに今居る場所がますます覚束なくなる感覚にも陥りました。

後編も数日後に公開予定です。よろしくお願いいたします。

note.com/yamakei90_/n...

1 month ago 13 7 0 1
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【研究者の推し本】『ペリリュー 楽園のゲルニカ』 書評=貝類学者・福田宏〈前編〉|ヤマケイの本 今回で4回目となる貝類学者・福田 宏先生の不定期書評連載。福田先生は『新種発見!』の著者で貝類の分類学者、そしてXの生物好きに広く知られるアカウント「軟体動物多様性学会(@SocStudMollDiv)」の中の人です。 『野生生物は「やさしさ」だけで守れるか?──命と向きあう現場から』、『自宅で湿地帯ビオトープ!~生物多様性を守る水辺づくり』、『図鑑を見ても名前がわからないのはなぜか?』に続いて...

山と溪谷社のnote「ヤマケイの本」で連載している書評の第4回が先ほど公開されました! 現在映画が絶賛上映中の漫画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を対象に、題して「戦争と貝類学」。

私が実際に見たペリリュー島の姿も踏まえて、激情が噴出するのを必死に抑えながらも、思いつく限りのことを盛り込みました。

その結果またしても長くなってしまったので、前中後編の3部に分けて、今後数日おきに公開予定です。よろしくお願いいたします。

note.com/yamakei90_/n...

2 months ago 22 13 0 1