#Rignotes
春だね〜🌷
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1巻のベリーニ視点の話を書いています (名古屋コミテァに出したい新刊です)
#Rignotes
20251230
フラムスティードの誕生日&Rignotes7周年 いつも創作を見てくれる人達 ありがとう~~!!8年目もよろしくお願いします🙏
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「となりの花は青い色」、「Rignotes」と記載されています。 以下は本文の内容です。 美しいと思った。 そして、ひどく寂しいと思った。 窓の向こう側に飛び立つと、トニアがこちらに手を振ってくれた。時刻は午後四時半過ぎになろうとしている。 五時にもなれば、空は夜というカーテンを閉める。このほんの僅かな時間だけ、燃えるような夕陽が空を彩れるのだ。こんな話がある。不死鳥は炎から生まれ、炎と共に死ぬ。そして炎から再び生まれると。 だけど人間は、少女は、不死鳥にはなれない。 ベリーニは禁書であるミーミルの書を持っていった。必ず返すと約束してくれたあの本には、『蘇生魔法』が記されている。ロワナ先生以外使うことができないとされた、あの禁忌の魔法だ。 すでに失われた生命を魔法元素で再構築するというそれは、正しくは生き返ったとは言えない。でも、そのように見せることは出来る。たとえこの魔法を使う
ことができず、命そのものを再構築することはできなくとも、回復魔法の応用としては充分に参考価値があるだろう。 徐々に迫る夜を引き連れながら、空を飛び続ける。目的地は無い。ただ、そういう気分だった。自分でも分かってはいる。観測者として、人々の物語を記録する者としては、いささか傷つきやすいと。こういうことは一度や二度ではないが、それでもやるせない気持ちになるのは変わらない。そして、それがこの人間の社会に身を置きたい理由であることも変わらない。俺が生まれたバードリングの地には変わらぬ平穏だけがあり、生も死も緩慢で退屈だ。対して、人の時間の流れを生きるということはそういうことだ。目まぐるしく、華やかで、ふいにさみしい。 夜色の空を照らすカルカラの町の光が見えたとき、ふいに頭の中でティディの言葉が蘇った。昨日飲み明かした時の記憶だ。 『││正直言うと、ちょっと不気味でしたね。こう……時間がどっかで止まってるみたいな。人間とはちがうような……』
それは、百二十五を過ぎても今も元気に若々しく生きている人々を見た時の、得も言われぬ不安感からでた言葉だ。もちろん、時間がどこかで止まることなどは有り得ない(この物語のなかでは、時間が止まるということは、世界やその外にまで及ぶ大規模の話になってくるからだ)。 では何が止まっているのか。おそらく、体の内側の時間だ。老化あるいは、成長。もしかすると、それは病気の進行を抑えてくれるのかもしれない。もっと広く解釈をすれば││失われたものを別の形で補ってくれているのかもしれない。 そこまで考えて、ひとつの憶測が生まれた。ベリーニはトニアの病気が進まないようにもしているのではないか。病にかかりトニアの体から失われたものを、別の形で埋めようと考えているのでは? ……けれども、全部憶測だ。何をしようとしているかなど、実際のところ、本人に聞かなければわからないことだろう。そして、あの子が俺に素直に話してくれるとはあまり思えない。 スピカ通りの上空にさしかかった。眼下には昨日と同じ活気ある商店街の姿が
広がっている。朝とは違って、人の出入りも多くなっているのだろう。不規則に動く小さな人々の姿は、どうしたって愛しさも呼び起こす。きっとバードリングがゆえ、長命であるがゆえの傲慢だとしても。しばらく屋根に止まって眼下の星々を眺めていた。そうしていると『ポケットにいれたりんご』のことを思い出す。そう。今朝、ミセス・シャーリーがくれた『ロワナの知恵』だ。 これは誰かにあげようと思っていたものだ。それならきっと││ベリーニがいい。あの子が好きだという、シナモン・アップルパイをケイリーに焼いてもらうのはどうだろう? ケイリーへの手土産にもなるし(もちろんミセス・シャーリーがくれたことも添えて)、きっと極上のアップルパイが出来るはずだ。そうして、トニアに持っていくかもしれない。 たとえば、このように。 『作りすぎたんだ、トニア。お母さんが張り切っちゃって……。だから、トニアにも食べて欲しいんだけど』 それを、トニアのスクールバッグにぶら下がるシナモンと寄り添うポムが遠く
#Rignotes 2章 となりの花は青い色 13
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「となりの花は青い色」、「Rignotes」と記載されています。 以下は本文の内容です。 も、記すことが出来るのも、お前さんだけだろう」 アンドレが俺の瞳を捕らえる。 「どうか残してやってくれ、フラムスティード」 ││ああ、やっぱり。この禁書室の鍵はポケットにいれておいて良かったようだ。これが、アンドレの願いだったのだ。 時刻は午後三時二十分少し前を指している。俺は約束通り、トニア・アンセルミを訪ねることにした。 ││ねえ、フラムスティードさん。また明日も来てくれる? 同じ時間に。お父さんやお母さん、それにベリーニにも内緒で、話したいことがあるの││ 昨日、トニアは俺にそう言った。家族や友人ではなく、一介の旅人である俺に打ち明けたいのだと。こういったことは、これまでの旅でもよくあった。本来ならば人間社会に属さないはずの俺の存在は、気兼ねなく寄りかかれる大樹だそう
だ。俺は木に止まる側だけれど、人からすれば俺こそが止まり木であり、大樹らしい。 アンドレの話を聞くに、トニアが話したいのは、ハイゼンミュラー症候群に関連するものではないだろうか。何にせよ、少女の話に耳を傾けるべきだ。 「こんにちは、トニア。フラムスティードだよ」 もうアンセルミ家の玄関を何度も叩く必要はなかった。そばを通ると、トニアの部屋がある二階の窓が空いていることがわかったからだ。昨日と同じように、窓のそばの木の枝に腰掛けた。 「あ! フラムスティードさん! すごいね、時間ぴったりだよ」 トニアは変わらずベッドの上にいた。少女は晴れた空に良く似合うほがらかな表情をしていた。こころなしか昨日より元気そうに見え、そしてすぐに、少女がまとう空気とその違和感に気がついた。 「魔法の気配がするね。それも強い……」 人間には分からない者も多いが、バードリングは魔法にとても敏感だ。魔法元
素は、普段ならば『空気』のたぐいに過ぎない。けれども、花の匂いが強い時にふと振り返るように、魔法元素の『匂い』が強ければ、それはとても鮮明に存在を感じられる。 「えっ! さすがだね、フラムスティードさん。さっきまで、ベリーニが来てたんだ」 トニアはぱちぱち、と控えめな拍手をして褒めてくれた。昨日も感じたが、ベリーニの話をする時のトニアはとても楽しそうだ。 「ベリーニが、わたしの体が元気になるように、って回復魔法をかけてくれたんだよ。おかげで今は気分がいいの!」 「あの子が回復魔法を?」 「うん!」 トニアははにかみながら笑った。身に纏う強い魔法の気配がなければ、あどけなさの残る普通の少女だ。 少女が患う病気の結末はひとつ。どのような過程であっても、それは変わらな
い。 ベリーニの施した回復魔法が、トニアの身体にどう作用しているのか。アンドレとの会話で疑問に思っていたが、その強い魔法の気配ですぐに理解した。 俺にはロワナほどの回復魔法の心得はないが、人間よりも理解しているつもりだ。間近でロワナ先生の使う魔法を見ていたから。 「ねえ、トニア。君がハイゼンミュラー症候群にかかっていることは、知っているよね」 「知ってるよ。アンドレおじいちゃんが言ってたもの」 トニアはやわらかく微笑んだ。 「体は痛くないのかい?」 「いつもは痛いけど、今は痛くないよ。ベリーニが魔法をかけてくれたから」 それはつまり、鎮痛効果が作用しているのだろうか。 「トニア。その……君に、ひとつ言わなければならないことがある。いいかな」 「うん? いいよ」
#Rignotes 2章 となりの花は青い色 9
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「となりの花は青い色」、「Rignotes」と記載されています。 以下は本文の内容です。 ている。ここから遙か北西に位置するラーズグリフ国の天才魔法式編纂者がのこした最後の魔法式と、それを成功させようとする魔法使いの人達の話だ。禁書室の本の中では新しいものだが、この魔法式をめぐる話は一般の目に触れてはいけなかったようだ。すくなくとも、学生が扱うものではない。 『シャール・メリス著 簡易魔法薬学大全』 本棚ではなく床に落ちていた。簡易とだけあって、大人の掌ほどの小さくて薄い本だ。拾い上げてぺらぺら捲ってみたが、流通している普通の魔法薬学大全だった。ハイゼンミュラー症候群に関連した記事もない。シャール・メリス氏本人にも疑わしい話は聞いたことはなかった。これは禁書にしなくてもいいだろう。何故、こんなところに? 「あれ……? ここの本が無いな」 本と本の間に、不自然に空いた隙間があった。禁書とされる本たちは大抵がそ
の分厚さから自立している。だというのに、ぽっかりと二センチほどの空間がうまれているのだ。 魔法薬学大全が棚から落ちたのだろうか? いや、違う。この本は一般に公開されているもので、比較的最近の本だ。そもそも背幅も合わなかった。 つまり、誰かがこの間にあった本を借りている。そしてうっかり、魔法薬学大全を落としてしまったのだろう。うっかり落とすようなものなのか、とは思うが、この小さな本ならば有り得るのかもしれない。 たとえば、振り返る余裕もなく急いで禁書室を後にした、とか。そして振り返る余裕がないとしたら、それは後ろめたい理由でこの部屋に入ったか、急遽この禁書とされる本たちが必要な事態に陥ってしまったかだろう。 拾い上げた持ち主不明の魔法薬学大全は、この不自然な隙間のなかに入ってもらうことにした。 その後もしばらく本を探した。魔法に関する書籍を片っ端から開いていくが、俺が知っている以上のことは書かれていなかった。 〝俺の知っている限り〟の
話では、ハイゼンミュラー症候群とは、その名の通りそもそもにして病名ではない。いくつかの原因が重なって、その状態を引き起こしているに他ならない。だからこそやっかいなのだ。 ミスター・キャリントンは数少ないこの国の魔法学教授ではあるが、医療従事者ではない。彼にわかるのは、トニア・アンセルミが『魔法に関連した病を引き起こしている』ということだけだ。そして、多くの医者は充分な魔法の心得がないことの方が多い。通常であれば、医療に関する魔法など人間の専門外なのだ。もしそれがまかり通れば、命の循環や生態系に大きな影響を及ぼすことは君たちにも想像できるだろう。 ……失礼。語弊がある。もし、『まかり通る』世界があっても、なにも揶揄しようとしているわけではないのだ。この世界では、人間には回復魔法は使えないし、怪我や病気をしたら適切な医療機関にかかることを奨めるのが一般的だ。だからこそ、この『ハイゼンミュラー症候群』はおのずと死亡率も高くなる。ちいさな町医者に的確な診断は難しく、原因を突き止めることもなかなか出来ないの
だろう。なにか、医療と魔法をどちらも習得してるような人がいるところでなければ││││と、ここでさっき魔法薬学大全が落ちていた謎の答えに気がついた。 そうだ。回復魔法の心得がある存在。そして今まさにそれを学んで成長しているあの赤毛のこども! (ロワナの子……!) 実際、魔法薬学大全を書いたシャール・メリスとは、かつてロワナに師事していた医師の女性のことだ。つまり、簡易ながらも魔法と医療のどちらの視点も入った見解があの本には書かれている。その内容をもう一度確認しようと重い、さきほどの不自然な隙間が空いていた本棚のある場所に戻った。歪な空間を埋めていた小さな本は、変わらずそこにある。本を手に取り、開こうとした時。想像していた通りの人物の声が、後ろからかかった。 「な、なんであなたが……」
#Rignotes 2章となりの花は青い色 5
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「となりの花は青い色」、「Rignotes」と記載されています。 以下は本文の内容です。 二章 となりの花は青い色 *このエピソードは、とある『記憶のかけら』がうつしだしたものである。なお、書き起こしと再編はフラムスティードが務めた。 「ベリーニの肌って、つやつやでもちもちだよね。いいな~~」 「そう? うーん、回復魔法が使えるからかも」 *子供部屋だ。ベッドの上でぬいぐるみがくつろいでいる。室内には部屋の主であるトニアと、赤髪の子││ベリーニの姿があった。二人はデスクに並んで座り、勉強をしている途中のように見える。カレンダーは五月を指していた。 「えー! やっぱりロワナだとそういう特権もあるのかなあ? いいな~~」 *年頃の少女らしい反応をするトニア。対して、ベリーニはほとんど興味無さそうだ。 「特権……かは知らないけど、自己治癒能力が~~とか、聞いたことある」
「ふしぎだねえ」 *言いながら、トニアはベリーニの肌をつん、とつついた。映し出された光景から見ても、たしかにベリーニには思春期の子供が悩むような肌荒れは無さそうだった。当のベリーニは溜息をつき、次に机の端に寄せていたテキストを一冊手に取った。 「……ていうか、こんなことしてる場合じゃないんだろ? さっきテストがやばいって言ってたのに」 「わ~っ! 思い出させないで――!」 「本末転倒! ほら、次のテキスト開いて。どこが分からないの?」 「は~い、ベリーニ先生」 *いたずらぽく笑うトニアと、やれやれと呆れ顔のベリーニが映っていた。並んでテキストを読み、トニアが時折首を傾げては、ベリーニがヒントをあげている。どうやら、一連の流れを見てもベリーニのほうが賢く、トニアはこうしていつも勉強を教えて貰っているのだろう。
*場面が変わる。先程の会話から一時間ほど経過していた。 「ねえ、ベリーニ。三時間目の授業のあと、シャリマー先生と話してたよね?」 「え? そうだけど……それがどうかした?」 *シャリマーというのは、たしかクロートー学院の中等部を受け持つ男性教師だ。ゆるいウエーブのかかったブラウンの髪を後ろで束ねて、前髪は一房垂らしている。振り回されがちだが、情熱的で、前向きな人間だった。 「進学の話だった?」 「うん」 「……やっぱり、推薦でクロートーの高等部に進むの?」 「僕はどこだっていいけど……。シャリマー先生もお父さんも薦めてたし、そうなるのかも」 *話を聞いたトニアは、うつむいている。 「……そうだよね。わたしも……頑張って同じ学校にいくから」 「トニア。何度も言ってるけど、同じじゃないからってもう会えないわけじゃな
い」 *ベリーニの鮮やかな翠の目が、トニアの空色を捕らえた。まっすぐ見つめて、強い口調で言う。 「僕はずっと、トニアと友達だから。大人になっても」 「……」 *トニアが何かをいいたげに、口を開けた。しかしその言葉は続かない。かわりにベリーニが続けた。 「僕のお母さんだって、相変わらず休みの日にはシナモン・アップルパイを焼く。それも絶対、僕やお父さんでも食べきれないくらい。それで、アップルパイのタワーができるんだ」 *アップルパイ・タワーを想像したのだろうか。トニアは、ふふ、と笑みをこぼした。 「ケイリーおばさんは、いつも張り切ってるよね」 *ベリーニは肩をすくめる。
#Rignotes 二章 となりの花は青い色 (キリのいいところまで!) #文庫ページメーカー sscard.monokakitools.net/pagemakers/bunko/index.p...
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『あなたの欠けたところを美しいと思う』
#Rignotes 自創作小説3話目のイメージで描いてた𓅯´- 小説にカラー入れらんないけど〜〜
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故郷の装いフラムスティードのらくがき
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20241230
誕生日おめでとう、フラムスティード!
おめでとうRignotes6周年!
今年もありがとうございました!来年もよろしくお願いします🥳
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ちょっとおまけ
みつけたひまわりの形のフルークトゥス=ロワナ先生の記憶の残滓の結晶
じぶんの思い出の場所に今の仲間のベリーニを連れていった感じの話でした 多分それも愛だよね
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バードリング(正式名称▓▓▓▓▓▓)って、人間の言葉が通用しないのがデフォルトで、(文字に直そうとするとこのように▓▓▓▓▓▓になる)フラムスティードとかレーベルクの民だけが人と会話ができるんだ フラムスティードはあんまりベリーニをこっちの世界には触れさせたくない
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でもなぜ長い長いRignotesの フラムスティードの相棒みたいに描かれてる人間がベリーニなのかっていわれたら……そりゃ、いちばんフラムスティードが心に焼き付いた人間であり、いちばん長く共にした人間だからなのですが
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ベリーニが対等でいたいと思って自分から同じところへ踏み込んだ時に、はじめてフラムスティードの本当を知れるかと思ったら それでも踏み込ませてくれず、それが君をこの世界(バードリング)から守るための愛であることを分からせられるパターンも好き バードリングは人間と対等に生きられるかなんて、そんなのとうの昔に願っているし、とっくに俺がいちばん知っているみたいなの
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ベリーニの何に対しても一途で誠実なところがとってもいいんだよね 最初のアルシェロワナでの物語もそうなんですが、ベリーニって一見冷めてるんだけど、自分の内側に入った人のことは本当に大切に、親身でいようとする人間なんですね
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昨日寝る前に描いてたポヤポヤの落書き