【幻の女】
めっちゃ面白かった。
タイムリミットの仕掛けと⚪︎⚪︎トリック、情感は醸しつつ塗りすぎていない品の良い描写。
一気に読めて、尚且つ読み味もいい。
不思議だったのが、1942年の作品で、当時の風俗や地理が描かれているにも関わらず、モダンな雰囲気をまとっていること。
"モダン"というと語弊があるか。ともかく、全然古臭くない。
前述した描写の妙や仄かな幻想性が成せるものなんだろうか。寓話のような風通しの良さがある。
でも警察......というかアイツ、ヒドくね?
死体の数の責任はアイツにあると思うんだけど......
Posts by クロサキ
『幻の女』黒原敏行さんの訳も読んでみたいな。
今作における惨劇は「娘のため」という、一応は同情できる動機で起こっているけど、その過程で犠牲になった女性たちは、打ち捨てられるよりも酷い扱いを受ける。
しかもそれは、女性の偉人の死に様を見せ物とする、グラン=ギニョルへの加工でもあり、どこまでも残酷で非道。
一見大切にされている娘エルフィも、父親と彼女を"愛して"いる医師には、実際のところモノとしか見られていない。
一応は善の側でもある主人公の親友にしても、アンネローレの死体に対する扱いは......
彼女たちに黙祷。
【生血を吸う女】
怪奇映画としての審美性や、劇中の"死の機械"の見事さについては、黒沢清や遠山純生先生の、ライナーノーツでの解説を読めばいいとして。
(人形劇の歯車も凄いけど、生死のコントラストを分かつシンメトリックな輸血ポンプも凄かった)
個人的には胸の悪くなる映画だった。
ホラーにおいて、女性の客体化の問題はつきものだけど、ここまでグロテスクにかつ凝縮し可視化している映画はあまり無いと思う。
町山さん関連で少し触れたことのある水道橋博士は普通に嫌い。
お笑いに疎いので、たけし軍団およびビートたけしのことはよく知らないのですが、知れば知るほど嫌いになりそうな気はしている。
久石譲の饒舌さは、北野映画において必ずしもマイナスではないと思っているけど、今作のメインテーマの旋律はさすがにちょっとクドかったかも......
まあ、こんな曲が上がってきたら、そりゃ使いたくはなるよな。
しかし、この辺から実験的な試みが増えてきたのかな?
フィルモグラフィーを線で追えてるわけじゃないので断言はできないですが。
【菊次郎の夏】
ラスト、真の主人公が明瞭になるタイトルの伏線回収は、ミエミエだけど感動的。
彼にもたらされる、ささやかな福音——"天使"の鈴の音が忘れがたく胸に残る。
ショートコントを繋ぎ合わせたような構成は120分だとさすがに間延びしているし、異様に説明的な台詞も気になる。
でも、ショットの一つ一つに力があるのと、キャラのエモーションは一貫しているので、ロードムービーとしての見応えはきちんとある。
前述の間延びも、別れの寂しさの前では何だか尊いように思えるのがズルい。
でも、たけし軍団のシークエンスには、いじめの空気感がどうしても......やっぱあの辺は苦手だなあ。
最近たけし映画を連続で観てるので完全にカブれている。
テメッ バカヤロッ コノヤロッ
ウィリアム・アイリッシュの『幻の女』読んでる。
タイトルが効き出す頃から加速度的に面白くなってきた。
本に書き込みできるぐらい思い切りの良い人間になりたい......ふせんもいい加減高いし......
「評論は野暮」というのはその通りなんだけど、そもそも表現や言葉、もっと言えば人間の営み自体が本質的に野暮なので。
#好きなバンド11組晒すと好みが分かる
ZABADAK
King Crimson
Goblin
ムーンライダーズ
FEEL SO BAD
ZELDA
GARNET CROW
Mr.sirius
Renaissance
the Cranberries
Camel
ZABADAKはユニットだけど楽団でもあるので。
『その男、凶暴につき』に続いて『あの夏、いちばん静かな海。』を久々に。
やっぱカーテンコールみたいなラストシークエンスは要らないなー......本編がこれだけ素晴らしいのに、満を持してタイトルが出るタイミングがスベってる映画も珍しい。
海の上のサーフボードのカットか、浜辺を右から左に去っていく2人がフレームアウトするところでエンドロール——だったら良かったのに。
"親父の贖罪"といえば、最近見直した『ヤング・フランケンシュタイン』のここは、初見の時とは比べものにならないぐらい感動してしまった......この後の発表会も最高。
今年のアカデミー賞の候補作、誰かも指摘してたけど、マジで親父の贖罪の話ばっかりだな。
『WEAPONS』もその要素あるし。
マジでたまにある。
『ロングレッグス2』やるの?
それはさすがにどうなんだろうか。
バカなので"⚪︎⚪︎世紀"って書かれてると一瞬混乱する......
えーと、何年代ってこと?みたいな😵💫
YouTuberって嫌われてるんだな......
悪質なのはもちろんダメだけど。
『ヤング・フランケンシュタイン』は観直しても最高の映画だったけど、怪物がエリザベスと結ばれるところは今回気になってしまった。もう1ステップ踏んで、ちゃんと和姦の形にしてれば完璧だった。
『ノースマン』の予告。
格調高い映像とワイルドなアクション、復讐を決意する台詞のリフレインと呪術的な音楽の盛り上がり......何度観てもめちゃくちゃアガるんだけど、本編はこういうノリじゃないんだよな😅
俺は本編も好きだけど😃
youtu.be/oMSdFM12hOw?...
キャビンボーイの子が、アレキサンドリアで猿に出会うシークエンスがすごく好きだったな。
裏で進行している事態はすごく怖いし、少年の境遇も辛いんだけど、それでも、というかだからこそ、ジュブナイルならではの切なさと瑞々しさに溢れていた。
終盤のロンドンの猥雑描写がなかなかエゲつなくて良かったんだけど、映画はそこもかなりソフトにしてた......
まあ、その辺はこないだの『嵐が丘』がオープニングでやってくれてたんで、別にいいけど。
ちなみに、400ページの長編でしたが、一日半で読了しました。
人間、追い詰められると強いね💪
(計画性皆無)
『ハムネット』原作小説はとっても良かったです。
心理描写と情景描写がちょっとクドいけど、そのぶん美しい表現も多数。
実在の人物をモデルにしてはいても、資料が限られているため、9割以上は創作......逆に言えば、アグネスさんは大した根拠もないのに「悪妻」呼ばわりされていたわけで、その名誉回復をした功績は非常に大きいと思う。
個人的には「偉人の二次創作」というより、創造豊かな魔女小説、一種の幻想文学として非常に面白かったな。
(そしてこのアプローチは必然的に、フェミニズムの文脈を多分に伴う)
クロエ・ジャオ、吸血鬼ものはどっちも頓挫してしまったみたいだけど、怪奇幻想ものへの志向はあるのかな。
どうでもいいけど、女性コーラスのメロディがヒクドラの『Forbidden Friendship』にスゲー似てた。鼻タッチする瞬間のとこ。
music.apple.com/jp/album/of-...
パンフはコナンで混んでて買えませんでした。
ちなみに自分が鼻白んだのはシェイクスピアの権威とは関係なし。去年ようやく『ハムレット』を読んだばかりの付け焼き刃なので。
原作だと、魔女であるアグネスが、夫・シェイクスピアの、劇作家としての○○に接合点を見出す描写になっていて、それが感動を産んでいた。
『ハムレット』の各シーンとの照応や接合を持ち出すのはウェットすぎるし、符号として無理があると思う。
マギー・オファーレルも脚本に参加していたらしいけど、正直理解に苦しむ。
あと原作でも映画でも「女は黙ってろ」って言ってたと思うんだけど、字幕だと「女は」の部分が除かれてた。なぜ?
【ハムネット】
クロエ・ジャオの映画でここまで合わなかったのは初めて......(『エターナルズ』も自分は支持派)
点として観るなら、良いショットはいくつもあった。自然光の撮影は美しいし、鷹を見上げるあのアクションは素晴らしかったと思う。
(アスペクト比は最後まで据わりが悪く感じたけど)
でも、全体としては大部分でノれなかった。
戯曲との照応は、原作では、かなり危ういバランスでギリギリ成立してたと思うんだけど、映画だとソコにかなり突っ込むアプローチになっていて面食らった。
正直なところ鼻白んだし、実際あまり上手くいってないと思う。