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【レビュー】いつでもブレンディング!ウェザリングから鮮やかなフィルタリングにも、ステッドラー「ピグメントブラッシュペン」をトライアル!  近年のさらなる性能向上、選択肢も豊富となって再び脚光を浴びているペン塗装。発色や「隠蔽力の高さ」が注目を集めていますが、それだけではありません!高品質なインクによる発色とあわせ、水彩的な「透過性」を特徴としたペンがあります。それが、ステッドラーの「371ピグメントブラッシュペン」です。鉛筆をはじめとする各種画材で知られる同社が独自開発した「マルチインク」による耐光性、鮮やかな発色、そして色数が60色!(2026年4月現在)で人気の水性カラーペンですが、速乾性と紙以外のさまざまな素材にも定着する性能をもっています。速乾性にさまざまな素材に定着となれば、模型塗装に使ってみない手はありません!そして、模型用途としてさらに気になるのが専用の「ブレンディングリキッド」があること。速乾性インクの乾燥後でも、任意の時にブレンディング/ぼかし表現を行うことができるのです。今回はそんなブラッシュペンとリキッドを試してみました!  まずは、我らがフミテシ副編集長による水性ホビーカラー筆塗りのターンAガンダムをlight blackでウェザリングしてみます。肩アーマーにささっと塗っていきます。ブレンディングリキッドでいつでも調整ができるので、急がず作業することができます。ナイロン性のペン先も絶妙なコシで細かいタッチも加えられます。  リキッドは50mlの容量で販売されています。少量でもしっかりと効果が得られるので、模型用途としても1本でかなり長く使えます。  リキッドはボトルペンへの充填から陶器皿に出しても使えます。乾燥前は水洗いも可能ですし、固まってしまった場合は少量の水で希釈したリキッドで洗浄、仕上げに水洗いでメンテナンスしましょう。  速乾でしっかりと定着していたインクがリキッドによって瞬時に淡くなっていきます。マルチインクもリキッドは水性ホビーカラー、ラッカー、エナメルなどの塗面、もちろんプラスチックにもダメージを与えないので安心です。  インクの定着がリキッドでどのようにブレンディング/リムーブされるのかも見ていただきたいので、ここではしっかりと淡くしてみました。余裕をもって表情を描き込んでいくことができるので、任意のスケール感に合わせたウェザリングを施すのも非常にやり易くなっています。  今度は透過性を活用したフィルタリングをしてみたいと思います。黄色部分にorangeを塗ってみることに。  透過しながらも鮮やかな色合い。重ねていくことで濃度をコントロールしていくことができます。  リキッドで馴染ませていきます。ベースになっている黄色にオレンジのレイヤーが加わって奥行きのある表情になりました。  右肩や頭部をice blueでフィルタリング。鮮やかな色の選択肢も豊富なので、明るい配色のキャラクターモデルのスミ入れといった場面でも活躍してくれます。  ウェザリングの時の容量でエッジ部分にice blueを施すことでシャープな印象にすることも。胸部にはpacific blueでフィルタリングをしたり、あえて色の溜まりを作ったりしてみました。機体色と同系色を重ねていけるのもブラッシュペンらしい特徴です。同じペンの中でも、色の選択や馴染ませ方で大きく印象が変化します。 ミリタリーなカラーリングにもぜひ使ってみたい!ということで、自宅作業机に常駐している二脚メカに登場してもらいました。塗装は水性ホビーカラーの筆塗りです。  ウェザリングの描き込みはしつつもツヤ消しトップコートの施された全体的にマットな質感となっていたので、ここにしっとりとした表情を加えていきます。  トップコートでコーティングされている上からでも定着に問題はありません。ピグメントブラッシュペンのラインナップにはumber、brown、grey系各種など、ミリタリーモチーフのウェザリングにもぴったりな色が揃っているので、汚しの色味も色々な組み合わせが可能です。リキッドを使ってモデル上で各色を混色/ブレンディングすることができます。  脚部正面のアーマーにも。向かって右側が塗装前になっています。色を置いてポイントでぼかす、薄く広げるなどを組み合わせてみました。  ウェザリングの定番である足回りにも使ってみます。  非常に取り回しの良いペン先なので、こうした入り込みにもしっかりと色を塗ることができます。茶系の暗色に明るいumberなど、数色を重ねてからリキッドで馴染ませてみました。  ピグメントブラッシュペンのマルチインクとブレンディングリキッドの組み合わせは、上からツヤ消しのトップコートを吹いても半ツヤぐらいの風合いとなるので、他の塗料とはまた違った質感・表情のレイヤーを施すことができます。今回はキャラクター/SFモデルでしたが、スケールモデルでも色々試してみたいと思いました。  ペンのスタイルで気軽に塗るも良し、透過性を活用して他の塗料と組み合わせながら深みや表情を出していくのも良し、ステッドラー「371ピグメントブラッシュペン」と「ブレンディングリキッド」は、表現の幅をまたひとつ広げてくれる塗装アイテムです。信頼のAPマーク取得で安全かつ無臭なので、リビングモデラーの方にも安心してお使いいただけます。ぜひ皆さんも、これまでの表現とブレンディングしながら、より模型塗装を楽しんでください!

【レビュー】いつでもブレンディング!ウェザリングから鮮やかなフィルタリングにも、ステッドラー「ピグメントブラッシュペン」をトライアル! #工具 #ロボット・アニメメカ #ガンプラ #塗料 #nippper #プラモデル

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プラモデルだから作れる「春の色をまとった戦車」の話。  日本人は桜には特別な思い入れがあるようで、毎年この季節になると街のそこかしこで淡いピンク色に染まった桜の樹を目にする。桜前線が本州を北上する4月、多くの会社や学校では新年度が始まり、同時に新生活が始まり、新たな出会いが生まれるシーズンを迎える。例年私はそんな淡いピンク色をした春の陽気に当てられるたび、ある衝動が湧き上がってくるのを感じていた。 「戦車をピンクに塗りたい」と。  これにはワケがある。1991年、ソ連が崩壊を迎えるこの年、チェコスロバキア(当時)でソ連軍の戦車をピンク色に塗り替えた男がいた。彼の名はダヴィッド・チェルニー、当時まだ美大生。彼はその後、ヨーロッパにおける現代芸術家の一人として名を成すことになる。二次大戦でチェコスロバキアからナチスドイツを追い払ったソ連軍だったが、そこからはじまったのは解放などではなく新たな占領だった。  その後ソヴィエトはチェコスロバキアで起きた民主化運動「プラハの春」を弾圧。以降、ナチスドイツからの解放記念碑になっていたソ連軍のIS2重戦車は抑圧の象徴になる。それをダビッドは一夜にして全身ピンクに塗り上げたのだ。最高にパンクでロックなアート。荒々しい兵器と愛らしいピンクというアンビバレントな組み合わせは、わたしに強烈な印象を植え付けた。  今回わたしが手に取ったのはモンモデル・ワールドウォートゥーンシリーズの「Ⅳ号戦車」。ガルパンで知名度が爆上がりした、二次大戦におけるドイツの主力戦車である。ランナーは2枚半。見た瞬間に、どのパーツがどこにはまるかイメージの湧く分、作製していて迷いがない。ムッチリしたデフォルメボディを見ているとスケールモデルにはない発想の自由さを感じる。さあ、ピンクの下地塗料を塗ったらミッションコンプリートだ。  実はチェルニーの話には後日譚がある。後年、彼は戦車をピンクに塗った理由を問われ、「彼女の気を惹きたかったからさ」と答えたのだ。実際、彼の真意がどこにあったかは誰にもわからない。だけど、私には彼が戦車をピンクに塗り上げたのは時代の風だけが理由だったとは思えないのだ。彼が戦車を一晩のうちにピンクに塗り上げたのは「1991年4月28日」。そう、ひょっとするとチェルニーも、新しい恋人たちが出会う4月の陽気に当てられたのかも知れない。

プラモデルだから作れる「春の色をまとった戦車」の話。 #戦車・軍用車両 #nippper #プラモデル

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プラモデルならではの強烈なインパクト/ハセガワ新作1:72キットでヌージャデル・ガーに惚れたッ!  マクロスメカを頑固に1/72スケールでプラモデル化し続けているハセガワからついに出てしまいました。ヌージャデル・ガーが。ヌージャデル・ガーですよ。口に出して言いたい名前であることは間違いないですけど、クァドラン・ローやグラージやリガードがイッパツで変換できてもヌージャデル・ガーはGoogle IMEの辞書に入っていないんですよ。そんなヌージャデル・ガーが新作プラモになりますと言われてもあまりピンと来なかったんですよね私。でも今日からは違います。箱開けた瞬間に恋に落ちてしまったんです。プラスチックの色に。  明度が高くてちょっとだけくすんだグリーンの上品さが本当にヤバい。うっとりしちゃう。そこに小型レーザーマシンピストルのミルクチョコレートのような淡いブラウン。なにこれ。『愛・おぼえていますか』にこんなイケメン出てきましたっけ。ハセガワの完成見本がけっこう濃いめのグリーンで塗られているのに対してすんごい爽やかで優しそうな色のプラスチックが出てきたからマジでびっくりしたんですよ。まずこの成形色を見るために買っていいですよこのプラモデル。塗るのがもったいないほどの美しさ。塗らなくても大丈夫です。  そんでよく見ると、この手のパーツですよ。めちゃくちゃデカいしなんかいままで見たことのない造形してるんですよね。確かに5本指なんで人間の手っぽくはあるんだけど、なんか指の先端が丸く平べったく膨らんでいる感じがものすごく異質。私は「よくわからない異星人のメカをよくわからないまま頑張って立体にしました!」という雰囲気が充満したハセガワのクァドラン・ローがとても好きなのですが、ヌージャデル・ガーはクァドラン・ローより人型に近いのにも関わらずより「わけのわからん造形」であり、異星的であり、これが非常にイイのです。  たとえばリガードとかグラージって人型じゃないからこそ出る旨味があるし、クァドラン・ローは人型じゃないけどわりと理解できる謎のヒロイックさがあります。これは味噌汁で育った民族にもカレーや麻婆豆腐の旨味を受け入れられる的な感覚があり、たとえば「日本人好みの味にアレンジしました」みたいなことも可能なわけですよ。あけすけに言えばファンを増やすためのデザインもできるだけの懐の深さがあるというか。 しかしヌージャデル・ガーはもっとどギツいエスニックさを備えた「見た目から予想されるのとはぜんぜん違う味がする上に自分の味覚にはない料理」をみたいなもんで、ゼントラーディのメカの中でもだいぶ人型に近いのに「誰にでもわかるヒロイックなカッコ良さを感じるアレンジにするぞ!」みたいな生半可な気持ちを寄せ付けないデザインだと思うのです。聞いたことない国の聞いたことない素材で作った、自分の食べてきたものとは味の共通言語がない謎の料理みたいな不気味さ。しかし興味はあるぞ、的な。  これをプラモデルとしてどう魅力的にするか……と考えたら、現地で食べられているヌージャデル・ガーを構成する味をしっかりと洗い出し、理解し、それがちゃんと料理の特徴であり現地で美味いとされているものなのだということを理屈はさておき納得し、「これは日本では馴染みが無いかもしれませんが◯◯という国で愛されている料理です。みなさんもこの味がわかりますか?」的なプレゼンテーションが必要になるわけですけども、そこで"現地人"として雇われたのがメカデザイナーの宮武一貴氏なんですね。  設定画の解像度が足りないと言うか、日本のレストランで提供するにあたってレシピがよくわからないところは宮武氏に新たにラフ画を描き下ろしてもらい、それをディテールとして盛り込んでいるんです。そうすることで茫洋としていた異国の料理に謎の説得力が宿り、美味い/不味いではなく「なるほどこういう料理なんですね」という強制的納得感を生み出す。異星人を理解するってそういうことなんじゃないすかね。だいぶ伝わってるのかどうなのかわからん話になってきましたけど、異星の極上の料理を、異質さすらも真摯に再現した丁寧な仕事。ハセガワの新作、ヌージャデル・ガーはそんなことを考えさせる非常に面白いプロダクトなのです。

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お作法よりも大事な「自分だけのアスラーダ」。あの頃のワクワクで、カーモデルの壁をぶち破る。  小学生の頃、金曜日の夕方は「絶対に早く帰らなければならない日」でした。 道端で「良さげな棒」を拾っては振り回すような登下校の寄り道もそこそこに、テレビの前へと急ぐ。 そこでは『魔神英雄伝ワタル』や『魔道王グランゾート』といった、僕ら世代のド真ん中を射抜くアニメがいつも待っていてくれたのです。  そんな黄金のラインナップの次に始まったのが、『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』でした。 新番組予告を見た僕は、「このカッコいい車、きっとロボットに変形するんだ」と確信していました。 ところが、第1話を見て少しガッカリ。これはロボットに変型しない車がレースするアニメだったからです……。しかし1話が終わる頃には、その面白さに夢中になりました。 それもそのはず、ひょんなことから偶然主役マシンに乗り込むことになる少年。その成長を軸に展開する物語は、まさにロボットアニメの王道そのもの。 河森正治氏が手掛ける「サイバーマシン」のデザインに、僕らの心が掴まれるのはもはや必然でした。 この魅力的なマシンのプラモデルは、青島文化教材社から発売されています。ただ、普段キャラクターモデルばかり作っている身として、たとえキャラクターモデルの中の車模型でも「カーモデル」というジャンルに置き換えて見てしまいます。そのため、勝手に敷居が高くしてしまい敬遠してしまう存在でした。 SNSや展示会で見かけるのは、ピカピカに磨き上げられた美しい作品ばかり。「カーモデル未経験の自分にはハードルが高いな」と、どこか他人事のように眺めていたのです。 アスラーダはとっても大好きなのに。  でも、ふと考えました。 「サイバーフォーミュラのプラモデルはカーモデルの塗り方を抑えなければ作れない物なのだろうか?」と。 答えはノーです。あの頃の自分にとって、サイバーフォーミュラはワタルやグランゾートなどのロボットと同列の存在。 ならば、作法に縛られる必要なんてありません。そこで今回は、普段僕がキャラクターモデルを塗っているのと同じ塗り方で、アスラーダのボディを塗装してみることにしました。 鏡面仕上げではなく、自分の慣れ親しんだ質感で。あの頃、テレビの前で憧れた「ヒーロー」を形にするために、塗料も使い慣れたいつもの相棒たちで挑みます。  キットには主人公である風見ハヤトのフィギュアとその相棒アスラーダが再現されているところも嬉しい! キャラクターモデルの中の車模型だからこそ、ドライバーがいてくれるとより没入できます。一通り仮組みをして、いざ塗装へ。 僕の中での「ロボットアニメのメカとしてのアスラーダ」を表現するのだ!  スミ入れをして、デカールを貼り終えた後。最後はいつものキャラクターモデルの仕上げには欠かせない、GSIクレオスの「つや消しスーパースムースクリアー」をひと吹きします 。ツヤツヤピカピカじゃ無い、しっとりとマットな質感のアスラーダが目の前に現れるのです。  完成した姿をいろんな角度から眺めてはニヤニヤ。「今まで手を出さずに躊躇していた時間がもったいない!」と叫びたくなるほど、最高に楽しい製作体験に!!!  実車のようなピカピカの姿をキャラクターモデルでも探求する……。それも製作方法のうちのひとつなのです。だから僕も、カーモデルならではの研ぎ澄まされた塗装方法にもいつかは挑戦してみたいところです 。けれど、僕が思い描いていた「金曜の夕方のロボットアニメ」の延長線上にいるこのアスラーダを手にする事が出来たことを、今はただ、小学生の時の自分に自慢してやりたいです。

お作法よりも大事な「自分だけのアスラーダ」。あの頃のワクワクで、カーモデルの壁をぶち破る。 #キットレビュー #ロボット・アニメメカ #nippper #プラモデル

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【レビュー】クルマのお洒落も足元から/楽プラのスバル サンバー トラック カスタムホイール  楽プラ『スバル サンバー トラック カスタムホイール』の主役はタグにカスタムと刻まれたこのランナー。少し前のキャンプブームと合わせてSUVのカスタムが盛り上がったのだが、そのトレンド感あるアルミホイールみたいでナウい。ホイール外周のビードロックリング的な意匠が特徴なのだが、シールをペロリと貼り付ければそのケレン味をしっかり再現できるのがたいへん楽プラらしい。「軽トラだってオシャレしたい!」が謳い文句のこのキット、お洒落は足元からとは良く聞くフレーズだが、それはクルマにだって当てはまる。  楽プラは一部を除き「車高を選ぶ」ことが出来る。スポーツ系やVIP系ならローダウン、SUV系や貨物系ならリフトアップ。サンバートラックは後者だ。車軸を通すのを上穴にするか下穴にするかという、なんてことのない仕様なのだが、シャシワンパーツでそれを成していることに関心する。シャシや足回りの再現をオミットしているシリーズだからこそ成せる工夫だ。クルマは車高ひとつで印象がガラッと変わるのだが、実車だと予算的にもまぁまぁハードル高い。それを楽プラだと車軸の入替えだけで車高を変えれるという、イージーさが極まっている。  素のサンバートラックがリフトアップできたとはいえ、ホイールがノーマル鉄チン12インチでは間が抜けた姿になってしまうのが悲しいところだった。ローダウンならばノーマルホイールでもお洒落にキマるのだが、リフトアップはどうもね。ようやく発売されたこのカスタムホイールのキットで足元のお洒落がやっと完成することが叶ったのだ。これは同社のザ☆チューンドパーツ(1/24スケール)のように、楽プラスケールの別売りカスタムホイールも待った無しなのでは……と思ってしまう。   しかし今回のカスタム、実車相当で10cmくらいリフトアップしているのだろうか。ホイールのドレスアップとインチアップで雰囲気がガラッと変わっている。途端にタフなSUV感に。そう、足元のお洒落はクルマであっても効果抜群なのだ。  加えてボディもカスタムカラーだ。今回紹介しているオリーブグリーンと合わせて同時発売されたのがオリーブ、カーキ、ブルーグレーの計4色。市販車の採用色としてよく見るようになったアースカラー系だ。こちらもキャンプブーム前後に生まれたトレンドで、それをしっかり押さえているのがアオシマのクルマ大好き感。ちなみにサンバートラックの最終型(~2012年)の設定色はホワイトとシルバーのみ。そして特別仕様車の限定色となるスバルブルーと合わせての3色が、楽プラでもノーマル仕様として再現されていた。  スバルブルーはさておき、ホワイトとシルバーだと業務用車でしかないのだが、アースカラーになるだけで途端にトレンディになって面白い(余談だが、現在も軽トラを販売しているダイハツ、スズキではアースカラーも含めて多彩なラインナップとなっている。なお、現行のスバルのサンバートラックはダイハツのOEM)。  個人的に楽プラシリーズの嬉しいところがもうひとつ。ドアミラーに長いピンが設けられているので、穴に挿すだけでしっかり固定される。いや、何かというと少し前のカーモデルは、塗装で仕上げたボディにドアミラーを接着するというのが通例であり、位置決めの凸凹があろうとなかろうとボディを汚すので大変ストレスな作業だった。これが大のニガテ。全てのカーモデルのドアミラーにこれくらいのピンが設けられて、ズゴん!と挿せば以上終了。って、なれば良いのにー。

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NASCARと掛けまして、サルビノスJRのプラモデルと解きます/周回、心、重ねて。  最近の自動車における「グリルの上端とヘッドライトの上端のツラを真一文字に揃えるトレンド」が大好きすぎる私です。昔からちょっと眠たそうなのに目ヂカラを感じさせる三白眼の人が好きなんですけど、多分それに近いものがある。そしてそのストライクゾーンにズバーンと入ってきたのがフォード・マスタングです。5代目もまあまあツライチだったのが6代目で凸凹の造形になりちょっとしょんぼり。しかし7代目は完全なる一目惚れ!そしてこれが当然NASCARで走るわけですよ。  ということでサルビノスJRの「ジョーイ・ロガーノ #22 ペンゾイル フォード マスタング NASCAR 2024 チャンピオン」です。黄色いボディに大量のスポンサーロゴ、そしてなにより市販のダークホースとそっくりな面構え。箱を開ければその迫力を湛えたボディパーツがどーんと出てきてテンションが最高潮になります。しかし私はこのプラモデルを買うのがちょっとだけ怖かった。なぜか。  事前に発表されていたパッケージ写真がとんでもなく稚拙なフォトショ仕事だったんですよね。なんらかの事情で別素材で用意されたボディの写真に表面のマーキングを変形させてむりやり貼り付けてある。各所のロゴはもちろん、いちばんグッと来たヘッドライトとグリル上端のラインがぐにゃりと曲がっていて「これ本当に大丈夫ですか……」と心配になったわけです(もちろんホンモノのパッケージはジョーイ・ロガーノが優勝を祝福されているド派手な写真なのでご安心を!)。  さておき、このプラモデルにおいてボディ以外のパーツは基本的に2023年よりも前のものと同じです(なんならフォードのマシン買ってもシボレーのマシン買ってもトヨタのマシン買ってもエンジン以外同じです)。このへんは以前にnippperでも書いているのでそちらを読んでいただくとして、組み立てるのはそこそこ難しい。なぜならクルマの頑丈さを担保するためのフレームをぜーんぶ組まなければいけないのと、シャーシの基準面となるアンダートレイのパーツがめちゃくちゃ歪んでいるから。  これまで私はサルビノスJRのNASCARキットに2度挑戦し、どちらもいまいちゴールできずに悔しい思いをしたのですが、今回は絶対に完成させたい。年を追うごとに組みやすさを考えてアップデートされている説明書はまあまあ頼りになるし、「パーツが寸足らずだから改造しないと思ったとおりに組めないかも」みたいなところも正直に白状していますし、真面目に作り込むべきところとファジーに処理しておけばいいところの違いもだんだん理解できてきたしな!  そうそう、このキットのデカールはイタリアの名門カルトグラフ製でとても発色がよろしい。しかし以前組んだキットは厚みも硬さもすごくてかなり貼りづらかったように記憶しているのですが、今回のデカールを見る限りフィルムがすごく薄くなっていてマシンの凹凸によく追従してくれそうな予感がします……というか最近カルトグラフのデカールって全般的にニスが薄くなったよね(私は硬いのをケミカルで柔らかくするのが好きだったのですが、適切に扱えば薄いほうが取り回しは楽です)。  オーバルトラックをぐるぐる走るように、私も同じパーツを何度も組んで少しずつ感覚を掴みたい。そして何より、惚れ込んでしまったマシンのカタチを自分の手で完成に導き、ジョーイ・ロガーノと同じように心の表彰台に上がりたい!そういう気持ちでニッパーを握り、まずはシャーシのカタチをたっぷりと楽しんでいます。ド派手にマッスルな見た目と繊細な駆け引きが楽しいNASCARとそのプラモデル。お気に入りのマシンを見つけて挑んでください。うまくいかないのも楽しいプラモデル、3度おかわりしてなおワクワクするプラモデルというのは、貴重な存在です。

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【レビュー】傑作からの呼び声。「1/48 ハセガワA-4M」に見たスカイホークの奥深さ。  「A-4 スカイホーク」、それはどこをとっても傑作機です。頭文字がAということでAttack、攻撃機という分類になります。主に地上を相手にするのがメインのミッションですが、A-4は見た目の通り戦闘機のような格好をしています。そのためか軽快な機動性を持ち、アクロバット飛行チームのブルーエンジェルスでも採用、米海軍最強パイロット育成でおなじみトップガンでも敵役として使われました。フォークランドではアルゼンチン空軍のパイロットがイギリス相手に大立ち回りを演じ、痺れるエピソードもたくさんある本機、もちろんハセガワは1/72だけでなく1/48でも立体化をしています。  今回選んだのはM型、ハセガワはこのほかに定番にE/F、TA-4Jとスカイホークを発売していますが、定番外として各国のA-4を立体化しています。このあたりは深堀りの余地があまりに大きいアイテムがいっぱいで、モチーフの意味を探る冒険も楽しいでしょう。さて、M型は海兵隊の装備したバージョンで、当初のA-4にはなかった背中のコブや強化されたエンジンなどが外見の特徴としてあらわれています。  ランナーを見ると、これは傑作ですね、というのがすぐわかります。距離を取ると機体に溶ける上品なスジ彫り、あえて紙1枚分浮いたパネル、ねじられた胴体のふくらみなど、あっこれはすごいです……と納得させるパーツが目に飛び込んできます。  翼の端は透けるほど薄く、動翼のスジ彫りはしっかり太い。1枚の翼、見どころがたくさんで気持ちがいいのです。  見てて飽きないディテールの並び。小判型のパネル内側には整然とリベットの並びがあります。ボーテックスジェネレーターの並びや、エルロンの深いディテールなど、感嘆する内容です。  キャノピーや風防もキレイで透明度も高く、スライド金型を使ってΩ形状をしっかり追っています。このランナーを眺めるだけでこれは傑作、そう確信させるディテールが並んでいます。  組み立てるとまた手応えがすごい。コクピットの密度や背中のすぐ後ろにエンジンの給気口が来るところ、これまた眺めて飽きない部分です。  尾翼からノーズまでつながるところ、なかなか楽しく、そしてピッタリとパーツが合います。完成時の尻もち防止に8gものオモリを機首に仕込むところ、これもまた格別。  巨大になりがちな近年の戦闘機に慣れていると、あまりに小さくびっくりするのがA-4。長さ12.5m、幅8.4mは零戦の幅12m、長さ9mと変わりません。また翼の上にインテークがあるスタイルもいまとなっては独特ですね。  作ること自体はとても軽やか。A-4らしく、スピード感のある気持ちよさで完成までたどり着けます。でも、このキットの本当の魅力は、その先にある“深さ”でした。何を吊るす? どの塗装を選ぶ? A-4をもっと知りたくなる。そして、自分がどんなA-4を作りたいのか、もう一度考えたくなる。そんなふうに、完成のあとにもう一度スタート地点へ連れ戻してくれる模型でした。ハセガワの1/48 A-4は、「気軽に作れる」のに「何度でも向き合いたくなる」。その両方を同時に持っている、ちょっと特別なプラモデルなのです。

【レビュー】傑作からの呼び声。「1/48 ハセガワA-4M」に見たスカイホークの奥深さ。 #キットレビュー #軍用機・旅客機 #nippper #プラモデル

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終わらない悩みから抜け出して/Azurの1:72 SPAD 510が教えてくれた複葉機プラモの進め方  複葉機の製作は、あと一息というところからが、驚くほどに長い。 本来、プラモデル製作とは完成というゴールへ向かって一気に駆け抜けたいものだと、私は思っている。とくに終盤、「あと少し、あと少し」と形が見えてくるにつれ、高揚感と集中力は自然と高まってくるものだし、その影響か作業の精度と速度も自ずと上がってくる。しかし、どうやらこれが、複葉機には通用しなそう。ぱっと見るだけでも、考えることや、やるべきことが幾重にもこんがらがっている。  上下の翼が重なり複葉機らしさが眼の前に現れる、棟上げ作業(=上の翼を乗せる段取り)にすぐにでも取り掛かれそうなのに足踏みを強いられるもどかしさは、複葉機特有のものだ。仮に早々に二階建てにしてしまえば、細部の塗装は塗り残しを余儀なくされる。さらに張り線を施す場合は、その通り道を考えることも不可欠だ。考えを巡らせるべき工程が積み重なる一方で、目の前には、あと少しで完成しそうな飛行機がある。このままならない感じが脳に程よい刺激を与えてくれるものだから、余計に話が進まない。 そこに「支柱の精度が甘ければ、上下の翼がまるで合わないのではないか」なんて不安が加わるともう、悩んでいること自体が最高の楽しみという状態になってしまう。数年ぶりに複葉機に対峙してわかるのは、とにかく少しずつやっていくということ。  「今日は張り線の通り道を検討する。今日は塗装に専念する」といった具合に細分化するのだ。そんなふうに時間を置いて進めるなかで、ふと気づかされることがある。複葉機には、現代の機体のような大量のデカールが存在しない。機構が単純であり、あるいは当時の安全意識がおおらかだった証だろうか。速度を落としたからこそ、そんな時代の空気にまで、ふと目が向くようになった。  SPAD 510の製作は、ようやく塗装まで漕ぎ着けた。日付を置いたおかげで支柱はがっちりと固定され、張り線を巡らせる見通しも整った。キットの各所にある、「ここに線を渡してくれ」と言わんばかりのガイドの凹み。今回はそこに釣り糸を通すため、説明書と照らし合わせながら、ひとつひとつ穴を開けていく。悩むことが楽しいという沼から抜け出して、進んでいくことが楽しいと思えている今、完成は間近だろう。

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花金だ!仕事帰りに買うプラモ。初めての戦車模型にも激推ししたい安心設計/タミヤ 1/35 西ドイツ陸軍 レオパルドA4戦車  週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週は、第二次世界大戦における戦車大国だったドイツが、敗戦後初めて開発した戦車「レオパルド1」のプラモデルから「タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.112 西ドイツ陸軍 レオパルドA4戦車」をご紹介します。  本キットは、1979年6月に発売。しかしこの写真を見てもらえばわかる通り、戦後戦車らしいかっこよさが凝縮されています! キット開発においても西ドイツのクラウス・マファイ社に実車を取材したこだわりの内容となっています。シャシー部分は一部モーターライズ時代の名残があるパーツを使っていますが、それ以外はほぼ本キットのための新規パーツなので、かっちりと堅牢な作りになっています。  パーツ数はこれだけ! プラモデルでもここまでシンプルにできるのをみると、さまざまな国で実車が運用されているのも納得。戦中のティーガーの足回りはややこしかったもんな〜とかプラモを作るとより体感できます。ダークグリーンのプラスチックの渋くてかっこいいです。  直線的な砲塔デザインが特徴です。スペースドアーマー(主装甲(車体本体の装甲)の少し外側に、薄い装甲板を配置し、その間に空間を設けた装甲形式。戦車や装甲車の防御力を高めるために用いられる)技術を用いており、防御力もアップしています。プラモも、パーツ同士がきれいに合わさり、実車の直線的で迫力あるラインを見事に表現しています。  本キット中で一際目立つパーツがこちら。「カニングタワー」(潜水筒)と呼ばれます。これを使用すると水深4mまで川を渡ることができます。忍者が咥えている竹筒を思い出しました。  カニングタワーは監視塔とシュノーケルの二役を兼ねます。当時のタミヤニュースでは、付属のフィギュアをカニングタワーに乗せよう! という改造方法も紹介されていました。  戦車に添えるだけでなく、カニングタワーにも乗せられたであろうアニキがこちら。スタンダードな立ち姿ににっこり笑顔。いい表情してますね。  およそ2時間で完成! 足回りもシンプルですし、車体や砲塔にも細かなパーツはほとんどありません。戦後戦車を気軽に作ってみたいという人には超オススメのプラモデルです。  同シリーズにラインナップされている「No.64 西ドイツ レオパルド中戦車」とは別物と言えるほどシャッキリとしています。車体後部のエンジングリルもメッシュではなく、細かなモールドで表現されています。  コマンダーズ・キューポラにカニングタワーを装着。途端に漂いはじめる只者ではない雰囲気……! このちょっとクセのあるシルエットを楽しめるのも、本キットならではの面白さです。  組み味は驚くほど素直で、まさにスイスイ進む快適設計。当時は“最新鋭”だった車両も、いま改めてプラモデルとして向き合うと、レトロでありながらどこか未来的。時代を越えてなお、新鮮な魅力を放っています。タミヤからはレオパルドファミリーが多数ラインナップされているので、ぜひ作りくらべも楽しんでください。それでは〜。

花金だ!仕事帰りに買うプラモ。初めての戦車模型にも激推ししたい安心設計/タミヤ 1/35 西ドイツ陸軍 レオパルドA4戦車 #キットレビュー #戦車・軍用車両 #タミヤMM #nippper #プラモデル

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【レビュー】新時代のハンドパーツがWAVEからやってきた!「NEW F・ハンド角」徹底レビュー。  過去も現在も、ロボットプラモデルのハイライトになるのがハンドパーツです。シンプルに済ませるか、リッチにパーツを奢るか……。メーカーや時代によって、あのキットのハンドパーツ良かったよね、という語りになることがしばしばありました。WAVE自身もハンドパーツを作ったことも過去にはあり、それだけ皆が注視するパーツだったのです。  今回WAVEが発売したのは、指の断面形状が四角と丸の2タイプ、そしてサイズもSとMの2種類です。今回はグレーを選択しましたが、今後ホワイトも発売になり、成型色も選ぶことができます。  ランナーにはパーツがぎっしり。8つのハンドパーツがギュウギュウに詰まっています。指はエッジがしっかり立つシャープな成型ながら、ディテールはほどほどでどんなロボットに合わせても浮くことはない、といった装いです。  台紙は開いてみるとパーツの組み立て図になっています。握り手と平手のほかに、武器持ち手と銃持ち手があり、そのあたりの調整についても触れられています。  とはいえはやくハンドパーツが欲しい人でも間違えないように、ランナーのブロックごとにパーツがまとまっているのがありがたいところです。感覚的にパーツを切り出せます。  部分的には接着剤を使ったほうが良いパーツもあります。とくに親指を除く指先は接着したほうが扱いやすいでしょう。また手首の接続部も保持力はないので加工するかお好みの角度で接着するのがよさそうです。  角Mサイズのハンドを並べてみました。どれも良い形状で、武器持ち手や銃持ち手が左右どちらもあるのがうれしいですね。手首側のボールは軸を切ることで長さも調整できます。  我が家のプラモデルに早速つけてみましょう。銃持ち手はしっかりトリガーガードを避けて人差し指をトリガーに合わせることができます。優秀……ではありますが、MサイズはHGUCジムくんにはちょっとだけ大きいかもしれません。  リック・ディアスだと手首のボールが小さいですが(プラサポシリーズを使うと良し)、取り付けてみるとサイズはわりと解釈の範囲内。手が小さい方が良い派にはぴったりでしょう。  Sサイズを装備すると元のハンドパーツと同じサイズになります。この微差がけっこう大きく、自分ならSサイズだ、Mサイズのほうが良い、と好みで色々と試したくなることでしょう。  パッケージ後ろには全体のサイズがしっかり描いてあります。1mmの差が大きいことは、このハンドパーツを買う人なら理解できるでしょう。  武器持ち手はMなら3.5mm、Sなら3mmの棒を装備できます。またフィットするならこうしたハンドルを持つこともできるので、表情づけとしてもなかなかナイスなハンドパーツです。  デジタル造形も含め多数のハンドパーツが発売されるなか、おなじみプラスチック製なので加工や接着など扱いやすいのがうれしいところ。またWAVEは長くパーツを供給するのに長けたメーカーなので、補充もまた心配が少ないのが良いところですね。さあ、いろいろなロボットのハンドパーツを交換して、新しい表情を楽しんでいきましょう!

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【レビュー】傑作機シリーズの軌跡を総覧して思い出す/ タミヤ 1:48 MiG-15  だいぶ前からしまい込んであるプラモを作り始めるのって、何かしら偶然のきっかけが必要だったりしますでしょう。だいたいは、SNS上でたまたま見かけた写真だったり、はたまた模型雑誌の記事だったり。今回はそれで、タミヤのミグ15をひさびさに思い出すことができたんです。  そのきっかけは、季刊『飛行機模型スペシャル』誌(No.52、2026年1月刊)。特集はタミヤ1/48傑作機シリーズです。多彩な製作記事もさることながら、シリーズ全116点の箱絵とともに解説が並ぶ『キット総覧』のページがとにかく楽しくて、入手してからというもの折に触れてめくっています。  その『キット総覧』、さすがタミヤの名門シリーズだけに初めてお目にかかる箱こそありませんでしたが、「おお、そういえばこんなのも……」という製品がちらほら。ミグ15もそのひとつで、わが家の棚にだいぶ前から居座っていながら、思い出す機会がめっきり減っていたことに気付きました。  発売は1996年。『キット総覧』のページによれば、この頃の同シリーズはかなりのハイペースで新製品を連発していた様子です。繊細すぎず簡素すぎず、どしどし形になっていくタイプのキットが多い印象なので、わたしは現在でもこの頃のキットを好んで選びます。このミグ15も、緩急のついたパーツ構成とすっきりした彫刻で、サクッといけそうです。  説明書そのままに進めると、気持ちよく形になっていきます。ジェット戦闘機ですが、その黎明期の機体とあって、かなり小型です。作業机での取り回しはレシプロ機とさほど変わりません。 合わせや組み立て順序について、特段に気を使う箇所はありませんでした。機体は全体的に大きめのパーツでザクザク組み上がり、その一方でエンジンは細かくギュッとした奥行き感が。この緩急が絶妙なタイミングで織り込まれる、みごとな構成だと感じます。  ところで、このエンジンがほんとうにかっこいい。どこか宇宙船を連想させるような姿です。この眺めに魅了される方は多いのでしょう、胴体を透明パーツにして内部を観察できる『クリヤーエディション』も後年に発売されています。通常版のこのキットでも、胴体後半分を外して置いておける台座ドーリーが付属していて、エンジンむき出しのままの姿で飾る選択肢が用意されていました。 いずれにしても、説明書ではいちばん最後に、ここへ胴体後半がセットされて完成を迎えます。最後にこれが覆い隠されて完成……ちょっと神秘的にも感じられます。  できました! 基本色はシルバー。だいぶ粗めの筆塗りですが、キットのシンプルな空気感にはマッチしているようで気に入っています。 さて、定番のメジャー機で固めているようにも思われがちなタミヤ1/48傑作機シリーズですが、長い歴史をひも解けば、ちょっと意外にも思える機種まで結構キャッチしています。このミグ15も、どちらかといえば意外なほうでしょうか。現在は生産休止中とのことで、ちょっぴり見かけづらくなってきています。こうした隠れた名品を、例の『キット総覧』を片手に発掘していくのも、オツな楽しみ方かもしれません。

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アクリルマーカーでプラモデルを塗るなら絶対にカラーチャートを作るべし!  AKリアルカラーマーカー、dspiaeやArrtxといったアクリルマーカーにドハマリして、毎日いろんな人に「スゴいから試してみ?」と言って回っています。そして私もいろんなプラモを片っ端から塗りたい。とくにArrtxの120色セットは色数が豊富であれこれ試したい。しかし巨大な欠点がひとつあり、キャップとインクの色がぜんぜん違うのです。明るさはおろか、色相すら違う。これは普通に困ります。ちゃんとしてくれ。  そもそもこのマーカーのシステムはいったいどうなっているんだということでArrtxのサイトをつらつら眺めていると「カラーチャート」というリンクがあり、そこにセットごとの色番号が入った白いワクがたくさん配置されていることに気が付きました。キャップの色とインクの色が違うのなら自分で実際に紙を塗ってそれを直接参照せい、ということなのでしょう。早速ダウンロードして印刷じゃ。  コピー用紙にアクリルマーカーをじゃぶじゃぶ塗るとけっこう波打つのでオススメはA3のマットで厚口の上質紙に印刷することです。自宅にA3対応のプリンタがない場合は手差し対応のコピー機にデータを食わせるのが良いでしょう。A4だと塗る面積が小さくてイマイチだけど、まあ見えればいいんですよ色が。  カラーチャートを作る、と言っても印刷された番号のマスに同じ番号のペンでサクサク塗るだけ。しかし120色塗っているこの時間そのものがけっこう楽しい。イッパツでベタッと発色する色もあればちょっとムラが気になる色もある。普段使っている模型用塗料と同じで一見隠蔽力が高そうな色がそうでもなかったり、思わぬ淡色がものすごくキレイに発色したり、顔料ごとにかなりクセがあることに気が付きます。これは自分で塗らないとそのふるまいがわからない。さらに塗ったばかりのウェットな状態と乾燥してマットになった状態で色味がかなり変わります。  スコープドッグを塗るならどの色かな〜と探して色の組み合わせを探るのも面白いし、そこに影色を入れるならただ暗い色ではなく青方向に色相をずらしたいとか、ハイライトを入れるなら明るい色でもちょっと黄色方向に色相をずらしたいとか、かなり直感的に色を選べるようになります。グレートーンやスキントーンもかなり微妙な違いをキレイにラインナップしているので、これを一覧できるのもすばらしい。自分の好きなチームを作るための下ごしらえとして、非常にアナログな方法ではありますが、カラーチャートの威力は絶大なのです。

アクリルマーカーでプラモデルを塗るなら絶対にカラーチャートを作るべし! #塗料 #nippper #プラモデル

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【キットレビュー】5年ぶりに再来したウェーブの傑作キット「1/35 装甲騎兵ボトムズ ブラッドサッカー PS版」  およそ5年ぶりに再生産された「ウェーブ 装甲騎兵ボトムズ ブラッドサッカー PS版」。TVアニメシリーズの後に制作されたOVA『装甲騎兵ボトムズ ザ・ラストレッドショルダー』に登場するアーマードトルーパー(ボトムズに登場するメカ。ATと略させる)で、ファンからも絶大な人気を誇ります。そんなブラッドサッカーを、ギミック満載ながらコレクションしやすい12cmくらいのサイズで楽しめるのが本キットの特徴です。  主人公のキリコたちが駆るスコープドッグ ターボカスタムの前に立ちはだかる存在。それがブラッドサッカー。『ザ・ラスト・レッドショルダー』でデライダ高地の秘密結社のアジトにおいてレッドショルダー隊の生き残りが使用しています。スコープドッグの後継H級ATとして開発されていた機体を、秘密結社が改良したという設定もカッコよく、そのためスコープドッグとはデザインラインが異なるのも魅力。  OVAが発売された時と同時期に放送されていたアニメ『蒼き流星SPTレイズナー』のメカデザインラインも感じ取ることができます。80年代メカのさまざまな魅力が詰まったATなのです。   ブラッドサッカー PS版は、ATの特徴的なコクピット内部、降着姿勢が取れる専用の脚部パーツ、センサー部分のクリアーパーツなどがセットされた豪華仕様。このほかに、これらのパーツが入っていない、外観重視なST版という商品も同じシリーズでラインナップされています。  センサー周りは、外装まで含めてクリアーパーツになっているものと、黒成型色のものが2枚セットされています。あなたのお好みで適宜使い分けることで、素組みでも雰囲気ある仕上がりになります。  また今回の再販版では、右肩のレッドショルダーパーツにスペシャルな「蛍光成型色」版(写真左)と通常版(写真右)の2種がセットされます。蛍光成型色版は、UVライトに反応して発光もします。今回は蛍光成型色版を使用して組み立ててみました。  スコープドッグとは大きく形状が異なるため、パーツ分割にもブラッドサッカー独自の設計思想が反映されています。スコープドッグと比較すると、表面のミリタリー的な意匠が抑えられているため、外装のディテールは意外なほどシンプル。その特徴を活かし、各部は大きなブロックとして成型されています。  胴体は左右それぞれ1パーツずつという大胆な分割ながら、パネルラインを巧みに活かした構成となっており、そこに上部ハッチや腹部パーツを取り付けることで、胴体の基本形状が素早く立ち上がります。組み立てやすさにも十分配慮された設計と言えるでしょう。  腕部の分割は秀逸。中央のブロックにヒジ関節とヒジ側面ブロックを挟み込むようにして固定します。ヒジ側面の内側に合わせ目を逃すことで、正面に分割ラインが出ず、組み立てるだけで見映えの良い腕部が完成します。  足首、スパイクのパーツは形状・ディテール共に良好な上に1パーツ! 手足は必ず2つ作らなけれんばいけませんので、こういう切り出すだけで完成するパーツがあると、組み立てもよりスムーズになって嬉しい限り。  同シリーズのスコープドッグが装備するヘビィマシンガンの銃口は開口されていません。しかしブラッドサッカーのブラッディライフルの銃口は、スライド金型によって開口されているのもポイント。  降着姿勢を可能とする脚部の内部ギミックは、ポリキャップパーツも活用したシンプルな構成。組み立てやすく、強度もあるのでがたつくこともありません。  腰フロントアーマーのレッドショルダー隊のマーキングは、彫刻で表現されています。付属のシールをこの上から貼ったり、よりこだわりたい人はモールドに沿っって塗装して色分けするのもありです。  『装甲騎兵ボトムズ』シリーズの中でも屈指の人気を誇るブラッドサッカー。ウェーブの1/35スケールは、コレクションしやすいサイズ感と組み立てやすいパーツ分割を両立し、多くのモデラーが完成まで楽しめる懐の深いキットとなっています。今回の再販を機会に、ぜひあなたの手でこのATを完成させてください。

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【工具レビュー】「作りたい」が渋滞しない。製作中プラモの避難場所を設置!/TRUSCO コンテナ“THC型”  いつだって3つくらい同時進行で模型を楽しんでいる、欲張りプラモゴリラ・フミテシです。机の上はメインディッシュの“放置プレイ”。気づけばジャングルと化し、プラモゴリラ遭難の危機……なんてこともしばしばありました。そこで最近、「製作中プラモの避難場所」を設けました。それが、TRUSCOのコンテナ“THC型”。積み重ねることができて、しっかり深さもある。ランナー状態のキットから、途中でパーツが分かれた製作中のモデルまで、まとめて受け止めてくれる懐の深さがあります。同時進行で模型を楽しみたい欲張り派にとって、「一時退避できる場所」があるだけで、机の上の景色がぐっと整うのです。  このコンテナを3つ活用しています。使用方法は、プラモを詰め込むだけ。脳を働かせる必要はありません。  でもチャック袋があるとより安全に保管できます。小さなパーツや尖っているパーツなどはこの中に入れて保管しています。  ケースを併用するのもあり。製作頻度が最も高いものはむき身でコンテナに置き、たまに触るものはケースへ――という感じで使い分けています。このコンテナ、しっかり深さがあるのもポイント。戦車模型や飛行機模型のアンテナ類なども引っ掛けることなく、安心して収納できるのがとても気に入っています。「ちょっと避難させる」つもりが、意外としっかり守ってくれる。同時進行であれこれ触りたいタイプにとって、この安心感はかなり大きいのです。  ちょっと大きい飛行機のときは力技。整備工場の屋上などに看板として飾られているクルマのように、我が家のプラモ製作待機所“最上階”に鎮座していただきます。脚が地面に接しないので、折れやすい脚まわりにも負担がかかりません。見た目は大胆ですが、意外と理にかなった保管方法だったりします。このコンテナを導入してから、机の上には「今作っているプラモ」だけが置かれるようになりました。視界に入る情報が整理されることで、自然と集中力も上がります。さらに「あれも作りたいんだよな〜〜」という気持ちも、とりあえずコンテナの中へ。作りたい気持ちを“保留”ではなく、“待機”として扱えるようになったのは大きな変化でした。あれもこれも同時に作りたい欲張りモデラーの皆さん、コンテナという選択肢、かなりおすすめです。快適な模型ライフ、作業机から整えてみましょう。

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【レビュー】おぬしに拙者が斬れるのか? カットモデルの謎を解く/タミヤ M113装甲兵員輸送車  1976年に発売され、長らくモデラーを楽しませてきたタミヤのM113。スケールモデルといえば第二次世界大戦のモチーフが多い中、この車両は少しあとのベトナム戦争で活躍しました。さてこのM113ですが、タミヤの発行しているカタログやウェブサイトなどで紹介を見ると、ズバッと車体の一部が切り取られた「カットモデル」の写真が掲載されています。これがずっと気になっていました。こんな写真で紹介されているキットは数えるほどしかありません。これにはきっと伝えたいことが隠れているから。  このキットでまず嬉しくなるのはパーツの色の多彩さ。パッケージを開封すると3色のランナーが入っています。「人」「車体」「インテリア」がそれぞれ異なる成形色なので、それぞれのボリュームも一目でわかりますし、組む際にも迷子になりにくい嬉しい仕様です。  また、シンプルな箱型の車体をしていますが、転輪やインテリアパーツもあるので、組み応えは十分。車内はエンジンパーツや隔壁なども再現されていますので、小さな部品を貼り付けていきながら情報量を上げていく至福の時間を味わうことができます。  組み上げたエンジンが張り付いた床をスルリと車体に嵌め込むと、一気に実在感が立ち上がります。「乗る自分を想像できる乗り物」になる、とでも言いましょうか。壁と椅子があると「狭さ」が想像できる感覚を覚えました。これまでもプラモデルでドライバーやパイロットを組んできましたが、それはあくまで大きさの目安。「この戦車は大きいなあ」「この車は小さいなあ」は感じましたが「狭そうだなぁ」という感覚は初めてです。これはやはりインテリアを再現しているキットだからこそ得られたものでしょう。  この後、車両を完成させていくのですが、天板などは接着するのではなく、はめ込んでいく方式をとっています。着脱はツメをひっかけるような仕組みで、かなり簡単に行うことができます。せっかく作ったインテリアを完成後も確認できる様にという配慮でしょう。表情豊かな人物たちを組み上げるとキットの完成。個性豊かな人物造形が想像力を刺激します。  組み終えた今だからこそ、カタログでカットモデルが掲載されていたのは、再現されたインテリアの充実を直接伝えるためだった。と断言出来ます。車内の空間とフィギュアを絡めれば、とても遊びごたえのあるキットですからね。ぼくは、「カタログのようにカットモデルにできるのか?」「おぬしに拙者が斬れるのか?」と言われれば「出来ません」と言うほかありませんが、斬らなくても実際に手に取ったユーザーは、設計の配慮によって存分に中を満喫することができるキットになっています。あなたもぜひこのキットを組んで、斬らずとも味わえるM113の「狭さ」を体感してください!

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【レビュー】「ホンモノ」が町中にあふれるプラモデル/1:12 LOOP 電動キックボード  LOOPについてみなさんがどんな印象を持っているかはさておき、LOOPのプラモデルはアクションフィギュアや人型のプラモデルと組み合わせるのにだいぶ好適なメカだと思います。ユニオンクリエイティブから発売された1/12スケールのこのキット、箱を開けたら「普通にバイクの模型じゃん」というけっこうスパルタンな内容で驚きました。  3色のプラスチックパーツに前後タイヤは軟質樹脂、そして水転写デカールという構成。リアタイヤとフォークをメインフレームで挟み込む設計はもちろん、フェンダーやハンドルの造形、分割についてもほとんどバイク模型と言っていい内容。ジオメトリこそオートバイとは違いますが、トポロジーというか基本的な仕組みは自動二輪車なんだなぁと改めて気付かされます。パーツ形状もかなり実物に忠実で見ていて飽きません。  説明書は白黒印刷のペライチで、完成までに6つの工程が示されています。「接着するとしっかり組めるよ」と書いてありますが、接着剤無しで組み上げるのは正直かなり難しい。さらにパーツがかなり細かいうえに前後左右の区別がつきづらいものが多い印象です。「ホイールの向きに注意!」と言われてもなにが正解なのか図示されているとは言い難く、仮組みしながら正しいと思われる向きを探り探り組んでいくことになります。  このほかにもフェンダーやタイヤ、スマホホルダーの向きなど、直感的に分かりづらいところはたくさん。しかしLOOPの面白いところはホンモノが町中にたくさんあることです。わからんところは実物を見れば一目瞭然です。今回はインターネットで実車の写真を探しながら組みましたが、完成してから実物を持って答え合わせに行きました。  リアの左右にある長円の赤いリフレクターはデカールが用意されているのですが、それよりもっと目立つストップランプや後方を向いた長方形のリフレクター、そして円弧を描いたクリアーレッドの部分(ここが光るのかなんなのかいくら調べても出てこないし、そもそも光ってるの見たこと無い気がする)は再現されていません。なんなら白い樹脂のカタマリだったりして、「実物どおり」を目指すなら塗装することになります。  フロントフォークも黒い部分が白の樹脂パーツだったりリフレクターが黒い樹脂だったり、ハンドル周りのすげえ細かい表記は全部デカールで再現されるけど銘板はただのディテールだったりと、「チカラの入っているところとそうでないところの取捨選択」がややチグハグな印象。あくまでライトなプラモデルなんだからそれでいい……とはとても言えない組み心地(=形状再現には結構なカロリーが投入されている)ゆえに、なんだかむず痒さが残ります。  繰り返しますが、形状は細部に至るまでかなり実物に忠実です。細部の色を気にせず小道具として使うユーザーも多い商品だとは思いますが、逆に「色分けや細部の質感表現に手を入れる余地がけっこうある」と考えると、このプラモデルはじつのところベテランモデラーほど楽しめるアイテムなのかもしれません。LOOPという字面からイメージされるお手軽さとは裏腹に、突き詰め甲斐のあるプラモデルだと感じました。そんじゃまた。

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【キットレビュー】砂漠を駆けたエース機を味わう。ファインモールドが描く濃密なBf109ワールド  ファインモールドは1/72シャープかつバリエーションにこだわった航空機キットを発売しています。F-15やF-104など最近ではジェット機、そして零戦などを思い浮かべる人も多いでしょう。しかしその前にも、ドイツ軍を代表する戦闘機・メッサーシュミットBf109でそのこだわり&バリエーションが炸裂していたんです。  今回ご紹介する「メッサーシュミット Bf109 F-4 Trop「マルセイユ」」は、そのこだわりメッサーシュミットシリーズにラインナップされているもの。2026年に再度発売されたもので、砂漠を駆ける航空機エース、ハンス=ヨアヒム・マルセイユの乗機をプラモデル化したものです。Bf109もとてもバリエーションが多い航空機ですが、ファインモールドはランナーを小分けにしてそのバリエーションに対応した、というのが全体を見渡すと浮かび上がってきます。  そして彫刻も冴えたものがしっかり入っています。翼のリベットもさることながら、脚柱の入る部分のうっすらしたへこみもしっかり入っているます。最近別メーカーの、より大きい1/32スケールのBf109を見た時に気がついたディテールが、ファインモールドは1/72スケールでも表現していたことに驚いたのでした。  マルセイユさん……ではなく、共通の人ではありますがパイロットも入っています。シートの部分は下に敷くパラシュートも別パーツになっていて、この機体にかかわる人の要素にもこだわりが見て取れます。  ファインモールドと言えばおなじみ説明書の濃厚な解説。表題のマルセイユの解説の前に、なんでアフリカにメッサーシュミットが行ったのか、そして砂漠でのバリエーションの特徴は、とスタート段階から気合が違います。あのドム・トローペンの足についているエアフィルターの解説も本当によくわかります。  なんと塗装図4種類、すべてマルセイユの乗機。このハンス=ヨアヒム・マルセイユというパイロットは本当にすごいパイロットで、大学生みたいな年齢にもかかわらず凄まじい撃墜スコアを挙げていました。塗装例4のときだけ幅広のプロペラを使うようになっています。だから2種類入っていたんだ、とこれまた個人の乗機の違いにも思いを馳せる仕様。  再生産分から、パッケージが左右で開くタイプになって、裏面にも印刷できるようになりました。おかげで塗装の助けになる展開図がカラーで見られます。砂漠のBf109は上がベージュで下が水色なんですよ。機体で見ると色の差が大きく感じますが、下から見たときと上から見たとき、それぞれに背景に溶け込む色なんですよね。  このキットはパーツの合いが良いところも魅力です。バリエーション展開のためにパーツをバラバラにしても、きれいにパーツがはまる。さらにはエンジンまでそれっぽく仕立ててあります。  ファインモールドは1/48彗星やF-4など、バリエーションをつぶさに立体化している歴史があります。その情熱のほどばしりが、今となっては昔になってしまいましたが、Bf109でもしっかりあらわれています。今回再発売になったのは4種類のメッサーシュミット。ひとつ買っても面白いですが、ふたつ買うとそのこだわりが際立ってさらに楽しめます。奥が深すぎるBf109ワールド、ファインモールドの傑作キットでぜひ覗いてみてください。

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【レビュー】ザ☆チューンドカーは「俺カスタム」するには最高なカーモデル/FD3S RX-7 ‘02 エアサスカスタム アオシマ『FD3S RX-7 ‘02 エアサスカスタム (マツダ)』の箱を開けて思わず笑ってしまったのがこのウィンドウパーツ。クリア/スモークの2種が用意されていて好みで選択できる。笑ったのはスモークの方。「これは車検、通りませんねー(笑)」と。  道路運送車両法では窓が「可視光線の透過率が70%以上あること」と規定されていて、このスモークは完全にNG。フロントとサイドのウィンドウにこんなに濃いスモークフィルムを貼っていてはダメ、絶対。しかしプラモデルだったらスタイル優先で何でも有りとなるから面白い。もちろんこの機会に全面スモークを選んだし、その選択はこのキットならではの嬉しさがあったという話をしたい。  ボディのプラ成形色がイエローなので「箱絵どおりでウレしー」となったのだが、インテリアまでイエローなので「どうしてシャーシと同じブラックにしてくれなかったの!?」と思わずプリついた私。でも大丈夫。  ウィンドウをスモークに選択すればインテリアのイエローっぷりはまったく気にならなくなるから。シートやダッシュボードまわりがそれなりに透けて見えるけども、色味はなくシルエットのみが覗ける程度。  エアサスカスタムの新機構シャーシについては下の記事で紹介したとおり、サックリ組み上がるカジュアルな内容。なのでボディを好みのカスタムカラーに塗装する余力ができるというもの。タミヤスプレーをバッと全体に吹き付けた後、プレミアムトップコート[光沢]でヌラヌラグロス仕上げに。  加えて最低限の部分塗装を施してフィニッシュ。そしてこの機会に同社の別売りドレスアップ用パーツ『AVS MODEL5 18インチ』を履かせてみたらもうね、完全優勝。このある意味「俺カスタム」を成した時、ザ☆チューンドカーのコンセプトというかアオシマのカーモデル性というものを存分に味わえた気がした。「とにかくクルマを塗りたい!カスタムしたい!」という欲求を最小工数で満たすには、大変優れたキット内容だと思う。  運転免許証をとりたての頃、「フロントとサイドのウィンドウまでスモーク貼るのはスタイルとしてありかなしか」と同級生たちと熱く議論した。そう、クルマに対しての理想だけは身の丈に余るほど抱える俺たちだったのだ。このキットの箱を開けた際、そんなアノ頃を思い返した。ある男が「スタイルはどうあれ、車内で女の子とイチャついてもバレないぞ」と言い出して、一同「お前、天才だな」と、目を見開いた思い出。だけどそれ、違法改造車でパトカーに捕まるやつだけどな……。

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【レビュー】こち亀とヒューズと空飛ぶたまご/アカデミー ヒューズ500D  ヒューズ500というヘリコプターがある。愛称は「空飛ぶたまご」(Flying egg)。軽量多目的ヘリの代表格で、派生機種を含めれば、誰しも一度は映画やドラマで見たことのあるヘリのひとつだと思う。わたしがこのヘリを覚えたのは漫画の「こち亀」だった。両さんが栃木県の山奥まで軍事マニアの友人に会いに行く。山中の展示場で両さんを待っていたのはなんと対戦車ヘリの「アパッチ」だった。実はこれはレプリカなのだと説明する友人。友人「ヒューズ500をベースに特注したもんだっぺ」両さん「あんなものどうやってベースになるんだ」確かにどうすればヒューズ500がアパッチになるか見当もつかない。  そんなヒューズ500と旅先の模型店でばったり出会った。そこはおばあちゃん一人で店番を務める、天井までぎっしりとスケールモデルが積まれた店で、さながら両さんがお宝フィギュアを発掘しに来そうな店だった。わたしが見つけたのはアカデミーのキット。箱絵の機体にはCHP(カリフォルニア・ハイウェイ・パトロール)とあって警察用のヒューズ500Dらしい。それが証拠に、カワサキのポリスバイクに乗った白バイ警官まで付いてくる。  白バイ警官の作製もそこそこに、ヘリ本体を作りはじめる。まずはメインローターにブレードを取り付ける。平らな台にブレードを乗せ、回転軸を中心にピッと五方向に伸びるように角度を揃える。続いては操縦席の作製。ヒューズ500Dの操縦席は想像以上に狭いので一気に操縦士フィギュアの接着まで進めず、機体外装との合わせを見ながら調整していくのがポイントだ。  かくして操縦席をうまく機体に収めてやれるかがこのキットの一つの山場なので、ここはフィギュアの位置決めも慎重にする。ここを越えれば、あとは操縦席のはまった卵型の機体に足やら羽やらを生やして、見覚えのあるヘリの形にしてゆくだけだ。スキッド(脚)を付けてやると、なんだかオタマジャクシに足が生えたようで愛着が湧いてくる。  あっと言う間に見事な「空飛ぶ卵」が出来上がった。ヒューズ500の特徴である軽量・多目的とはよく言ったもので、自らパーツを組み上げてゆくと「これは本当に軽快に飛ぶのだろうな」というのが肌感覚として伝わってくる。そして後日、完成したキットを見て「こんなんどないしてアパッチにすんねん」と苦笑しながら、何の気になしに覗いたアパッチのWikipediaを見てアパッチもヒューズ製であることを初めて知る。もしかしてミリオタの秋本先生のこと、ここまで踏まえてのヒューズD改造ネタだったのかもしれない。

【レビュー】こち亀とヒューズと空飛ぶたまご/アカデミー ヒューズ500D #キットレビュー #軍用機・旅客機 #nippper #プラモデル

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【工具レビュー】プラモ用色鉛筆の「削る」を快適にする小さな勇者/ステッドラー マルスダブルホールシャープナー  プラモデルの基本塗装・汚し塗装に大活躍する水彩色鉛筆。エアブラシや筆塗りの塗面に淡い表現を加えたり、傷を描けたりして本当に楽しいです。でも1点だけいつも失敗することがありました。それが「削り」。息子が使っている鉛筆削りを借りて使ったら、芯がぼきぼき折れて、どんどん短くなっていく始末……。そんな失敗を簡単に修正してくれたのが「ステッドラー マルスダブルホールシャープナー」です。  色鉛筆って、鉛筆削りで削ってみると「俺ってこんなに鉛筆削るの下手なの!? もう無理!!」って思うくらい折れます。俺の心も。だからアマゾンで鉛筆削りを調べてみたら、ちゃんと「色鉛筆用」と言うものがあることを知りました。その中から、コンパクトで持ち運びできる上に、机の上に転がしておいてもストレスにならないものを探してたどり着いたのが、この「ステッドラー マルスダブルホールシャープナー」なのです。  メイドインジャーマニーという響き。ドイツってかっこいいよね。そんなモデラーにとってはとっても信頼のおける(?)表記が最高です。商品名の通り、鉛筆用と色鉛筆用の二つの穴があります。それぞれ削れる角度は異なり、僕がメインとして使用する色鉛筆は「30度」。先も十分シャープで折れにくい角度で削ることができます。  色鉛筆用の穴に、早速挿入。削ってみるとサクサクと滑らかに削れていきます。これまでの鉛筆削りのようにな慎重に回すような力加減も必要なし。ショリショリと気持ちよい感覚が手に伝わってきます。  金属表現に最高の6B書き初め鉛筆も、鉛筆用の穴で削ってみます。これまでの太い芯先が鋭く整えられていきます。  最高のコンディション。ウォーミングアップも万全で、本番も怖いもんなし。最高のパフォーマンスを見せてくれること確定です。  尖っていると、塗りたい場所にピンポイントで塗料を置いていける上に、顔料もしっかりとパーツに定着させられます。いつもよりも快適に、さらに精度良く塗装が可能となりました。  シンプルなデザインも最高。机の上にポンと置いてもかっこいい。削る時はゴミ箱の上やティッシュを広げた場所で削ると良いです。鉛筆塗装のクオリティと、鉛筆自体を長持ちさせてくれるとっても優しい小さな鉛筆削り。「ステッドラー マルスダブルホールシャープナー」はぜひとも常駐させたいツールです。

【工具レビュー】プラモ用色鉛筆の「削る」を快適にする小さな勇者/ステッドラー マルスダブルホールシャープナー #工具 #塗料 #nippper #プラモデル

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【レビュー】極小の巨大ロボに込められた工夫/レギオンインペリアリス セラストゥスナイトランサー  プラモデルの箱を開け、説明書に目を移すと、最初の一工程目から「B45とC65を合わせる」といった指示が書かれている……なんてことがよくある。私たちはそれを当たり前のこととして受け入れ作り始めるが、少し立ち止まってみれば、ひとつめの工程なのだからA1とA2といった、若い番号のパーツから切り出したくなる感覚がどこかにある。  そんな感覚を抱えたまま、ウォーハンマー製品の一つである、Legions Imperialis: Cerastus Knights Lancerを手にとってみると、どうやらこのキットは、若い順にパーツを切り出していく構成になっているらしい期待を感じた。実際に作り始めてみると、「次は2番、その次は3番」といった具合に迷わず探せる。こうなっているだけでパーツを探す際の思考の早さ、澱みのなさに驚かされた。 とはいえ、そんな時間も束の間で、不意に番号が飛ぶ。「やっぱりダメか」と思ったが、これは二体を同時に作り進めるための手順によるものだった。分岐するところで番号が少し跳ねるものの、基本的には若い順に並んでいるようだ。  番号順という配慮のおかげで、二体を並行して作ることへの腰の重さを感じさせないのが面白い。顔のパーツなど、要所要所で選べる部分も、その軽快なリズムのなかで楽しく選ぶことができた。そもそも高精度のパーツの合いと、面白い分割でプラモデルとしての独自性を発揮しているウォーハンマー製品だけれども、パーツ探しの手間を極力排除しているものに出会うのは今回が初めてだった。 完成させてみると、自分がこの機体のどこに惹かれていたのかが改めてよくわかる。西洋甲冑のプレートアーマーのようなデザインやクレストの意匠が、確かなパーツとして存在している。そこに宿る「ナイト感」には、ロボットデザインとしての根本が日本とイギリスでは違うんだなと思わされる面白さが詰まっており、それを具合の良い手順と作りやすさで味わえたのは、とても良い体験だった。  また、用意されている台座も見逃せない仕上がりだ。ひび割れのディテールが機体の巨大さを引き立てており、「小さいのに、大きい」というスケール感の逆転現象を存分に味わわせてくれる。なお、腕の角度はかなり自由に表情をつけられるが、自立させるには足の接地具合を慎重に検討する必要がある。 台座に貼り付ける前提なら気にしなくて良いが、ここは自分なりに調整を重ねるか、あるいは説明書通りの角度を真似したほうが何もしなくてもビシッと立つので、気にするべきポイントだ。ウォーハンマーストアで取り寄せたり、取り扱いのある通販サイトで買うと5000円くらいなので、そこからゲットするのが良いだろう。どちらも一時期よりかなり増えたので、以前よりも入手しやすくなったのもオススメの理由だ。

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花金だ!仕事帰りに買うプラモ。待望の再生産!タミヤ戦車模型の大傑作を思う存分味わおう/「ドイツ Sd.kfz.250/3 無線指揮車 グライフ」  週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週は、僕にとって待望の再販となった「タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.113 ドイツ Sd.kfz.250/3 無線指揮車 グライフ」をご紹介します。このプラモ、タミヤミリタリーミニチュアシリーズのオーパーツとも個人的には思っているくらい、密度感や組み立ての楽しさに溢れています。ぜひゲットしてください。  このグライフという車両は、第二次世界大戦のレジェンドキャラクターの1人、ロンメル将軍が激戦地の北アフリカで愛用した車両。デザインがかっこいい上に、ロンメル将軍が搭乗したと言うエピソードまでついてくるので、とても人気です。  本キット最大の特徴とも言えるのが、1979年に発売したキットとは思えないくらいの精度と密度を楽しめること。キット自体は手のひらに収まるサイズなのですが、その中にはこれだけのディテールが閉じ込められています。しかも、フルインテリアキット(戦車や車両の中身まで全て再現されているプラモデル)のように全てを作るのでは無く、「タミヤがセレクトした塩梅」でかっこいい中身を味わえるのもポイント。さらに足回りにおいては、シリーズ初となるプラ製の連結履帯が採用されています。  現代戦車模型のフォーマットにも繋がる足回り構成に、この時点でチャレンジしているのに改めて驚かされます。しかも、足回りのランナーはほぼ「Aランナー」(パーツが繋がっている枠)だけで解決するので、足回りが完成後するときれいにパーツが無くなります。これも気持ちの良い瞬間です。  先ほど見ていただいた車内インテリアのパーツたち。今のキットのようなシャープさはもちろんありませんが、雰囲気は充分。満足度の高いエンジンや無線機が作れます。  無骨なミッションが特徴的な運転席、エンジン、そして車内面積の多くを占める無線機を取り付けていきます。どんどん情報量が増していき、次は何を貼るんだろうというワクワク感が押し寄せてきます。しかもそれぞれのパーツはピッタリ合うので、細かいパーツの接着も苦になりません。  インテリアを作ったら外装を被せて接着。装甲の合わせ目がわからないほど、ピッタリと合います。角がしっかりと立ったこの形状が本当にかっこいいのです。前部のハッチは開けた状態で作ることも可能なので、内部のエンジンを露出させられます。エンジンルームのハッチ上方のグリル付近にある四角い枠みたいなパーツは「将軍の椅子」です。  そしてフィギュアです。本キットには4体ものフィギュアが付属します。これを搭載すれば、第二次世界大戦の激戦地のひとつ、北アフリカの景色が爆誕します。  主役はなんと言ってもロンメル将軍。特徴的なコート姿で立体化。車体に捕まるために、手を伸ばしている姿で立体化されています。  情報量が元々多い室内に、屈強なアニキたちが加わることで戦闘室周辺はミッチミチ。この部分だけを切り取るだけでも、非常にかっこいい景色を楽しめます。  さらに再生産アイテムなので、デカールも新品。ロンメル将軍が乗った「グライフ」と「アドラー」に施されたマーキングもぴちぴちの状態で楽しめます。またジャーマングレーに塗装すれば、ヨーロッパ戦線でのSd.kfz.250も製作可能です。  しっかりと中身も詰まっているのですぐには完成しませんが、週末2日を活用すれば問題なく組み上がります。タミヤミリタリーミニチュアシリーズの傑作とも言えるプラモデルを、ぜひこの機会に作ってください。それでは!

花金だ!仕事帰りに買うプラモ。待望の再生産!タミヤ戦車模型の大傑作を思う存分味わおう/「ドイツ Sd.kfz.250/3 無線指揮車 グライフ」 #キットレビュー #戦車・軍用車両 #花金プラモ #タミヤMM #nippper #プラモデル

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水性アクリルマーカーはパーツの表面にヤスリをかけてから塗るべし!の巻  各種アクリルマーカーがいろんなメーカーから発売されており、ちょっとした時間にプラモデルを塗るのが楽しい季節です。匂いなし、発色よし、伸びよし……とかなり良いことがたくさんあるわけですが、均一に塗るとなると少々ムラが気になることもあります。そういうときの下地塗装について書いておきます。  下の写真はなにもしていないプラスチックの地に直接バーっとアクリルマーカーを塗り拡げた状態。もっと弾かれるかな……と思ったらかなりベタッと塗れていてむしろ拍子抜け。とはいえこのまま全体を塗って放っておくとけっこうムラっぽくなります。ムラを少なくする秘訣はペンの先で塗るのではなく、ペンを寝かせて穂先の腹をパーツに当てるようにしてたっぷりと塗ることです。さて。  こちらのパーツにはヤスリを当てます。面をキレイにしましょうとかそういう意図ではなく、単にツルツルのプラスチックの表面を少しだけザラザラにするのが狙いです。つや消しで仕上げるなら#600で充分です。平らな面は板が付いているヤスリ、曲面ならスポンジが付いてるヤスリがオススメ。  さっきの写真と同じじゃーん!と思うかもしれませんが、ヤスリをかけてカサカサになった表面にアクリルマーカーをすべらせるとこれがまあとても気持ちいい。なるべく同じところを擦らないよう穂先を動かして全体を覆うように塗ります。ちなみにここで使っているのはArrtxの#40(コバルトっぽいブルー)です。Arrtxのマーカーは発色がエグいのとそうでもないのが混在しているのですが、#40はトップクラスにきれいな発色が期待できる色です。  マーカーで全体を一回塗りしたときの乾燥状態を見比べます。ヤスリがけなし(写真左)はかなりムラムラです。乾ききっていない塗料が穂先に引っ張られて動き、濃いところと薄いところができている感じ。ヤスリがけをしてから塗ったもの(写真右)は少々ムラっぽく見えますが、塗料の定着がよく左よりもかなりキレイな仕上がりです。  二度塗りするとその差は縮まりますが、よく見るとやっぱりヤスリがけをした右側のほうが滑らかな表面になっているのがわかります。白い線が残っているのはスジ彫りの中に塗料が入っていないため。これはあとでスジ彫りをマーカーでなぞればキレイに色が入ります。反対に塗料が入らないように注意すれば下地の色を残せる、というのも効果として覚えておくといいかもしれません。  ちょっとした凸凹やムラはつや消しのトップコートを吹き付ければ肉眼ではほとんどわからないレベルに収まります。トップコートは水性の缶スプレーもありますが、今回はあえてラッカー系のGGXクリアーを使用。たっぷりめに吹き付けましたが下地の塗料が溶け出して妙なことに〜みたいなのもありませんでした。アクリルマーカー、すごいぜ。  今回はわかりやすいように大きめのパーツを使いましたが、下地塗装をしなくてもヤスリがけだけでマーカーの食いつきがよくなってムラが軽減されることが伝わったと思います(これは筆塗りでも同じだね)。小さな面積を塗るときもムラが目立ちやすいので、塗りたいところをピンポイントにヤスリがけをするのがオススメです。アクリルマーカーで「塗る」という行為をより身近に、気軽に楽しんでもらえるとうれしいな〜と思っております。そんじゃまた。

水性アクリルマーカーはパーツの表面にヤスリをかけてから塗るべし!の巻 #塗料 #nippper #プラモデル

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【レビュー】敗者復活の主役機。レガシーホーネットの美しさを味わう/アカデミー 1/72 F/A-18D ホーネット  この飛行機が無ければ、大傑作映画「トップガン・マーヴェリック」でもスーパーホーネットが活躍することはありませんでした! それが、スーパーホーネットのお兄さん、俗にレガシーホーネットと呼ばれる「F/A-18 ホーネット」。この飛行機をコレクションサイズでカッコよく楽しめるプラモデルが今回ご紹介する「アカデミー 1/72 アメリカ海兵隊 F/A-18D ホーネット VMFA(AW)-225 バイキングス」です。  ホーネットは当初、YF-17としてアメリカ空軍の戦闘機選定でYF-16(後のF-16)に敗れ採用を見送られた飛行機。しかし、ファントムIIとA-7コルセアII攻撃機の後継機を探していたアメリカ海軍がこのYF-17に目をつけ採用するのです。完成した機体はF/A-18として採用。開発当初から戦闘機と攻撃機の役割を1機でこなすことを想定した「マルチファイター」として生まれた本機は、その使い勝手の良さからアメリカ海軍の艦載機の座だけではなく、多くの国の主力戦闘機の座も射止めたのです。  試作機による戦闘機選定の「負け側の飛行機」が不死鳥のように蘇り、様々な地域の空を席巻するとという逆転劇を起こしたことも、ドラマ性があってかっこいいのです。アカデミーのホーネットは、様々な地域や舞台で活躍するホーネットのバリエーションも多数展開されています。  本キット最大の特徴は、本体から機首にかけてのパーツ分割。ホーネットのパネルラインを見事に活用した素晴らしい分割となっています。ホーネットの胴体の特徴である「大型LERX」(Leading Edge Root Extension=前縁根元延長部)も、胴体上側パーツと一体で成形されています。  こちらは機首の側面。左右分割にすることで、各パネルラインやリベットのディテールがきれいに彫刻されています。そして腹部の脚収納庫にあたるパーツ部分を別パーツにすることで、お腹側に合わせ目が露出しない構成となっています。  各パネルライン同士がマリアージュするように、機種のパーツが組み合わさっていきます。組み上がった後に、合わせ目を処理することがほぼありません。  大型化されたスーパーホーネットとは異なる、レガシーホーネットらしいスマートで伸びのある機首を、組み立てるだけで楽しめるのです。  エアインテークや垂直尾翼のパーツに刻まれたモールドも見どころ。凹と凸をうまく共存させたメリハリある彫刻にうっとりしてしまいます。  特徴的な丸みのあるエアインテークパーツも、ピッタリと収まります。糊代も大きいので、接着する時に迷いも出ません。  豊富な武装が付属するので、それらをこの翼が受け止めます。武装を吊るすためのランチャーをしっかりと接着できるように明確な穴が開けられています。これによって、武装も安定して接着できます。飛行機模型のクライマックスに来る武装の接着は、意外とナーバスになる工程なので、このような配慮は嬉しい限りです。また翼端のねじり下げの形状もうまく表現されているのも良いです。  そして僕が購入したキットはイタリアの高品質デカールメーカー「カルトグラフ」のものが入っていました。これによって、機体のマーキングもバッチリカッコよく貼れます。さらにこのようなマーキングはキャラクターモデルを作る時にも活用できます。素晴らしいキットと素晴らしデカールをひと箱で味わえると幸せな気分になっちゃいますね。  本当にストレス無く組み上がり、しかも素組みでもこのかっこよさ!! 同社のスーパーホーネットと並べたり、トムキャットと並べたりしてコレクションすると楽しみが倍増すること間違いなし。ジェット機プラモデルを初めて作ってみたいなと言う人にもおすすめです。ぜひ、アカデミーの1/72 F/A-18 ホーネットシリーズを楽しんでください。

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オレはこいつと旅の途中/バンダイスピリッツ ポケプラ カセキポケモンシリーズ ガチゴラスとプテラの話。  ティラノサウルスは命名当初から「特別」な恐竜でした。ティラノサウルスをモチーフとしたポケモンが「発見」されたのはシリーズが始まって20年近く経ってからのことですが、それだけの期間を経た甲斐あってかデザイナー(ありがひとし氏)のティラノサウルス愛あふれるデザインとなっています。  年度末の修羅場が少し落ち着き、1年ちょっとぶりに趣味でプラモデルを組めました。去年の秋から楽しみにしていたポケプラのガチゴラスとプテラです。パッケージには、春休みいっぱいで国内巡回を終えて海外へと旅立つ「ポケモン化石博物館」のロゴが踊っています。 キットの造形がポケモン化石博物館で発表されたガチゴラスとプテラの「骨格想像図」をたたき台にしたことは火を見るより明らか。というか(設計データが間に合わなかったと思しき初報では)バンダイの公式サイトには「骨格イメージ」としてポケモン化石博物館の骨格想像図がそのまま載っていたりもしました。「それ描いたの俺だもん」と嬉しくなった筆者はとりあえず2個ずつ買いました。  キットはタッチゲート(と言うまでもなく多色成型、スナップフィット)式になっており、骨格を組んでから「ガワ」を組み付けるというコンセプトはプラノサウルスシリーズを彷彿とさせます。というより、骨格の分割から何までキットの基本設計はプラノサウルスそのものです。  骨格部分の生っぽさは、ポケモンの「絵柄」に合わせたためかプラノサウルスシリーズよりも控えめ。それでも「ポケモン化石博物館」の名残でか、妙な作り込みの細かさが見え隠れします。筆者くらいになるとガチゴラスの腰帯(骨盤)を肴にビールを3缶いけます(うそ30%)。  プテラはシリーズ初期のポケモンらしいシンプルなデザインで、「骨格ビルド」に色濃く残る翼竜の骨格特有のつくりとの対比が際立ちます。ノタリウム(左手前の「12」のパーツの前半部;胸部から腹部にかけての背骨が一体化した、鳥類や翼竜に見られる構造)のひどく生々しい造形でやはり酒が進みます。  はしゃぎすぎてガチゴラスの叉骨(A18)を失くしかけたり、プテラのノタリウムを眺めて変な笑いを浮かべたりしているうちに「骨格ビルド」の完成です。このまま眺めていたい気持ちがめちゃくちゃにありますが、しかしフリーランスになる前に新潟や金沢のマンションの一室で「骨格想像図」を描いていたころの気分で「ポケモンビルド」を眺めてやりたい気持ちもあります。人類全部が「骨格ビルド」と「ポケモンビルド」を一度に並べることはできないんだ。  というわけでもう1個キットを組みます。ポケモンという「実在するキャラクター」の色再現のため、外装はプラノサウルスよりも立体パズル感が強くなっています。パーツ分割の追い付いていない部分はしっかりシールでフォローされていますが、それはそれとして目以外は塗装することにしました。  そんなこんなで「ポケモンビルド」はぺたぺたと部分塗装のち、ウェザリングカラーのシェードブルーでフィルタリングしてみます。骨格ビルドは「プラノサウルス復元プロジェクト」のノリで塗り倒し、「カセキポケモンの復元骨格(実物)」っぽくなったら完成です。プテラはガチゴラスとは異なる地層から産出したものということにして(同じ地層から大型恐竜と大型翼竜の保存状態のよい骨格が産出することはまずありえません)、異なった色合いにしてみました。  日本古生物学会でも有数のポケモントレーナーとして知られたアイバ博士(本人も奥様も異常な文才をもつ)からモンスターボールを投擲されてはや7年、カセキポケモンたちはフリーランスとして藪の中に漕ぎ出した筆者をずいぶん助けてくれました。顔も知らないデザイナーが元のデザインに込めた意図を1枚のイラスト越しに探るという経験は、筆者の大きな財産になっています。そうして完成した「骨格想像図」は立体化も何もまったく想定していないものでしたが、今こうして顔も知らない誰かたちがひとつのプラモデルとして仕立て直し、世に送り出してくれたことをとても嬉しく思っています。 給与生活にさよならバイバイして丸5年。この先うまくいく保証はどこにもありませんが、それでもこいつたちがいます。次のお仕事、ゲットだぜ!!

オレはこいつと旅の途中/バンダイスピリッツ ポケプラ カセキポケモンシリーズ ガチゴラスとプテラの話。 #キットレビュー #恐竜 #nippper #プラモデル

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【キットレビュー】スペシャルなフォルムに魅了されて。「ハセガワ 1/72 航空自衛隊 F-86D セイバードッグ」  組み上げた瞬間、もっとこの機体の立体感に迫ってみたくなりました。思わずつや消しグレーのサーフェイサー、ガイアノーツのメカサフ ライトを吹き付けてしまったほど、そのフォルムに魅了されたのです。それが今回ご紹介する「ハセガワ 1/72 F-86D セイバードッグ “航空自衛隊”」。パッケージがリニューアルされ、定番ラインナップに加わったことで、模型店でもぐっと手に取りやすくなりました。  F-86D セイバードッグは、元となった「F-86 セイバー」を大きく改良した機体です。数ある派生型の中でも、機首がぐっと伸びた独特のシルエットが特徴。さらに全天候型迎撃機としての装備が追加されたことで、同じ“セイバー”の名を持ちながらも、かなり個性的な存在となっています。プラモデルでも、その独特な雰囲気を手軽に味わうことができます。  特に注目したいのが、「セイバードッグ」という名前の由来にもなっている機首のレドーム。当時最先端だったレーダーユニットがこの内部に収められており、昼夜や天候を問わず防空任務を行うための重要な装備です。プラモデルでは、このレドームがしっかりと別パーツ化されています。組み立てるときに「ここにレーダーが入っているのか……」と想像しながら取り付ける時間もまた楽しいもの。実際に取り付けた姿を見ると、機首の部分だけがくっきりと印象に残り、まさにセイバードッグを象徴する“アイコン”として機能していることがよく分かります。  亜音速機セイバー譲りの後退翼も見どころです。この翼の形と全体のシルエットを見ると、「ああ、セイバーなんだな」と感じさせてくれます。各部のディテールも美しく、組み立てるだけでも飛行機らしいかっこよさをしっかり味わえます。  機首のレドームと並び、セイバードッグを象徴する装備が「マイティ・マウス」と呼ばれる24連装の空対空ロケット弾を搭載した引き込み式ロケットパックです。火器管制レーダー(FCS)と連動し、超高速ですれ違う敵機に向けて一斉発射するという、当時としては非常に先進的な兵装でした。こうしたレーダーと兵装を組み合わせた運用ノウハウは、その後の全天候型戦闘機の発展にも大きく貢献したとされています。レドームと合わせて見ることで、セイバードッグが単なる派生型ではなく、次の世代へとの架け橋ににもなる重要な航空機だったことがよく分かります。  マイティ・マウスを取り付けると、機体下面の印象がガラリと変わります。まるでキャラクターモデルで見かけるようなロケットポッドが、どんと存在感を放つのです。これまで作ってきた飛行機模型ではあまり見かけなかった装備だけに、思わずワクワクしてしまいました。  このように、ベースとなったセイバーに数々のスペシャルな要素が加えられたスタイルに強く惹かれ、今回は組み立てたあとにサーフェイサー(ガイアノーツ メカサフ ライト)を吹いて、その立体としての魅力にさらに迫ってみました。銀色のボディが印象的なセイバー系の機体ですが、つや消しグレーに包まれることで、輪郭や面構成の美しさがいっそう際立ちます。狙い通り、成型色とはひと味違ったグレーに染まったボディに、クリアーのキャノピーがよく映える仕上がりとなりました。2〜3時間ほどで、日本の空を守った“番犬”の姿が立体として現れていく時間は、やはり特別なもの。形の魅力をじっくり味わいたい人にも、「なんだかカッコいい」と感じた人にも、このセイバードッグはきっと応えてくれます。まずは組み立てて、そのシルエットを手の中で確かめてみてください。  

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【レビュー】プラモデルの本質はどこにある?/「ランナーがないポケプラ」の話。  思ったより動揺している。プラモデルのパーツが最初からランナー(あのパーツを囲っているワク)から切り離されてるんだもん。ユーザーは袋からパーツを出して、パチパチと組み合わせてヒトカゲの形にするだけ。「おお、それは楽ちんでいいですね!」という人もいるだろうし、「果たしてそれはプラモデルでしょうか」と思う人もいるだろう。そんで私は後者だった、ということに改めて気付かされた……というお話。  バンダイスピリッツが先日発売した『ポケプラクイック!! Lite』シリーズは、すでに発売されている『ポケプラクイック!!』シリーズと中身は全く同じ。違うのはランナーからパーツが切り離されているかどうか。パーツだけを箱詰めするとこんなに小さくなるんだなプラモデルって……。  Liteのほうは工場であらかじめパーツを切って袋に詰めてあるので「パーツを取り外す工程をなくしたランナーレス仕様」という謳い文句。前例を上げるなら『ゾイドワイルド』だってパーツを人力で切り出した組み立てキットが箱詰めされていたし、別にこのLiteが新しいことにトライしているわけではない(ゾイドワイルドはパーツを探し当て、組み立てる工程を「復元」と読み替えるパッケージングに妙があったのだけど……)。  そもそも『ポケプラクイック!!』(写真上)はニッパーを使わずに指のチカラでプチッとパーツが切り離せるタッチゲートという仕様で、おそらく『Lite』は普通に生産したプラモデルから人力でパーツを取り外し、パーツをひとまとめに袋詰めする工程が挟まっている。定価が税込みで143円上乗せされているのは(もろもろのコスト上昇もあるかもしれないけど)その工賃なんだろうな。何か工具を使ってキレイに外しているのかな……と思ったら、案外ゲートの跡がガッツリ飛び出ているところもあってちょっとビビる。  パーツは少なくそれぞれの色や形状も特徴的なので、番号がなくてもどれがどれだか直感的にわかる。これがガンダムとか戦車だったらだいぶ無理があるので、『ポケプラクイック!!』じゃないと成立しないアイテムだ。で、『Lite』を組み上げればまったく同じヒトカゲが手に入るし、『ポケプラクイック!!』でも自分でパーツを全部切り出せば同じ状態を目撃することにはなる。なるけども。カレーライスが出てくるのと、カレーとライスが別の皿で出てくるのを「口に入れれば同じですよね」というのは違うじゃないですか。いや、カレーとライスが別の器で出てくるのはちょっといい店か。うーん、贅沢ってなんだ。みたいな混乱がある。  説明書は『ポケプラクイック!!』同様箱の裏に印刷されている。たった14パーツでヒトカゲという完成形もみんなの脳にインストールされているから、これを見なくてもパズル感覚で組み立てられる。そしたらこれはもうプラモじゃなくてパズルなのでは。そもそも箱の内側に説明書が印刷されていることに気づかない人もいるかもしれないし。そうだ、対象年齢は『ポケプラクイック!!』も『Lite』も同じ6歳以上に設定されていて、これはどっちが難しいとか簡単とか、安全とか危険みたいな区別はない、ということの証明かもね。  プラモデルというのは古今東西現実空想のモチーフをモデル化(=抽象化)して分割してプラスチックパーツに変換した製品であり、これをユーザーが組み立てる遊び。合わせ目を消すとか色を塗るとかは遊び方のバリエーションであって、プラモデルを遊ぶ要素として必須ではないんだけど、プラモデルを組み立てたことのあるユーザーは「パーツを切り離して接合して形を作る」という手順そのものをプラモデルとして認識しているはず。逆に言えば、プラモデルという商品形態を知らなければ『Lite』の仕様も違和感なく受け入れられるだろう。  この仕様の意味は理解できるし、もたらす体験の良さも想像できる。もっと言うなら、これがプラモかそうじゃないか、なんてのはほとんどの人にとって取るに足らないこと。それでも私は、ランナーというものが表現する「無駄や余白と徹底的に突き詰められた機能が共存するさま」が好きだ。見るとか組むとか塗るとか汚すとか、「プラモデルが好きです」にもいろいろあると思うけど、オレはランナーを愛してる。そう、この『ポケプラクイック!!Lite』は、あなたがプラモデルの何を/どこを愛しているのかを言葉にするきっかけなのだ。

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【工具レビュー】あなたの模型生活を円滑に回してくれるターンテーブル。「HGロータリーカッティングマット」  模型製作だけじゃなく、模型展示会の展示台座にも活用できる超便利な回転マットが、ウェーブから発売されました。個人的にはもう1枚欲しいほどの活躍ぶり。ぜひあなたの模型ライフにお出迎えして欲しいアイテムです。  くるくる回せるターンテーブルとカッティングマットがセットになったのが「HG ロータリーカッティングマット」。カッティングマットにはマス目や角度など、模型製作において目安となる便利な数値が各所にプリントされています。  回転の渋みもちょうど良いです。安定感がなくクルクル回り過ぎてしまうと、模型製作には使いにくくなってしまいます。その塩梅の良さもさすが! 模型メーカーが出すだけあります。  ウェーブのホームページにある解説写真。マスキングテープを貼って、デザインナイフの動きだけでカットするのではなく、ターンテーブルをくるくると回しながらカットすることで、曲線を綺麗に切り出せます。このような複雑な形状の切り出しも快適にしてくれます。  このカッティングマット、裏返すと真っ黒のマットになります。これがとっても良い! この状態にすることで展示台にもジョブチェンジ可能なのです。  模型展示会で来場者と語り合うときにも、ターンテーブルをくるくると回せば、さまざまな場所をアピール可能。模型仲間との会話も円滑に回してくれますよ。  筆塗りの時も便利。渋みのあるターンテーブル、滑りにくいマットのおかげで、テーブルに置いたまま塗れます。作る、塗る、飾るに大活躍のHGロータリーカッティングマット。本当にオススメなので、ぜひゲットしてください。

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【工具レビュー】 カットにもスジ彫りにも大活躍!ショートタイプで抜群の機動性!「wave HGステンレス定規[ショートタイプ]2枚組」  大小多種多様な模型工具で我々のプラモデルライフをサポートしてくれるwaveから、[ショートタイプ]のT型定規がリリースされました。プラ板カットなどで大活躍のステンレスT型定規、お使いの方も多いことと思います。なるほどT字定規の[ショートタイプ]、それはさぞかし取り回しが良さそうとなるわけですが、しかしそこはモデラーのニーズを丁寧に汲み取ってきたwaveです。スタンダードな直角タイプだけではなく、なんと角度別での新登場!これは試さずにはいられません。この[ショートタイプ]、カットだけでなくスジ彫りにも大活躍なのです。では、さっそく使ってみましょう!! 今回[ショートタイプ]としてラインナップされたのは4種類。しっかりとプラ板などにフィットする段付き仕様なので、45°〜75°の3種は対象形の2枚組になっています。単体で両用できる直角のT字はL型とセットになっているのも嬉しいです。  各定規は目盛部分で20~25mmをカバー。刃先のための「逃げ穴」加工も両側に施されています。さっそくプラ板をカットしてみます。まずはタミヤのものから。[ショートタイプ]の名の通り、かなりコンパクトですが、ご覧の通りしっかりと押さえながらカットすることができます。  逃げ穴をゴールにしたカットもスムーズに行えます。角度が固定されているので45°カットで箱組の構造などを切り出すのにも重宝しそうです。 斜めカットに続いて直角T字でカット。取り回しの良さと逃げ穴のコンビネーションで作業性も大幅アップします。 取り回しの良さはカットだけでなくスジ彫りにも活躍。まずは軽くデザインナイフでガイドの筋を入れます。 小さい場合、カッターマットや作業盤上に押し当てながら彫るのがやり辛い時もありますよね。そんな場面でも[ショートタイプ]の取り回しの良さが光ります。このようにプラ板としっかり合わせて持ちながらスジ彫りを入れていくことも可能なのです。固定角度だからできるスライドさせての平行スジ彫り。目盛を活用すれば確実に任意のピッチで彫ることができます。2枚組を利用した対象形のパーツ製作やディテールアップにも。  プラ板と定規、様々な角度の組み合わせでパターンは思いのままです。 程よい硬さと一目で寸法を確認できる目盛付き、工作の強い味方「wave プラプレート」との相性ももちろん抜群です。  スッと定規を当て。逃げ穴スタートで任意のところまでスジ彫り。  直角を当てて逃げ穴ゴール。プリントされた目盛のおかげでスジ彫りパターンのイメージもつけやすいです。  これだけ取り回しもよくしっかりキープできるのならばチゼルでのスジ彫りとも相性バッチリのはず!ということで、キャラクターモデルのパーツでも定規スジ彫りを試してみました。スジ彫りはお馴染み「waveマイクロチゼル」です。考え抜かれた定規のサイズがパーツのサイズにもしっかりフィットしています。まずは外から開口部に向かって一筋。盤上にパーツを置いてガイドを当てるという従来のやり方だけでなく、このようにパーツに定規を当ててしっかりと持ち、手を盤上に置くことでより安定感をもって作業ができます。  対象がパーツの場合でも、コンパクトさと逃げ穴の組み合わせでスジ彫りからさらにスジ彫りを施していくのもなんのその。これはディテールアップがますます楽しくなります!  固定角度、定規の目盛で正確なスジ彫りを入れることができました。ダイレクトなスジ彫り、ガイドの線を書くなど、ディテールアップやスクラッチビルドを問わず、様々なシーンで[ショートタイプ]は活躍してくれること間違いなしです! 皆さんも是非使ってください!

【工具レビュー】 カットにもスジ彫りにも大活躍!ショートタイプで抜群の機動性!「wave HGステンレス定規[ショートタイプ]2枚組」 #工具 #nippper #プラモデル

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僕の名はライダー、マン、と名乗らせてもらう。/改造人間を改造して作る妄想世界線の巻  バンダイスピリッツの仮面ライダープラモデル、スケール表記がないんだけどなぜだろう?(スターウォーズシリーズは縮尺あり)でもだいたい1/12くらいに見えるので買ってきました。  小さい頃は仮面ライダーの中で唯一口元が見えてて、中途半端で弱そうなイメージでしたが、大きくなると当時公開されてたバットマンやロボコップ的にそれがかっこ良く「世界に通用するのはライダーマンだ!」と一押しライダーに(変身後でもメシも食えるし)。  ですので「シン仮面ライダー」を改造してライダーマンにしよう。以前に作ったタミヤの1/12 ストリートライダーには顔が二つ入っており、あまった顔を使えないか?と思ってたけどスケール表記がないので迷ってました。並べてみたら、おおっ、いけそうじゃない?  頭部以外は普通に組んでいく、塗装無しでみるみるできて楽しいねえ。顔面は両ライダーともパテを使わなくて済む塩梅を探りながら少しずつ削って加工。後ろ髪はニッパーでザクザク散髪。アンテナは短く細く加工。アタッチメントを付け替えるという(アナログ感がまたイカス)右腕は1:48トムキャットのミサイルと1:72境界戦記でお手軽制作。フックはいいのがなくてランナーをあぶって作りました。そしてドリルは本物!  ボディはもう少しツヤが欲しくて黒吹き付け、目だけ明るいのがかっこいいダークな一号に準じて塗装しました。マフラーはたなびくのと普通なのと二種類入り。ライダーマンはマフラーが黄色なのですが、偽者ショッカーライダーも黄色なのでイメージが重なり、口元も笑ってるふうに見えるし悪者感がマシマシ、今回はこういうキャラということで。まあ初めは敵として出てくるのでこれもありか。  並べてみたらストリートライダーとほぼ同身長、ボバフェットが少し大きいくらいで結局なぜ縮尺スケールモデルじゃないのかはわかりませんでしたが、「そんなことは気にしなくてもかっこいいだろ?」ということですね。こういった脱線遊びを楽しめるのは、完成品TOYではないプラモデルだからこそ。妄想世界の「シン 仮面ライダーV3 第43話 敵か味方か? 謎のライダーマン」、仮面ライダー4号(を作るの)は君だ!!

僕の名はライダー、マン、と名乗らせてもらう。/改造人間を改造して作る妄想世界線の巻 #フィギュア #ヒーロー・怪獣・モンスター #nippper #プラモデル

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