龍田川錦織りかく神無月時雨の雨をたてぬきにして(古今集冬巻頭、よみ人しらず)
Posts by 渡邊新月
真萩散る庭の秋風身にしみて夕日のかげぞ壁に消えゆく/永福門院(『風雅集』秋上)
すがる鳴く秋の萩原朝立ちて旅ゆく人をいつとか待たむ/読人しらず(古今集)
山鳥のほろほろと鳴く声聞けば父かとぞ思ふ母かとぞ思ふ/行基(『玉葉和歌集』釈教)
わが恋は松を時雨の染めかねて真葛が原に風さわぐなり/慈円(『新古今集』恋一)
貧しくて雀観てゐし冬の日は我と雀の別(わき)知らざりき/白秋『橡』「秋夕賦」
日をさふる楢の広葉に鳴く蝉の声より晴るゝ夕立の空/入道二品親王道助(「宝治百首」、『玉葉集』夏)
寂しさや思ひよわると月見れば心の底ぞ秋深くなる/良経「花月百首」
うたたねの朝けの袖にかはるなりならす扇の秋の初風/式子内親王(『新古今集』秋上)
世の中に武者起こりて、西東北南、戦ならぬ所無し。うち続き人の死ぬる数聞くおびただし。まこととも覚えぬ程なり。こは何事の争ひぞや、あはれなる事のさまかなと覚えて、
死出の山越ゆる絶え間はあらじかし亡くなる人の数続きつつ
/西行『聞書集』225
今はとて見ざらむ秋の空までも思へば悲し夜半の月影/殷富門院大輔(『新勅撰集』哀傷)
花もまた別れむ春は思ひ出でよ咲き散る度の心づくしを/殷富門院大輔『新古今集』春下
秋風になびく浅茅の末ごとに置く白露のあはれ世の中/蝉丸(『新古今集』雑下)
今よりは更け行くまでに月は見じそのこととなく涙落ちけり/清輔(『千載集』雑上)
おもひあまりそなたの空をながむれば霞をわけて春雨ぞふる/俊成(『新古今集』恋二 1107)
わが生やこのほかに道なかりしかなかりけんされどふいの虹たつ/馬場あき子『ふぶき浜』
常磐津の連弾の撥いちやうに白く光りて夜のふけにけり/白秋『桐の花』
かずかずに思ひ思はず問ひがたみ身を知る雨は降りぞまされる/業平(『古今集』恋四 705、『伊勢物語』)
さりともと思ふ心も虫の音も弱りはてぬる秋の暮かな/俊成「述懐百首」「虫」題。(『千載集』秋)
心にもあらでうき世にながらへば恋しかるべき夜半の月かな/三条院『後拾遺集』雑一
寄する波うちも寄せなむわが恋ふる人忘れ貝下りて拾はむ/『土左日記』
石川や瀬見の小川の清ければ月も流れを尋ねてぞすむ/鴨長明(『新古今集』神祇 1894)
しかりとてそむかれなくに事しあればまづ嘆かれぬあな憂世の中/小野篁(『古今集』雑下 936)
涼しやと風のたよりを尋ぬれば茂みになびく野辺の小百合葉/式子内親王(「正治初度百首」夏)
うちしめりあやめぞかをるほととぎす鳴くや五月の雨の夕暮/良経(『新古今集』夏 220番)
ゆめにのみききききききとききききとききききききといだくとぞ見し/『古今和歌六帖』巻四 ざふの思(2174番)
うつなみのまなく時なきたまかしはたまたまみればあかぬ色かも/定家(「十題百首」地部)
ひとゝせをながめつくせる朝戸いでに薄雪こほるさびしさのはて/定家(「六百番歌合」 題 冬朝)
渡邊新月です。アカウント作りました。
青空の歌。
たちのぼりみなみのはてにくもはあれどてるひくまなきころの虚(オホソラ)/藤原定家「韻歌百廿八首」