初夏の花の代表格である藤の花が今年も少しはやく咲き始めました。ここ数年は急激にあたたかいこともあり、春から初夏の花の見頃シーズンはだいぶ前倒しになっているように感じます。
藤の花は日本原産の固有種。小さな藤色の花が垂れ下がる雅な光景が「まるで天国のようだ」と、特にヨーロッパでとても人気が高く、気候があえば自宅の庭や敷地で育てている風景を見ます。日本の場合は木枠などで組んだ藤棚を用いりますが、海外では壁に沿わせるスタイルが多いようです。
藤の香りは魔除けの香り。もし古代・中世ヨーロッパなどに藤があったらどんな方法を使っても手に入れたい人々が一定数いたのかもしれません。
Posts by 繻 鳳花@shuhohka
本日のタイムラインで気になったこちらの記事より「情景ことばえらび辞典」をダウンロードしてみました。kindle版ですが12か月ごとの情緒豊かな言葉がたくさん収録されていてとてもよかったです。
例えば、4月の和名は「卯月」が一般的ですが、別称として木葉採月(このはとりつき/桑の葉を収穫する時期)、清和(せいわ/清らかでおだやかな気候)など、ネット検索でもあまり見かけない美しい言葉が多かったです。
本日4/21(火)のみですがAmazon kindle版で299円でダウンロードできます。創作活動をされている方にもおすすめかと思います。ご興味あればぜひ。
《雑記です》
自分が今のこの場所に移動しようと決めたきっかけは、フランス・クリュニー中世美術館のアカウント移転でした。
前SNS側の運営陣が変わり、少しずつ変化が生じるようになった頃、真っ先に別SNSへの移転を宣言し、即時更新を停止しました。アカウント自体はありますが、2024年から止まったままです。
クリュニー中世美術館は、自分の運命を変えたともいっても過言ではない中世後期の連作タペストリー「貴婦人と一角獣」を有する由緒ある施設。フランスの歴史ある文化財の保存活動も積極的に行っています。
古の文化を守るため、害となすものからは離脱を図る。
その考えに、今も深く同意しています。
自宅のベランダにミントやヘンルーダ、ローズマリーなどの中世魔除けのハーブ(勝手に命名)を複数の鉢植えで長らく育てているのですが、ここ最近の暑さ対策や虫対策を兼ねて、中世の修道院の庭を模したスタイルの植え替えを検討しています。
栗の木やハシバミの木を用いた小さな柵の作り方を見つけたので材料などを集められれば作業ができそうですが、近くの梨園で梨の木材も手に入りそうなので、検証も兼ねて一緒に使ってみることにします。
書物に残された記録だけでは分からないことが多いのが中世ヨーロッパの民俗文化たるもの。失敗も検証には大事な要素ですので、恐れずいろいろな方法でやってみたいと思います。
近くにある植物園で原種バラが咲き始めたという便りを聞きました。ここ数年、急に気温が上がるのでバラ自体の開花が早くなっている中、原種バラも比例して早々に咲いてしまっています。
バラは中世ヨーロッパでも「聖母の花」のひとつとして絶大な人気を誇っていた花の女王。中世当時の王宮料理にもバラの花や抽出した水(ローズウォーター)を使ったレシピが多く残っており、ただ鑑賞するだけのものではなかったのかが分かります。
これからの時期、たくさんの美しい八重咲きの春バラを見ることができますが、個人的には古くからあったシンプルな一重咲きの原種バラが好きです。バラ苑などに立ち寄られた際はぜひ探してみて下さい。
【雑記です】
昨日はここ(ブルースカイ)が珍しく長時間ダウンしていたので復旧まで時間がかかるだろうと見越して投稿を控えていました。他SNSでも運営サイドが適時状況を投稿してくれたので特に気にすることなく、復旧報告があるまでのんびりと読書をしたりPC作業を淡々と進めておりました。
前にいた大手SNSではいつ復旧するのか常にそわそわしたり何度もログインしようとしていた記憶があったのですが、今はそのようなことはすっかりなくなりました。
SNSと適度に距離を置くことがうまくできれば、自然と心に余裕が生まれます。今の状態をうまく維持できるよう、これからも意識的に向かい合えたらと思っています。
【新刊同人誌 通販事前予約のご案内】
5/4(月・祝)開催予定・文学系即売イベント「文学フリマ東京42」にて頒布予定の同人誌新刊は羊皮紙研究のスペシャリストである羊皮紙工房さんとの共著作品となります。
※4/30(木)まで自前通販サイトで事前予約を承っております。当日ご来場が難しい場合はこちらもあわせてご利用下さい。リンク先にサンプル画像などもアップしております。
📖通販サイト
costmarymoyan.shop
西洋ファンタジー世界でもよく登場する羽ペンについて、中世と近世、近代で使い方が多少異なります。
ファンタジー世界では羽毛をほとんどつけたままの状態で描かれることが多いのですが、実際に書く時、握り手の部分にひっかかって羽の部分が邪魔になります。そのため中世のように羽は一部を除いてむしってしまった方が実質的に使いやすいです。
またペン先は使い続けると割れてしまうことがあるのですが、その際はナイフなどで先端を少し切れば再び書けるようになります。
同じ羽ペンでも時代によって形が少しずつ変わっていくのもまた味があっていいのかなと思います。(画像:羊皮紙工房公式サイトより)
本日4/15(水)21:30よりNHK Eテレにて「3か月でマスターする西洋美術 -中世編-」が放映予定となっています。中世前期からルネサンス前あたりまでの壁画や彩色写本、主要修道院のステンドグラスなどを紹介予定とのことです。
羽根ペンや虫こぶインクを使った筆写体験の模様もあるようですので、もしお時間がありましたらぜひご視聴下さい。再放送・見逃し配信もあります。
先日、とある地方の桜の大樹巡りに赴きました。
メディアなどで紹介されている有名な桜は当然のように人が多かったのですが、少し離れた場所にもたくさんの山桜の群生地があったので、そのあたりを重点的に廻りました。
その中でもひときわ印象に残った、丘の上にひっそりと佇む桜の大樹。少しわかりづらい場所にあるのであまり人は訪れていませんでした。樹齢600年を超えており、多くの太い枝は別の木材で支えられていました。
桜は華やかな花に注目されがちなのですが、個人的にはその花を咲かせる母なる木の生命力に惹かれています。
「神樹」と呼ばれるにふさわしい、圧巻の姿。しばしの間、時間を共有できてよかったです。
【雑記です】
最近、某大手SNSで投稿の自動翻訳機能がついたそうで、異国間の交流が活発になっていると聞きました。
日本の場合は海外の投稿で素敵なものがあっても言葉の壁問題でなかなかハードルが高かったことを考慮すると、趣味程度の話題であれば可もなく不可もなく…と思います。
一方で、純粋な「伝承や昔話、歴史にまつわる内容」はまた別格となり、より慎重な扱いが必要であると考えています。単語の誤訳ひとつとっても、意図したことと違う意味として捉えられると大事になる可能性もあるからです。
過去の歴史を学ぶのであれば、自動翻訳に頼るだけではなく、人の力や自分で調べる力も併せ持つことが大切かと存じます
中世ヨーロッパの修道院の庭を区切る「柵」について資料を読んでいたのですが、栗の木を多用していたという記述がありました。
庭の柵として用いられていたのは、栗の木がとても丈夫な木材であったことが考えられます。強度や耐水性が高く、ずっしりとした重さがあります。また中世のインクなどにも使われる「タンニン」という成分を多く含むため、防虫・防腐性にも優れています。屋外で使う分にはなんら問題ない材質ともいえます。
ヨーロッパで収穫できる「西洋栗」は日本の栗より少し小ぶりですが、実が凝縮しており甘味が少ないためお菓子の材料としてもよく使われます。栗の実は粉状にしてパンの材料として幅広く重宝されたようです。
繁殖力が高いスパニッシュ種は薄紫色の花びらで、茎の両側に花を咲かせます。香りはほとんどしません
古来からあるイングリッシュ種は深い青紫色の花びらで、茎に片側のみに花をつけ、スズランのように湾曲しているのが特徴です。芳醇で甘い香りがします
早春の花々の中でも、古の貴族や王族に好まれたのが「香りを纏う花」。小さな紫色の花を咲かせるニオイスミレやブルーベルの香りは特に高貴なものとされますが、希少性が高いこともあり現在は合成香料が主流となっています。天然の香りは、森で見つけた時だけの特別な賜物でもあります。
古くから残っているブルーベルは甘い香りのする「イングリッシュ種(写真右)」という種類。後世になって登場した「スパニッシュ種(写真左)」はほとんど香りがありません。
スパニッシュ種は繁殖力が高いことから古来からあるイングリッシュ種に影響を与えているため、ヨーロッパの一部の地域では採取禁止などの保護措置がとられています。
【新刊自主制作本(同人誌)のご案内】
2026年5月頒布開始予定の新刊自主制作本の紹介記事を下記リンク先にアップしました。
今作は羊皮紙研究のスペシャリストでもある羊皮紙工房さんとの共著となり、主にビザンツ時代の陶器やオイルランプ、中世欧州の灯りについての実検証作品となります(リンク先にサンプル画像などを載せています)。
直接販売は5/4(月・祝)の「文学フリマ東京」からとなりますが、当日ご来場が難しい方向けに自前通販も近日中に承ります。準備ができ次第、当アカウントで追ってご案内しますのでお待ち下さい。
先日、久方ぶりにハチミツのお酒(Mead/ミード)を頂く時間を作りました。日本でも10年ほど前から国内生産が少しずつできるようになり、さまざまな酵母をベースにしたハチミツ酒が醸造されています。
初めて頂いたハチミツ酒はポーランド産の純濃厚な種類で、かなり甘味も強い印象でした。かなり濃いので水などで割って飲む方が多いようですが、個人的にはそのままのストレートでいくといいかなと思います。
世界最古の酒のひとつといわれるハチミツ酒。中世ヨーロッパでも一部の地域では滋養強壮として、多くの騎士や兵士が力を蓄えていたのでしょう。
関東では何店舗か常設しているお店があります。見つけられた際はぜひに。
【最近他SNS(主にX)からフォロー頂いた方へ】
この度は当アカウントをフォロー頂き、誠にありがとうございます。
長らく中世ヨーロッパの民俗文化・食文化に関する小ネタ投稿をXで行っておりましたが、2026年よりこちらに完全移行して投稿をほぼ毎日継続しております(たまに雑記もあり)。
前SNSの度重なるプラットフォーム運用の変更により、当たり前のようにできていた情報発信を正しい形でお届けすることが難しくなりました。発信場所は変われど、必要な時にお役立て頂けるような投稿をこれからも心がけていきたい次第です。
「歪みなく情報をお届けできること」を第一に。
今後とも何卒よろしくお願い致します。
中世ヨーロッパの黒死病(ペスト)に関する最新の考察記事が海外の大手ニュースサイトに掲載されていたのですが、サムネイル画像として使われた当時の挿絵に一瞬違和感を持ちました。
その挿絵は顔や手足にブツブツ状の斑点が描かれており、それが黒死病であると紹介していたのですが、中世医学に詳しい専門家が「別の皮膚疾患病の挿絵である」と指摘を入れていました。
日本でも中世の黒死病はよく話題に取り上げられますが、「文字」としての記録はあれど具体的な症状を描いた「挿絵」はほとんどありません。
時の写字生や画家が軒並み黒死病に侵され、挿絵としての記録が残せなかったという説が一部挙げられているようです。
中世ヨーロッパの料理検証で「ホタテの貝」を使うことがあります。
中身を頂いた後の貝は、砕いたハーブや香辛料、時にはこぼれ落ちた小さな花やドライフラワーを入れて、受け皿代わりとして使っています。
以前催した古楽ライブでは、蜜ロウキャンドルを貝の上に立てて使ったこともあります。蜜ロウキャンドルはもともと柔らかい素材のため、少し押しつけると簡単に立たせることができます。
『使えるものは無駄なく使う』
昔ならではの小さな知恵からさまざまな使い方があるという実例を、現代ならではの紹介方法を用いて今後も広く伝え続けることができればと思います。
中世ヨーロッパの料理検証を行った後、現代でも作ることができるレシピ用に代用食材や重量などを組みなおす作業を行います。その中でも少しややこしい食材のひとつが春の時期に出回る人気の果物・イチゴです。
中世では「聖母の象徴」として多くの彩色写本にイチゴの実や花が描かれました。当時の料理指南集(イングランド・フランスなど)にもイチゴを使った料理が多く記録されています。
現在のイチゴは品種改良に伴い、大きく甘い品種が主流です。一粒あたりだいたい平均30g前後なのですが、中世のイチゴは数gほどしかない小さな野イチゴだったと考えられるため、レシピに分量換算する時はそのあたりも考慮しながら調整しています。
近所のスーパーで生のそら豆を見かけるようになりました。
冷凍でも通年手に入るのですが、中世ヨーロッパ料理で使うのならば、多少高値でも生を選びます。
そら豆は豆類の中でも最古参種といわれ、一説では2万年ほど前から幅広く食材として使われていたようです。聖書にも小麦や大麦などと共にそら豆の名が登場しています。
乾燥させた豆類は保存食として長く保管することができるため、時の修道院には常備されていたところも少なくありませんでした。スープの具材として入れれば少量でも満腹感を得られます。
そら豆は一見ヘルシーに見えますが、一粒のカロリーと糖質は少々高めです。食べ過ぎにはくれぐれもご注意下さい。
【雑記です】
毎週末の2日間だけ、生存報告も兼ねて以前主活動先だったX(旧Twitter)にご挨拶投稿をするついでに、短時間ですが中世ヨーロッパ関連の他情報も見ております。
2年ほど前から海外の中世欧州史の専門家や関連文化施設が相次いでXから離脱しここに移動してから、X上の情報そのものの質が低くなったように感じています。
先日、ある方が指摘していた「インプレッションやリポスト・いいねの数で<その投稿が正しいと無意識に判断されてしまうこと>自体がおかしい」という意見には、個人的にも的を得ているなと思いました。
アカデミックな情報発信は慎重な扱いがより必要であると、日々痛感しております。
祝福の花・マートル(ギンバイカ)は純白の花を咲かせる常緑低木で、別名「ヴィーナスの木」ともいわれます。旧約聖書にも記載されている歴史の古い花です。
中世ヨーロッパでも結婚式の花や薬草として利用されていました。精神を安定させる芳醇な香りは別名「天使の水」と呼ばれ、高貴な精油としても人気が高いです。
中世ドイツ方面の料理指南書にもマートルの表記があり、「(秋に収穫できる)黒色のマートルの実を弱ったワインに浸すと味がよくなる」と書かれています。香りがよいことから現在でも果実酒の材料として使う家庭も少なからずあるようです。
本日4/5は復活祭、イースターです。
さきほどまでヴァチカンのイースター礼拝をオンラインで拝見していました。
屋外にはヒヤシンスや水仙、パンジーなどの春の花々が添えられ、喜びの春を迎え入れていました。
中世ヨーロッパでも復活祭は1年を通して最も大事な祝祭とされ、長らく禁じられていた肉類や卵、乳製品なども解禁されました。当時の人々はさぞかし心から喜んだことでしょう。
イースターにまつわる料理やお菓子は欧州の多くの地域でレシピが残っており、卵や肉をたっぷり使った種類が多いです。
今はあいにくの物価高ではありますが、今日は卵をたっぷり使ったパンケーキを焼いて小さな感謝を捧げようと思います。
今夜は全般的に春の嵐で、今の季節らしい雨も降り続けています。
そう遠くないうちに多くの地域で桜が散り始めそうですが、その光景を表す日本語の慣用句が個人的に好きです。
花盛りのころに吹く強い風を表す「花嵐」、桜の花に振り注ぐ「花の雨」、散った花びらが川や湖の上に敷き詰められる光景の「花の浮き橋」。
これらの言葉を外国語に訳そうとすると意外に難しいもの。意味そのものは説明できれど、その言葉自体を表すのはなかなか難儀なこともあります。
「日本語」だからこそ、美しく聞こえる言葉なんじゃないかと思っています。
Blueskyでフォローしているイギリスやフランス、ドイツなどの博物館や図書館の公式アカウントここ数日投稿がなかったり少なかったりしているので、なにかあったのかな?と調べてみたら「イースター休暇」に伴うお休みとのことでした。
日本ではほとんど馴染みのないイースター休暇ですが、基本的に復活祭直前の金曜日から始まり、土日を挟んで翌月曜日までの4日間がお休みという国や地域が多いようです。もちろん宗派によって異なるため、復活祭が少しずれるところもあれば休暇期間が異なるところもあります。
卵やバターなどをたっぷり使うイースター菓子の数々に舌鼓をうちながら、復活祭の日を待ち望んでいたことでしょう。
春分の日の後に到来する満月が過ぎた後の最初の日曜日はまちに待った復活祭(イースター)となります。ちょっとややこしいのですが、この流れは予め決まっていて、毎年変わる「移動祝日」となります。今年は4/5(日)が復活祭です。
復活祭にまつわる花として「イースターリリー(テッポウユリ)」と「イースターベル(ラッパスイセン)」が主に挙げられます。どちらも光の復活を盛大に祝うにふさわしい、美しき祝福の花です。
このうちテッポウユリについて、一見ヨーロッパ原産に思われるのですが実は日本原産の花で200年ほど前にヨーロッパに持ち込まれて人気になり、復活祭の時期に飾る花として広く認知されたそうです。
《お知らせ》
2026年5月刊行予定の新作自主制作本(書籍タイプの同人誌)について、今週末目途に当アカウントで先行紹介ができる見込となっております。
今回は長らくお世話になっております羊皮紙工房さんとの合同執筆作品として『ビザンツ時代の陶器再現と中世欧州の光源(キャンドル検証など)』が主な内容となり、ビザンツ寄りの中世欧州の魚料理ミニレシピも既刊作品より抜粋して再収録します。
直接販売は5/4(月・祝)開催予定の「文学フリマ東京」となりますが、自前通販サイトでも準備が整い次第、事前予約を承ります。当日来場が難しい場合は通販も合わせてご検討頂けますと幸いです。
本日4/2は満月。移動祝日となる復活祭は「春分の日を過ぎてから到来する満月の後の日曜日」と決まっているため、この習わしに当てはめると次の日曜日がまさにその日となります。
復活祭までの約1か月半の間、中世ヨーロッパの人々は断食の季節・四旬節(レント)を過ごしてきました。肉類や乳製品・卵などの食材を絶ち、自身に試練を課すというものです。
その事実を学んだ時、自分でもできるか?と試みたことがあったのですが、四旬節初日でその掟をあっさり破ってしまった苦い記憶があります。栄養面でもよくないし、体調不良になればまともに仕事もできません。そう考えると、当時の忍耐の強さたるものがすごいことが分かります。
コロナ禍前まで、12月の冬至の時期に「中世欧州の冬至ライブ」という企画を担当していました。非常灯以外の暗い会場に蜜ロウキャンドルの光だけを灯す、という演出。開催中はキャンドル以外の光は実質的にありません。
中世ハープを演奏をされた楽師の方曰く、「さすがにここまで暗いと楽譜が見えにくいですね」と言われていたことを思い出します。
その楽師さんは当時の生活文化をある程度理解されていたので暗さの予想はしていたそうなのですが、実際の目で見るとキャンドルの光は想像以上の小さな明るさとなっていたはずです。
昔の楽師は《暗譜》でその歌声と響きを聞かせていたというのも、なんとなく納得がいくものです。
【雑記です】
最近、某大手SNSで投稿の自動翻訳機能がついたそうで、異国間の交流が活発になっていると聞きました。
日本の場合は海外の投稿で素敵なものがあっても言葉の壁問題でなかなかハードルが高かったことを考慮すると、趣味程度の話題であれば可もなく不可もなく…と思います。
一方で、純粋な「伝承や昔話、歴史にまつわる内容」はまた別格となり、より慎重な扱いが必要であると考えています。単語の誤訳ひとつとっても、意図したことと違う意味として捉えられると大事になる可能性もあるからです。
過去の歴史を学ぶのであれば、自動翻訳に頼るだけではなく、人の力や自分で調べる力も併せ持つことが大切かと存じます