大阪 万博EVバス計画破綻 事故・不具合多発 検車場で野ざらしに 安全性おろそか 国・府市責任重大 2026年4月23日【政治総合】 大阪・関西万博で来場者輸送に使われたEV(電気自動車)バスが、事故や不具合の多発により万博後の利用を断念し、大阪市内の検車場で野ざらしになっています。購入費約75億円のうち6割近い約44億円が国や大阪府市の補助金で賄われており、万博への導入や社会実装ありきで安全性をおろそかにした国・自治体の責任が問われます。 問題のEVバスは、政府や維新府市政の方針の下で大阪メトロ(市が100%出資)が万博の来場者輸送や自動運転の実証実験、閉幕後の路線バスなどへの導入のため調達した大型バス115台と小型バス35台の計150台。本社が北九州市にあるEVモーターズ・ジャパン(EVMJ)から約75億1500万円で購入しました。メトロは他に同社からオンデマンドバス用の超小型40台を含め計190台を購入しています。 万博開催中から会場周辺で衝突事故や車両トラブルが相次ぎ、国土交通省が9月に販売元のEVMJ社に総点検を指示したものの、立ち入り検査を行ったのは万博閉幕後の10月20日。結局、同社が全国で販売した317台の約3割超にあたる113台でブレーキ部品損傷などの不具合が確認され85台のリコールが届け出される事態となりました。国がもっと早く把握・対応しておくべきものでした。 大阪メトロは今年3月末になってようやく「安全性と長期的な安定性」の確保は困難として運行再開の断念を発表しましたが、購入費のうち国が約38億7000万円、大阪府・市が約4億8000万円を補助し、総額の6割近くが公費でした。大阪メトロはEVMJ社に購入代金の返還を求めていますが、同社は4月14日に負債約57億円で民事再生法の適用を申請しており回収は極めて困難です。 EVバスは高額で電池容量などまだまだ開発途上であり、国内大手メーカーも大量の車両生産は不可能で多数のEVバス導入自体が無謀な計画でした。 ところが、万博でEVを走らせたい大阪府や政府の後押しの下で新規参入事業者のEVMJ社が選ばれ、万博ありきで導入がすすめられてきました。万博準備期に経済産業相だった西村康稔衆院議員は「日本企業製のバスの導入を奨励しました」(Xの投稿)などと誇りましたが、同社は中国の実績に乏しいメーカーに車両生産を委託しており、バス製造から運行保守支援までを担う能力も資金力もないのが実態でした。 万博ありきでずさんな審査を行ったのではないかなど、安全・安心のバス車両の認定と公金の支出が適正に行われたのか責任を明らかにする必要があります。 徹底検証・責任追及を 日本共産党大阪府委員会カジノ・万博問題PT責任者の清水忠史元衆院議員の話 ブレーキの不具合など大変な危険を抱えたまま万博来場者を輸送していたことになりあまりにもひどい話です。市民の批判を受けた大阪メトロは補助金の返還を申し出ていますが、メトロの損失を被るのも市民や利用者です。住民の交通権や利用者の安全より万博や未確立の技術導入ありきで交通政策を進めてきた府市や国の責任が問われます。徹底検証と責任追及が必要です。
大阪 万博EVバス計画破綻
事故・不具合多発 検車場で野ざらしに 安全性おろそか 国・府市責任重大
2026年4月23日【政治総合】
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